名物は風とアザラシとラーメン 「えりも岬」には何かある!

名物は風とアザラシとラーメン 「えりも岬」には何かある!

更新日:2018/03/15 11:56

肥後 球磨門のプロフィール写真 肥後 球磨門 一人旅ブロガー
「襟裳の春は何もない春です」と森進一が歌った「襟裳岬」。岬の先端からおよそ2キロメートルに渡って岩礁が続き、その岩礁の上に横たわるゼニガタアザラシを間近に観察することができます。
風速10メートルを超える日が年間260日以上もある国内有数の強風地域で、強風で冷えた体を温める美味しいラーメンと、風がない日でも強風のすごさを体感できる「風の館」など、訪問すれば何かがある最果ての地「襟裳岬」を紹介します

荒々しい岩礁が続く「襟裳岬」

荒々しい岩礁が続く「襟裳岬」

写真:肥後 球磨門

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北海道幌泉郡えりも町にある襟裳岬(えりもみさき)は、北海道の背骨と呼ばれている全長約150kmにおよぶ日高山脈の連なりが、次第にその標高を下げていき、そのまま太平洋に沈んで行った先にできた岬です。

荒々しい岩礁が続く「襟裳岬」

写真:肥後 球磨門

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襟裳岬は高さが約60メートル、岬の先端から沖へ約2キロメートルの岩礁が続く感動的で雄大な景観が特徴です。平成22年(2010年)に、アイヌ民族にとっての聖地であり、精神的にも重要な場所であるとして国指定文化財「名勝ピリカ・ノカ(美しい形)」に認定されました。

荒々しい岩礁が続く「襟裳岬」

写真:肥後 球磨門

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この美しい風景に溶け込むように建つのが「襟裳岬灯台」です。襟裳岬近海は年間100日ほど海霧が発生して見通しを阻み、海の難所といわれている場所です。地上から灯りの高さまでの灯塔高は13.7メートル、海面からの高さは73.3メートルもある大型灯台で、およそ41キロメートルの沖合いまで光を届けて航行する船舶の安全を見守っているのです。

「日本の灯台50選」にも選ばれている美しい白亜の灯台なのでこの灯台と一緒に記念撮影を。

アザラシが見えるかもしれない襟裳岬突端

アザラシが見えるかもしれない襟裳岬突端

写真:肥後 球磨門

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襟裳岬突端までは遊歩道が整備され、展望所からは海に沈んだ日高山脈の突端が長い年月をかけて太平洋の荒波に削られて出来た岩礁を間近に見ることが出来ます。

襟裳岬は、ゼニガタアザラシの生息地としても有名ですが、岩礁の一帯は潮の流れが速い上に、海中に隠れた岩礁もあるため人はなかなか近づくことが出来ません。それが野生のアザラシにとっては楽園で、特に出産時期の5月から6月は子育てをするアザラシを間近に見ることができる絶好の時期です。

<えりも岬の基本情報>
住所:北海道幌泉郡えりも町字えりも岬
アクセス:JR様似(さまに)駅からバスで55分 新千歳空港から車でおよそ3時間30分

風極の地「襟裳岬」の強風を体験「風の館」

風極の地「襟裳岬」の強風を体験「風の館」

写真:肥後 球磨門

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襟裳岬は、風速10メートル以上の風が吹く日が260日を超えるという国内有数の強風地域です。時には、風速30メートル以上になる日も珍しくなく、そのことから「風極の地」と呼ばれています。
その強風が吹く襟裳岬にあるのが風をテーマにした施設「風の館」です。

襟裳岬は日高山脈襟裳国定公園内にあるため「風の館」は周囲の景観を考慮し、さらに襟裳岬灯台の灯りをさえぎらないようにと地下に埋もれるような構造で造られています。

風極の地「襟裳岬」の強風を体験「風の館」

写真:肥後 球磨門

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館内の目玉は、雄大な襟裳岬の景色をガラス越しに堪能できる展望室です。ここには望遠鏡がたくさん設置されていて、レンズの向かう先はゼニガタアザラシがいる岩礁。スタッフの方がアザラシがいる方向にレンズを向けてくれているので簡単にアザラシを探すことができます。
季節によってはなかなか肉眼で見ることが出来ないアザラシですが、ここにくれば高い確率で見ることが出来るのでおススメです。

風極の地「襟裳岬」の強風を体験「風の館」

写真:肥後 球磨門

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もうひとつ風の館で見逃せないのが風速25メートルの風を体感できる「えりも風体験」です。大きな風穴から強風が送られてきて、風穴に近づくにつれて立っていられないくらいの強風を体験できます。一番近い場所での風速が25メートル。
台風の暴風域が風速25メートルからというのも納得できる施設なので、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

<風の館の基本情報>
住所:北海道幌泉郡えりも町字東洋366-3
電話番号:01466-3-1133
営業時間:9月、10月、11月、3月、4月 9:00〜17:00
5月〜8月 9:00〜18:00
休館日:12月、1月、2月
入館料:大人・大学生:300円 小・中・高校生:200円 幼児:無料

名物のえりも岬ラーメンで暖まる

名物のえりも岬ラーメンで暖まる

写真:肥後 球磨門

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強風に吹かれて冷えた体を襟裳岬名物の「えりも岬ラーメン」で温めてはいかがでしょうか。つぶ貝や海草などの具材と大きなタラバ蟹がいかにも北海道らしい海鮮ラーメンです。写真は塩味のえりも岬ラーメンですが、他に醤油味と味噌味が選べます。

名物のえりも岬ラーメンで暖まる

写真:肥後 球磨門

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このラーメンをいただけるのが「えりも岬観光センター」で、ラーメンだけでなくウニ丼や刺身定食、ニシンやホッケなどの焼き魚定食など豊富なメニューが揃っていて、すし屋さんもあります。
また、お土産品も沢山取り揃えているので立ち寄って襟裳岬観光の思い出の一品を探してみてはいかがでしょうか。

<えりも岬観光センターの基本情報>
住所:北海道幌泉郡えりも町字えりも岬えりも岬第2レストハウス
電話番号:01466-3-1666
営業時間:夏期8:00〜18:00、冬期9:00〜17:00
休業:1月4日〜3月中旬まで

一度は行きたい最果ての岬「襟裳岬」

襟裳岬と聞くと、森進一の歌が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。歌の中で「襟裳の春は何もない春です」という歌詞がありますが、ゼニガタアザラシがいて風の館があり、そして身体を温める名物のラーメンがあります。

襟裳の春はきっと何かあるにちがいない。大自然が広がる襟裳岬を旅してみませんか?

2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/09/25 訪問

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