写真:塚本 隆司
地図を見る弥山(みせん)は弘法大師空海が開山した由緒ある霊場である。その歴史は千二百年以上の時を重ねているという。
歩いて登るならルートは3ルート。宮島最高峰「弥山」は535m。もちろん海抜0mからのスタートだ。どれも約1時間半から2時間を想定しておくとよい。宮島は国天然記念物の原生林でもあり、急峻で迷い込むと危険な山であることは承知しておいて欲しい。体力に自信のない方、時間に余裕のない方はロープウェイで登ってしまおう。
厳島神社裏手からロープウェイ乗り場に向かうシャトルバスが運行されている。ロープウェイ乗り場には紅葉谷公園を歩いて行くのもいいだろう。10分程の坂道になるが自然にふれあえ気持ちがよい。
ロープウェイは途中、榧谷(かやたに)駅で乗り換える。ここまでは乗車時間約10分の循環式で1分おきに、ここから先は乗車時間約4分の交走式となり15分おきにでている。写真は循環式のゴンドラだ。まるで空を歩いているかのような空中散歩が楽しめる。
写真:塚本 隆司
地図を見るロープウェイの終着、獅子岩(ししいわ)駅には展望台がある。頂上まではここから約1時間の山登りとなる。体力的に自信がない方もこの展望台からの景色を楽しむことができるのがいい。
晴れの日の景色もよいが、雲が重く立ち込めるこんな日もパワースポット「弥山」に相応しいように思えてしまうから不思議だ。
獅子岩駅の二階は、恋人の聖地としても知られている「誓いの火のモニュメント」がある。この弥山には千二百年前から消えることなく燃え続けている「消えずの火」があり、これにあやかったものだ。ここで大切な人に気持ちを伝えよう。他にも「ハートインもみじ饅頭」なるものを手作り出来る体験工房もあるのだ。
写真:塚本 隆司
地図を見る獅子岩駅から約20分ほど登ると弥山本堂と霊火堂がある。弘法大師・空海が唐から帰国し霊地を探し求めて辿り着いた地だ。
御堂を建て修行に使った火が千二百年以上たった今も燃え続けている。「消えずの火」といい、古くより伝わる弥山七不思議のひとつと云われている。この霊火を守る霊火堂は、恋人の聖地にも認定された幸せを呼び込むパワースポットで「弥山」の象徴的な場所だ。ここに絵馬を3回以上奉納すると願いが叶うとも云われている。
この火で沸かした霊水は万病に効くと云われており、広島平和記念公園の「平和の灯火」の元火にもなっているのだ。
写真:塚本 隆司
地図を見る霊火堂からもう少し頑張って山頂を目指すとする。途中、くじけそうになっている人達と声を掛け合いながら登る。せっかくここまで来たのだから何が何でも登って欲しい。
山頂に近くなるにつれて巨石群が現れる。写真は奇岩「くぐり岩」。自然が創り出した巨岩のアーチだ。こんな奇岩怪石が山頂に近くなるにつれ点在している。弥山の大自然がおりなすダイナミックさに圧倒され、山登りの疲れなど忘れてしまう。
写真:塚本 隆司
地図を見る山頂にある巨石群越しの瀬戸内海の眺めは、視界を遮るもののない360度の大パノラマだ。
「日本三景の一の真価は頂上の眺めにあり」
たびたび弥山に訪れていた伊藤博文は弥山頂上からの眺めをこう評したという。見晴らしの良い日には本州はもちろん、四国連山も望める。
2013年10月には展望台が完成した。ここから見る景観は苦労して登ってくる以上の価値があるだろう。トイレも綺麗に整備されており安心して登ることができるようになったのも嬉しい。
宮島信仰の聖地「弥山」。いかがでしたか。
霊火といい巨石群といい不思議なパワースポットだ。他にも奇岩怪石があり、嚴島大神が降臨したと云われる地に建つ御山神社など、弥山にはまだまだ見どころがある。厳島神社と合わせて宮島を一日満喫してみるのもいいだろう。
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(2024/10/3更新)
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