写真:Hiroko Oji
地図を見るマース川沿いに開けるオランダ最古の町「マーストリヒト」!ローマ時代から続く古都で、13世紀建造のオランダ最古の橋「聖セルファース橋」を渡ると旧市街です。市庁舎が真ん中にあるマルクト広場を出発点とすると、町を一巡りするのに歩きやすくなります。
広場の中央でどっしりと構えているのが、1659年から5年かけて建造された市庁舎。正面から見ると、上階のアーチが連なる玄関へ導く、左右一対の大階段が美しい建物です。屋根の上には、カリヨンという43の釣り鐘を持つ塔が設置されており、一定の時刻になると、それぞれ柔らかい音色を響かせてくれます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る水曜日と金曜日には、石畳で覆われるマルクト広場を埋め尽くすように市がたち、白いテントがズラリと並びます。衣料品や日用品、魚・肉にチーズ、野菜・果物、お惣菜、スイーツ類、色とりどりのお花やブーケ・・・と、豊富な品揃え。量ばかりで買って、そばのスタンドで立ち食いができるスペースもあり、皆思い思いの姿で、市を楽しんでいます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る広場の片隅には、「Maaswief」というマーストリヒトの典型的な市場の女性像が立っていて、なんとなくホッコリさせる雰囲気が伝わってきます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る市庁舎から旧市街中心地となるフライトホフ広場へ向かう途中に、教会が建っています。一見普通の教会に見えるのですが、実は、ここは本屋さんなのです。
この教会は、700年以上も前にドミニコ会修道院の教会として建てられたのですが、その後の歴史の中で、一時は倉庫や自転車置き場などとして使われていました。それが、オランダ人建築家の手によって改装され、2006年に本屋「ブックハンデル・ドミニカン(Boekhandel Dominicanen)」として生まれ変わったのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る「ブックハンデル・ドミニカン」の中へ入ってみると、外見からは想像できないほど、何千冊もの書棚がズラリ!中央にはエレベーターと鉄製の階段も設置され、2・3階部分にも書籍が並ぶスペースが設けられています。
なるほど本屋なんだわ!とわかるのですが、建物の内装は教会そのもの。太い柱とその上のアーチ、美しいフレスコ画の残るヴォールト天井がとても美しい姿で残されています。普通ならなかなか近くで見られない天井画ですが、3階まで上れば、すぐ目の前で見られるのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る一番奥の主祭壇が位置するところは、お洒落なカフェになっています。上階から見下ろすと、十字架になった中央のテーブルが目を惹きます。テーブルの上には燭台のような円形のライトが吊り下げられており、歴史のある教会だった名残を感じます。この新旧がうまく組み合わさった空間で、ゆっくりコーヒーを味わいながら休憩するのも、思い出の一つとなるでしょう。
また右祭壇の場所は、子ども向けの本のコーナーが設置されていて、お子様連れで楽しめます。
<ブックハンデル・ドミニカンの基本情報>
住所:Dominicanerkerkstraat 1、6211C2 Maastricht
電話:+31-043-4100010
営業時間:(月〜土)9〜18時(月10時〜、木〜21時)、(日)12〜17時
写真:Hiroko Oji
地図を見るオランダ最古で屈指の美しさを誇る教会の一つ「聖セルファース教会」は、フライトホフ広場の西側に建っています。
この教会の地下室の一部は、6世紀に造り始められたというもので、主要部分は11〜15世紀にかけての建造、という長い期間を経て完成しました。中央部分を側廊によって取り囲む建築様式の内部は、厳粛な空気が流れており、天井から吊り下げられた黄金の聖母子像のレリーフや、これまた黄金に輝く主祭壇と背後の見事な天井画が目を惹きます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る聖セルファース教会の宝物館には、素晴らしい宝物がたくさん保存展示されています。その中で見逃せない一つが、黄金に輝く「聖セルファースの胸像」!聖セルファースは、マーストリヒトの守護聖人で、4世紀のマーストリヒトの司教でもあった人。見事な宝物が並ぶ部屋の中で、ひときわ輝いています。また、黄金に輝く聖遺物箱もガラス張りで展示されていて、見事な箱を目のお前で見ることができます。地下室の納骨堂には、彼のお墓もあります。
写真:Hiroko Oji
地図を見るその他にも、11世紀〜1116世紀代の古い美術品、金や宝石や象牙で作られた宝物の数々が展示されており、見応えのある宝物館です。
<聖セルファース教会の基本情報>
住所:Keizer Karelplein 3, 6211 Tc Maastricht, Netherlands
アクセス:マーストリヒト鉄道駅から西へ徒歩10分。マルクト広場から南西へ徒歩4分。
開場時間:10〜17時(日曜12:30〜)
休館日:1月11日、カーニバルの日、第一復活祭、6月2日、第一聖霊降臨祭、12月25日
料金:4.5ユーロ
写真:Hiroko Oji
地図を見るマルクト広場から南に延びる通りを進んでいくと、聖マリア広場に出ます。広場に面して建つのは、ロマネスク様式の聖母マリア教会。一般的な教会とは一風変わった造りで、西側の正面には、ほとんど窓のない巨大な壁面がずっしり聳え、その両側で尖塔が天に向かうというユニークな姿。この最も古い西側と地下室は、12世紀の建造と言われています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る教会入り口脇にあるのは、小さな礼拝堂。ここには、たくさんの人々が出入りしています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る礼拝堂の中、たくさんの蝋燭が灯された奥に立つのが、15世紀の聖母マリア像。とても美しく幻想的です。この聖母マリア像を拝むと、争い事が仲裁されると言い伝えられています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る聖母教会の南に続く路地を入って行くと、建物の裏側に古い水車のあるベーカリー「ビショップ・モーレン」に出ます。有名なパン屋さんで、地元の食材を使い、昔ながらの製法に基づきパンを作っています。レストラン併設で、ランチなどにお薦めのお店。入り口横では、水車の歯車が回り、粉をひいている様子も見ることができます。
<ビショップ・モーレンの基本情報>
住所: Stenenbrug 3 , 6211 HP Maastricht
営業時間:(火〜土)9〜18時、(日)10〜17時
定休日:月曜
写真:Hiroko Oji
地図を見るマーストリヒト旧市街の南部には、かつて町を外敵から守っていた城壁が一部残されています。13〜16世紀にかけて築かれたもので、東端にあるのが、写真の「地獄の門」。1229年建造のオランダ最古の市の門です。この門の背後にあるのが、ペストハウス。かつて、ペスト流行の際に患者たちがこの門をくぐって送られ、隔離されたという建物ですが、この周辺は、今では市民が憩える公園となっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る城壁の外側には、水鳥達が寛ぐ長閑な風景が広がっています。歩き疲れたら、一休みするのにちょうど良い空間です。
マーストリヒトは、垢抜けた建物が建ち並び、お洒落なお店が軒を並べており、歩いているだけでも楽しくなる町並みです。歴史的な見所を押さえながら、是非散策を楽しんでください。
マーストリヒトへは、アムステルダムから30分に1本あるICで約2時間半、ドイツのアーヘンからなら、1時間に4本出ている路線バスで、1時間もかかりません。なので、日帰り観光も可能ですが、お時間があれば、居心地よいホテルもたくさんありますので、宿泊して、ゆっくり観光されることお薦めします。
2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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