魅力満載の遺跡シティ!タイ最古級の街「ロッブリー」

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魅力満載の遺跡シティ!タイ最古級の街「ロッブリー」

魅力満載の遺跡シティ!タイ最古級の街「ロッブリー」

更新日:2018/01/09 17:02

Tomie Tomyのプロフィール写真 Tomie Tomy 遺跡フォトライター、旅記者

タイ中部の都市、ロッブリーは長い歴史を持つ街です。東南アジアに古くから居住するモンの人々が築いたドヴァラヴァティ国は、国家連合的存在であったようですが、ロッブリーはその有力国家の一つであり、古来「ラヴォ/ラヴァプラ」と呼ばれていました。カンボジアのアンコール王朝時代に造られたクメール寺院や、アユタヤ時代の遺構がその姿を今に留め、名実ともにタイを代表する「歴史都市」の一つです。 

チャオプラヤー川流域は古代の文明先進地

チャオプラヤー川流域は古代の文明先進地

写真:Tomie Tomy

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タイ中央を流れるチャオプラヤー川流域にあるロッブリー(支流のロッブリー川畔に立地)。この流域の堆積速度はかなり速く、昔と今ではタイ湾海岸線の位置が相当違っていたようです。例えば8世紀にはバンコクはおろかアユタヤもまだ海の中であり、スパンブリー、ナコンパトムなどが沿岸都市を形成、ロッブリーもかなり海に近かったとする研究もあります。そうだとすればドヴァラヴァティは、後のアユタヤと同じく港市国家の一つだったのかもしれません。

古代の東南アジアの港市国家は、インドやヨーロッパなど西方世界と、中国大陸など東方世界を結ぶ交易中継点として発展しました。メコン下流域の扶南(ふなん)やベトナム中南部のチャンパ、スマトラ島やマレー半島のシュリーヴィジャヤなどがその代表です。

ラヴォの先史は3500年以上前まで遡れ、ドヴァラヴァティ時代は6〜10(7〜11)世紀前後と考えられます。当時、ここは東南アジアで最も先進的な地域の一つでした。いわゆる海のシルクロードとも繋がっていたようです。そうした意味でロッブリーは、文明が交差する東西回廊の要衝という横糸と、タイ最古クラスの長い歴史という縦糸で織りなされた魅力を持つ、特別な街の一つと言えるでしょう。

猿がいっぱい!街のシンボル的遺跡プラン・サムヨート

猿がいっぱい!街のシンボル的遺跡プラン・サムヨート

写真:Tomie Tomy

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ロッブリーといえば、アンコール朝時代の遺跡「プラン・サムヨート」が有名。10〜13世紀前後にラヴォがアンコールの一部となった時代、この遺跡を含め幾つものクメール寺院が建てられました。アンコールにとってラヴォは、王国西部の最重要拠点だったようです。それはさておき、遺跡のすぐ脇を鉄道が走るというロケーションには驚かされます。

猿がいっぱい!街のシンボル的遺跡プラン・サムヨート

写真:Tomie Tomy

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遺跡は、砂岩、ラテライト造りで、回廊で連結された3基の祠堂から成り、13世紀前半のバイヨン様式で建てられています。東側に仏像が安置されたヴィハーンもありますが、17世紀のアユタヤ朝・ナーラーイ王時代に加えられたものと考えられます。祠堂内部も見学できます。

猿がいっぱい!街のシンボル的遺跡プラン・サムヨート

写真:Tomie Tomy

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プラン・サムヨート付近は、猿がたくさんいることでも知られます。むしろそちらでより有名かもしれません。食べ物などを持っていると狙ってくると言われますので、お気を付け下さい。

<プラン・サムヨートの基本情報>
住所:15 Prang Sam Yot Rd, T.Tha Hin, A.Muang Lop Buri, Lopburi
アクセス:ロッブリー駅から北へ線路沿いに約0.5キロ

ロッブリーの歴史を知る!ソムデットプラナーラーイ国立博物館

ロッブリーの歴史を知る!ソムデットプラナーラーイ国立博物館

写真:Tomie Tomy

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ロッブリーの歴史を知るには、プラ・ナーラーイ・ラチャニウェート(ソムデット・プラ・ナーラーイ国立博物館)が最適です。ここはタイの大王の一人に数えられる17世紀のナーラーイ王が建てた宮殿跡の一部を博物館としたものです。

19世紀のラーマ4世が建築及び改修した宮殿が展示館になっており、文明の黎明期の遺構から、ドヴァラヴァティ、ロッブリー(ラヴォ)、クメール、アユタヤ、ラタナコーシンの各時代など、この街の長い歴史に沿って考古学的遺物が紹介されています。中でもドヴァラヴァティ時代のテラコッタや漆喰の人物像は、表情豊かで生き生きとしており、この時代に生きた人々の感性が伝わるようで興味深いです。

ロッブリーの歴史を知る!ソムデットプラナーラーイ国立博物館

写真:Tomie Tomy

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敷地自体がナーラーイ王の宮殿跡です。約7ヘクタールという広い面積に7つの砦と11のアーチ門を備え、外国使節謁見の間や宝物殿、象厩舎、ホール、迎賓館、王が崩御したスッタサワン宮殿跡など、様々な館や宮殿が立ち並んでいます。往時の栄華を偲ばせる歴史空間です。

ナーラーイ王は積極的に外国との関係を築きました。特にルイ14世治下のフランスと関係が深く、それは建築にも反映されて建物の多くにフランス様式が取り入れられました。

ロッブリーの歴史を知る!ソムデットプラナーラーイ国立博物館

写真:Tomie Tomy

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王はロッブリーをアユタヤの副都とし、1年のうち8ヶ月をこの地で過ごしました。ナーラーイ王の時代は、ラヴォ時代以降で、この街が再び国の重要拠点としての栄光を取り戻した時期と言えます。

<プラ・ナーラーイ・ラチャニウェートの基本情報>
住所:T.Sorasak, T.Tha Hin, A.Muang Lopburi, Lopburi
電話番号:+66 36 411 458
アクセス:ロッブリー駅から西約0.5キロ

駅前に広がるワットプラシーラタナマハータート遺跡

駅前に広がるワットプラシーラタナマハータート遺跡

写真:Tomie Tomy

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タイ北本線のロッブリー駅前には、ワット・プラシーラタナ・マハータートという大きな遺跡があります。中央祠堂がクメール時代の遺跡で、周囲にそれ以降の様々な時期に建てられた仏塔などが並んでいます。

駅前に広がるワットプラシーラタナマハータート遺跡

写真:Tomie Tomy

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中央祠堂東側のヴィハーンなど、多くの建物がナーラーイ王によって建てられました。外国から訪れた使節や商人、旅行者たちは、こうした大寺院や宮殿を見てアユタヤの国力を感じたことでしょう。

<ワット・プラシーラタナ・マハータートの基本情報>
住所:12 Ratchadamnoen 1 Alley, T.Tha Hin, A.Muang Lop Buri, Lopburi
アクセス:ロッブリー駅前(西側)

数奇な運命を辿った日系ギマー夫人のバーンチャオウィッチャエン屋敷跡

数奇な運命を辿った日系ギマー夫人のバーンチャオウィッチャエン屋敷跡

写真:Tomie Tomy

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ナーラーイ王時代に活躍したギリシャ人で、コンスタンティン・フォールコンという人物がいます。彼は王の信任篤く、最高位のチャオプラヤー・ウィッチャエンとなりました。実質的に国政を左右するほどの影響力を持ったようです。時代は違いますが、山田長政のようにアユタヤ朝で名を成した外国人の一人です。

フランス使節の滞在先・迎賓館として建てられたこの壮麗な対外公館は、後にフォールコンが管理したことから「バーン・チャオ・ウィッチャエン」と呼ばれています。

フォールコンの妻マリア(ギマー夫人)は、卵を使ったスイーツを紹介した人物として、タイ料理史に名を残しました。日本を出たキリスト教徒の子孫で、母は山田ウルスラ(エスラー)といい、マリア自身は日本、ポルトガル、ベンガル人の血を引いています。一説では山田長政の血筋であるとも言われます。

彼女のスイーツは「トーンイップ」、「フォイトーン」(鶏卵素麺)が代表的ですが、おめでたい黄金色の見た目が好まれ、現在でもタイ人に親しまれています。一般的な市場で売られているほか、店によってはコンビニでも買えます!(次の写真、左側がトーンイップ、右側がフォイトーン)

数奇な運命を辿った日系ギマー夫人のバーンチャオウィッチャエン屋敷跡

写真:Tomie Tomy

ナーラーイ王の崩御を境に夫妻の運命は大きく変わります。対外重視政策に危惧と反感を抱く一派によるクーデタで、フォールコンは処刑され、亡命を図ったマリアも捕らえられてしまいます。一時は監禁されますが、後にその料理の才が認められ、王宮内に地位も得て晩年は平穏に過ごしたようです。

バーン・チャオ・ウィッチャエン屋敷跡は、そんな数奇な運命を辿った二人の物語の舞台です。

<バーン・チャオ・ウィッチャエンの基本情報>
住所:T.Wichayen, T.Tha Hin, A.Muang Lop Buri, Lopburi
アクセス:ロッブリー駅北西約0.9キロ

数奇な運命を辿った日系ギマー夫人のバーンチャオウィッチャエン屋敷跡

写真:Tomie Tomy

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ロッブリー旧市街にはこの他にも、ロッブリー最古のクメール遺跡であるプラン・ケーク(写真)、豊富な出土品で知られるワット・ナコンコーサ、参拝者で賑わうサーン・プラカーンなど、数多くの歴史遺構があります。魅力たっぷりの歴史都市の旅をお楽しみ下さい。

ロッブリーの基本情報

アクセス:バンコクより列車、バス、ミニバン等(約150キロ)

2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/12/06−2017/12/07 訪問

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