名物「生桜エビ」に舌鼓を打ち、駿河湾からの富士山眺望と海岸沿いの散策を楽しむ沼津散策

名物「生桜エビ」に舌鼓を打ち、駿河湾からの富士山眺望と海岸沿いの散策を楽しむ沼津散策

更新日:2014/04/28 16:20

静岡県沼津市。東京から東海道新幹線で1時間30分、在来線でも2時間30分余りで到着と比較的近く、また列車本数も多いので、アクセスは大変良好。また市街地も公共交通網が充実しており、駅を起点に市内の観光スポットへ遊びに行くのも便利です。
 
今回は、その中でも観光スポットの密度が高く、効率よく有名処を回れ、豊富な海の幸も堪能できる、沼津港を中心とした散策コースをご紹介しましょう。

沼津港にそびえる展望水門「びゅーお」に上って、市内の眺望を楽しみ、かつ散策場所を見繕おう

沼津港にそびえる展望水門「びゅーお」に上って、市内の眺望を楽しみ、かつ散策場所を見繕おう
地図を見る

この水門は沼津港にあり、竣工は2004年9月。港の内港と外港を結ぶ航路より進入する津波から港の背後地を守るために作られた水門です。ここへのアクセスはJR沼津駅より、南に2.5km、バス乗車10分ほどで到着します。休日には駅と港との無料シャトルバスも運行されています。この水門の両側の支柱が展望塔になっており、さらにこの2つの展望塔を回廊がつないでいます。
この展望塔には、両側に設置した13人乗りのエレベーターにより昇ることができます。料金は100円。北(写真右側の塔)には愛鷹山、富士山、南アルプスを、南(写真左側の塔)には箱根連山、大瀬崎を見ることができ、さらに眼下には我入道海岸や沼津市内が一望出来ます。まずはここから市内を俯瞰して、散策コースを見繕いましょう。

富嶽三十六景…湾内観光クルーズで駿河湾からの富士山を見よう!おまけにカモメも撮れるかも(笑)

富嶽三十六景…湾内観光クルーズで駿河湾からの富士山を見よう!おまけにカモメも撮れるかも(笑)
地図を見る

冬は空気が澄んで富士山が綺麗に見えます。特に駿河湾からは富士山の南側が見えるので、山肌前面に陽の当たる時間帯、午前中がベストタイム。そのため遊覧船は午前中の便に乗ることをお勧めします。始発は11:00ですが、その日の天候によってはキャンセルになったり、出発時刻が変更になったりします。そのため乗船前にチケット売り場で確認して下さい。出港すると、水門「びゅーお」をくぐって外海に出ます。その後我入道海岸沿いに南下して、御用邸記念公園の辺りで反転、北上して港に帰ります。

この帰り船から富士山がほぼ正面に綺麗に見えます。この時がシャッターチャンスです。カメラはオート設定で綺麗な富士山が撮れます。是非お試し下さい。またパン屑などを投げると、カモメが航行中、絶え間なく船についてきます。

湾内クルーズ…千鳥観光汽船: 遊覧時間25分 大人1000円 子供500円。

散策前の腹拵え、お勧めは「二色丼」… 現地でしか味わえない絶品のランチを頂こう。

散策前の腹拵え、お勧めは「二色丼」… 現地でしか味わえない絶品のランチを頂こう。
地図を見る

沼津港にある「とらてん」は、漁港で揚がる新鮮な魚貝類の天ぷらや串揚げ等の漁師天ぷらのお店として有名です。お大きなガラス戸を開けて入る開放的な造りで、ビールケースや一斗缶をいす代わりに使った非常に気さくな雰囲気のお店。多くの観光客で賑わっています。休日の昼食時は多少の行列は覚悟しましょう。
 
さて私のお勧めは、この店でスタッフが「二色丼」と呼んでいる、「生しらす生桜えび丼定食」です。取れたてしか食べられない、生しらすと生桜エビがたっぷりとのった丼と、大粒のアサリがぎっしり詰まったあさり汁のセット。これで1,080円。天丼や串揚げ定食などに比べ、見た目の豪華さはありませんが、味も良くコストパフォーマンス最高! 大変お勧めです。漁港に行かないと食べられない料理を是非堪能してみて下さい。

港から我入道(がにゅうどう)海岸散策は沼津観光のエッセンスが詰まって、初心者には最適コース

港から我入道(がにゅうどう)海岸散策は沼津観光のエッセンスが詰まって、初心者には最適コース
地図を見る

港からその南を流れる狩野川の対岸が我入道海岸。河口付近をわたる橋が無いので、徒歩の場合は、一旦狩野川を遡上方向に歩き、一番近い橋をわたり、対岸を河口方向に戻るように歩きます。また時期によっては「我入道の渡し船」が就航していることもあり、これを利用すると効率よく回れます。
約500mの海岸線を歩くと、牛臥山(うしぶせやま)という小高い丘が現れ、この周りに地元の文豪、芹沢光治良(せりざわこうじろう)の碑や点在する小さな祠や社が目に触れてきます。 
そしてその中で、珍しいのが日緬寺に有る酒塚。この酒塚は1758年に全国66箇所に建立され、現在はここの一件のみが存在しています。 更に日緬寺の創建が1944年なので、塚のほうが約200年も古くから存在していたという珍しいものです。またお酒にまつわる様々なイベントも開催され、上手く日取りが当たれば、お酒好きの方には良い思い出になります(笑)。 
是非この辺りの散策で沼津の歴史を感じてみませんか。

散策の終点は御用邸記念公園。皇室とも深い縁にある街の文化に触れよう

散策の終点は御用邸記念公園。皇室とも深い縁にある街の文化に触れよう
地図を見る

沼津御用邸は1893年、大正天皇(当時は皇太子)のご静養のために造営されました。当時、このあたり一帯はすでに明治の元老、大山巌(陸軍大臣)、川村純義(海軍大臣)、大木喬任(文部大臣)、西郷従道(陸、海軍大臣)の別荘が建てられおり、この中の川村純義伯爵が後に昭和天皇と秩父宮殿下の養育係になっていることを考えると、この4人の存在が御用邸設置に大きく影響したものと思われます。また1945年戦災により本邸が焼失。その後1969年に廃止され、沼津市に移管、1970年記念公園として整備され、現在に至っています。 
港から約2.5kmの散策で清々しい気分になった後は、この公園で心厳かに皇室文化に触れてみては如何でしょうか?時期になると豪華な雛飾りなども見られます。

終わりに

今回は、港と市街地を中心とした比較的お手軽に散策できるコースをご紹介しましたが、豊富な海の幸の西伊豆や、隣接する一大商業都市、町人文化の三島市と一緒に楽しむ等、ご自身の興味と日程に沿って自由に組み合わせて訪問されることをお勧めします。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/12/29 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -