写真:四宮 うらら
地図を見る網走の流氷観光を代表するのが「流氷砕氷船(りゅうひょうさいひょうせん)おーろら」。1991年から続くロングセラーで、流氷を船上から見物するスタイルを確立し、人と流氷の距離をぐっと縮めた。
乗船場は網走川河口にある道の駅「流氷街道網走」。400名以上乗れる大きな船で一日4〜5便運航されている。
船は出港すると沖合を目指して進んでいく。
港近くではみぞれ状の海面が、沖へ行くにつれ、氷のかたまりが浮かぶようになり、そのうち海全体が真っ白の流氷原に。船は巨体をふるわせながらその中を、果敢に進んでゆく。
写真:四宮 うらら
地図を見る「おーろら」は船首より氷に乗りかかり、その重みで氷を砕きながら前へ進む仕組み。厚さ1メートル近くの流氷を、轟音をたてながら砕くその様はとてもダイナミック。この迫力は写真や映像ではなく、極寒の澄んだ空気のなか、この場で音や振動とともに見なければ感じられないものだ。
大きな氷が割れたときは、乗客から歓声があがる。
遊覧時間は1時間程度。船内は温かく暖房されているが、流氷の美しさと迫力をダイレクトに感じるには、デッキに出るのがおすすめ。
運がよければオオワシやアザラシとの出会いにも期待でき、寒さも忘れるほどエキサイティングな時間が流れる。
●網走流氷観光砕氷船 おーろら
0152-43-6000
北海道網走市南3条東4丁目5の1 道の駅(流氷街道)
1/20〜3/31 毎日運航
乗船料:大人3300円、小人1,650円
写真:四宮 うらら
地図を見る旅先でいいバーに出会えれば、それだけで旅は印象的で、味わい深いものになる。
網走市街にある「スコッチバー ジアス」は、シングルモルトウイスキー140銘柄、バーボン80種などを揃え、カクテルも充実したオーセンティックバー。
ここでぜひオーダーしたいのが、流氷のオン・ザ・ロック。
あわせる酒は「アイラモルトウイスキー アードベッグ10年」(1,100円)あたりはどうだろう。
スコットランドの西南、アイラ島で蒸留されたシングルモルトウイスキーと、シベリアのアムール川から長い長い旅をして、オホーツク海までたどり着いた流氷との出会い。グラスの中で、プチッ・プチッと気泡がはじけるような微かな音をたてながら流氷がとけ、琥珀色の液体と混ざり合う。
ほのかな塩味がウイスキーの香りとともに口の中に広がり、心地よい余韻を残す。
グラスを傾けながら、しばし旅や人生に思いを馳せてみては……。
写真:四宮 うらら
地図を見る「スコッチバー ジアス」では流氷を使ったカクテル「プラネット・オブ・ブルー」も人気だ。
ウォッカマティーニの変形スタイルで、ドライシェリーにシャルトリューズ(薬草系リキュール)の香味がふんわりと伝わり、程好い辛口に仕上がっている。
網走産カラフト鱒のスモーク、網走産マタタビ入り生チョコなど、珠玉のつまみも用意されている。
マタタビって猫が喜ぶもの、と思うなかれ。ビターなマタタビチョコとウイスキーやコニャクとのマリアージュは大人の味わい。
「お酒も食べ物も自然の恵みから、そんな想いをこめて店名を『ジアス』にした」と語るのはオーナーであり、チーフバーテンダーでもある鈴木秀幸氏。
網走の町の社交場的役割を果たすこのバーで、観光パンフレットにはない、地元情報を教えてもらえるかもしれない。
●スコッチバー ジアス
0152-43-5939
北海道網走市南3条西2丁目 第2ツカサビル1階
「流氷砕氷船おーろら」のデッキからの眺めは「寒さも忘れるほどエキサイティング」だけど、それはしっかり防寒した上でのおはなし。
防寒対策を怠ると、せっかくの流氷をじっくり見物することができなくなってしまう。
厳冬期の網走での服装の基本は、顔(目のまわり)以外は出さないこと。
市街地観光でも、特に夜の町の散策では防寒対策は不可欠!
風を通さない上着はもちろん、帽子や耳カバー、手袋を装備。使い捨てカイロも大活躍!
厚手の靴下、内側に起毛素材が使われているブーツなども有効だ。
防寒対策を万全にして、流氷と雪、澄んだ空気でキラキラと輝く網走を満喫しよう。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
四宮 うらら
最も楽しいのが“旅”と“おいしいもの”に関わるお仕事です。仕事やプライベートで出かけた日本全国のあちらこちらから、印象深く、みなさんにぜひ出かけていただきたい場所をセレクトして、ご紹介していきたいと思…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索