詫び寂びのヴェネツィア・トルッチェロ島〜絢爛豪華だけが水の都じゃない〜

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詫び寂びのヴェネツィア・トルッチェロ島〜絢爛豪華だけが水の都じゃない〜

詫び寂びのヴェネツィア・トルッチェロ島〜絢爛豪華だけが水の都じゃない〜

更新日:2018/07/27 11:30

藤 華酉のプロフィール写真 藤 華酉

世界有数の観光都市、イタリアのヴェネツィア。世界中の人々に愛される一大観光地だけに、ヴェネツィアの顔は本島の煌びやかさだけに留まりません。湿原の大自然に浮かぶ、栄華の面影を残すひっそりとした小島、観光客もまばらな詫び寂びの島、トルッチェロ島。歴史が好きな人、秘境が好きな人、それからヴェネチアの魅力を味わい尽くしたい人にオススメのトルッチェロ島をご案内致します。

意外と広い!トルッチェロ島までの干潟巡り

意外と広い!トルッチェロ島までの干潟巡り

写真:藤 華酉

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トルッチェロ島はヴェネツィアの本島から、水上バス、つまり船で40分程の位置にあります。若干遠く感じるかも知れませんが、トルッチェロ島直行の水上バス12番はムラーノ島やブラーノ島も経由する観光路線。観光客の皆さんが多く購入する、水上バスの一日券の適用範囲内でもあります。

意外と広い!トルッチェロ島までの干潟巡り

写真:藤 華酉

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島への船旅は、周囲に無数の小島や干潟を見ながら行くのんびりしたもの。無人島や、謎めいた廃墟が浮かぶ小島を幾つも横目にしていると、秘境気分が高まってきますね。都会としてのイメージが強いヴェネチアですが、水辺の鳥や緑で有名な干潟の大自然と、車代わりにボートを使って暮らす日常的な非日常も垣間見る事ができます。

なぜなにトルッチェロ島

なぜなにトルッチェロ島

写真:藤 華酉

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トルッチェロ島は陸地から近い、干潟のような小島です。その眺めはありとあらゆる路地に家々が密集した、イタリア有数の家不足都市であるベネチアとは思えない程。荒涼とした葦原です。

今や自然に還りつつあるトルッチェロ島ですが、実は今から1000年以上前にはベネチア共和国発祥の地でした。5世紀頃、戦乱を逃れ、住むには適さないトルッチェロに避難してきたのが、ゆくゆくはヴェネチア共和国を築き上げるベネト人の人々です。

その後トルッチェロ島は発展を続け、最盛期には2000人以上の人口を持つ都市へと変わります。土地不足に従い、ヴェネチア共和国は多くの島に居住地区を拡げていきました。

なぜなにトルッチェロ島

写真:藤 華酉

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しかし、戦乱や疫病の流行もあり、しばしば高潮で浸水するトルッチェロ島は、周囲の島々の発展と共にいつしか人口を減らしていきます。家々は海水に浸食されて崩れ、今では人が定住する前のような湿原に……。
しかし極められた栄華の跡は、驚くべき教会の内側に隠されています。

繁栄の跡が残る「サンタ・マリア・アッスンタ」教会

繁栄の跡が残る「サンタ・マリア・アッスンタ」教会

写真:藤 華酉

トルッチェロ島のバス停(船着き場)から徒歩で10分程。島の奥まった所に建つサンタ・マリア・アッスンタ教会は、質実剛健な外観の教会です。
その見所は、内部に残るモザイク画。金や宝石をふんだんに用いた、三階分程度の高さがある壮大なモザイク画が教会の壁いっぱいに広がります。

そのモチーフは天国と地獄。見上げる上段には、天使と聖人たちの彩り鮮やかな天国の様子が、そして下段にはモザイクとは思えない程生々しい、この血の色はいったい何の石で…?と心配になるような残虐な光景が繰り広げられています。

残念ながら内部は撮影禁止ですが、一目見れば「保存が大変なんだなあ」と納得の眺め。是非現地に足を運んでお確かめください。

<基本情報>
住所:Fondamenta dei Borgognoni, 24, 30142 Venezia VE,Italy
電話番号:+39 041 730084
アクセス:水上バス12番線または9番線、トロッチェロ駅(Torcello)から徒歩10分
入場料:5ユーロ
【開館時間】
3月〜10月まで 10:30-18:00
11月〜2月まで 10:00-17:00

2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

繁栄の跡が残る「サンタ・マリア・アッスンタ」教会

写真:藤 華酉

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お隣のサンタ・フォルカ教会(Chiesa di Santa Fosca)もお忘れなく。11世紀頃に建築された小さな教会ですが、驚くべきはその天井。日本人には何処となく懐かしく感じられる、木製なのです。
こちらも、湿気の多いヴェネツィアにおいては保存の難しさが窺い知れる傑作です。

まだまだ楽しいトルッチェロ島周辺

まだまだ楽しいトルッチェロ島周辺

写真:藤 華酉

トルッチェロ島と併せて立ち寄るなら、ムラーノ島やブラーノ島は欠かせません。
ブラーノ島は手編みレースと派手派手で可愛いらしい町並みで、ムラーノ島はガラス細工で有名な島です。

どちらもヴェネチア本島とは一味違った見所を持つ島。何より、どちらも歩いているだけでシャッターを切る手が止まらない魅力を持っています。トルッチェロ島の詫び寂びを味わった後に訪れれば、ギャップもひとしおになりますね。

おわりに

一風変わったヴェネツィアの観光地、トルッチェロ島の魅力はいかがでしたでしょうか。トルッチェロ島は、今や世界で最も美しい町の一つになったヴェネツィアの原初の姿を感じる事が出来る場所でもあります。1000年もの間変わらず輝き続けている壮大なモザイク画や、詫び寂びに満ちた小村の佇まいも味があるもの。
ヴェネツィアの魅力を語り尽くすなら欠かせない、トルッチェロ島を是非お見逃しなく。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/03−2017/11/05 訪問

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