写真:万葉 りえ
地図を見る福岡市から公共交通機関で太宰府へ向かう場合、多くの人が利用するのが西鉄電車です。西鉄の太宰府駅に着けば、もうそこは天満宮のそば。この行程では、特急も止まる二日市駅で太宰府線に乗り換えます。
そこで福岡市やその周辺に宿泊した方におすすめしたいのが、福岡駅発で、普通運賃でさらに便利に太宰府へ行ける直通電車「旅人(たびと)」です。
写真:万葉 りえ
地図を見る名付け親は第39代太宰府天満宮宮司の西高氏で、太宰府を旅する人というだけでなく、万葉集の代表的歌人で太宰府に赴任した“大伴旅人”も込めて付けられた「旅人」。この列車のコンセプトは「列車に乗ったら、そこが大宰府」です。
亀甲文様は健康長寿、貝合わせ文様は縁結びといった具合に車両別に6つの開運テーマが設けられていて、ご覧いただいているのは学業成就がテーマの梅文様の車両です。また、数年内には新型車両の導入も計画されているので、お楽しみに。
写真:万葉 りえ
地図を見る太宰府駅の改札を出れば、目の前は天満宮の参道です。スターバックス前では、独特の外観を写真におさめている人の姿を目にするでしょう。そんな飲食店や土産物店が続くにぎやかな通りを進むと、御神牛のところで道は左側へと曲がります。そこから本殿へと向かう手前にあるのが心字池です。太鼓橋と平橋とで、過去・現在・未来を表しているという三つの橋。この橋を順に渡って本殿へと進んでいきましょう。
写真:万葉 りえ
地図を見る橋を渡り終えると右手に手水舎あり、その先の楼門をくぐれば、回廊で囲まれた太宰府天満宮の本殿が目の前に見えてきます。
幼少のころから神童と言われた菅原道真公。領民にも慕われて、天皇の信任も厚く政務に励んでいました。しかし左大臣・藤原時平に讒言されて地位を追われてしまいます。そして、わずかな供を連れてやってきたのが、この大宰府でした。
数年後、失意のうちに道真公は亡くなってしまいます。その墓所に道真公を慕った門弟の味酒安行(うまさけのやすゆき)が廟を建てたのが905年。そして醍醐天皇が道真公の生前の忠誠を想い社殿を造営したのが919年。次第に神域が整えられていきました。現在の本殿は、1591年に筑前国主だった小早川隆景が5年の歳月をかけて造営したものです。
写真:万葉 りえ
地図を見る本殿向かって右手には、京から道真公を慕って追ってきたといわれている「飛梅」もあります。
神前で手を合わせた後は、本殿の欄間なども見ておきましょう。見事な透かし彫りで道真公の姿も表されています。
<太宰府天満宮の基本情報>
住所:太宰府市宰府4-7-1
電話番号:092-922-8225
写真:万葉 りえ
地図を見る参拝が済んだら本殿の両脇から奥へ進んでみましょう。太宰府天満宮には天然記念物になっている木が何本もあるのですが、こちらには寄り添うような姿から「夫婦楠」と名付けられた大きな楠が立っています。
その夫婦楠の先にあるのが梅林になっている北神苑です。梅の花の見頃は例年2月から3月にかけてですが、梅の開花の時期以外でも、参道の人混みを避けて梅林の周りにある茶店で休憩する人が少なくありません。
写真:万葉 りえ
地図を見るまた、心字池の右側にある茶店も、人混みを避けて休憩がとれる場所です。こちらには菖蒲池があるので、花が咲く梅雨のころが特におすすめです。福岡城が完成するまでこの地で暮らした黒田官兵衛ゆかりの井戸もあり、池の生き物にやる餌も茶店で売っています。
写真:万葉 りえ
地図を見るこれらの茶店で食べられるのが、太宰府名物の「梅が枝餅」です。老婆が不遇な道真公をなぐさめるために、梅の枝につけた餅を捧げたのが始まりといわれています。参道にも梅が枝餅を売る店はたくさんありますが、梅林や菖蒲池のまわりは落ち着いた雰囲気で召し上がれます。
写真:万葉 りえ
地図を見るでは梅林のある北神苑をさらに奥へ行ってみましょう。道は右側へとカーブし、「お石茶屋」を過ぎると少しずつ坂になっていきます。その先にあるのが「天に開く」という縁起が良い漢字を書き、パワースポットと言われている「天開稲荷社」です。太宰府天満宮の本殿からなら十数分といったところでしょうか。石段が苦手な方には、回り道もあります。
写真:万葉 りえ
地図を見る狛犬でなく白い狐の像が神社を守り、絵馬もご覧の通りの天開稲荷社。この神社の拝殿には綱に干支の字が書かれた鈴が並んでいます。自分の干支の鈴を鳴らして参拝するようになっているので、間違えないように気を付けてください。
参拝が済んだら、拝殿に向かって左手にある階段で奥の院に行ってみましょう。少し小高い場所にある奥の院は、古墳の石室が祈りの場。木立の中、神秘的な雰囲気をたっぷりと味わってください。
なお、天開稲荷社の御朱印は太宰府天満宮でいただけます。
写真:万葉 りえ
地図を見るおみくじや写真などで時間に差はでますが、太宰府駅から天開稲荷社までだいたい1〜2時間前後です。休憩を加えても時間に余裕がある方のために、近隣の見どころも紹介しておきましょう。
まずおすすめするのは、菖蒲池のそばのアクセストンネルで行ける「九州国立博物館」です。長いエスカレーターを上がれば、周りの山並みと溶け合うように作られた建物が姿を現します。北部九州はアジアとの関係が深く長い歴史を持ってきた土地なので、企画展だけでなく常設展でも見ごたえのあるものが紹介されています。また館内にある「あじっぱ」では無料でアジアを体感できます。お子さんと一緒に遊んでみませんか。
<九州国立博物館の基本情報>
住所:太宰府市石坂4-72
電話番号:092-918-2807
写真:万葉 りえ
地図を見るもっとゆったりと太宰府の良さを堪能したいなら、天満宮の案内所から右の小道へと入った場所にある「光明禅寺」をおすすめします。ここは“太宰府の苔寺”と言われるほど庭が見事なお寺。みずみずしい青葉の季節も、鮮やかな紅葉の季節もおすすめです。
<光明禅寺の基本情報>
住所:太宰府市宰府2-16-1
アクセス:太宰府駅より徒歩4分
写真:万葉 りえ
地図を見るそして食べ物で太宰府を楽しみたいなら、太宰府バーガーのお店「筑紫庵」へどうぞ。太宰府天満宮は梅と深いつながりがある土地。その梅を使ったハンバーガーが有名で、空揚げも人気です。参道からすぐなので、取材などを受けた際のサインが壁を飾る店内で出来立てをいかがですか。
<筑紫庵本店の基本情報>
住所:太宰府市宰府3-2-2
電話番号:092-921-8781
アクセス:太宰府駅より徒歩3分
有名だけど行ったことがない。行ったことはあるけれど、よく覚えていない。そんな方にぜひ足を運んでほしい太宰府。
ここは天満宮ができるより前から日本の歴史上大変重要だった場所で、大宰府政庁跡など多くの史跡を周ることもできます。でも、まずは太宰府天満宮を中心に、まほろばの里の雰囲気を楽しんでいただけたらと思います。
なお、西鉄電車では、梅が枝餅引換券やレンタサイクルの割引券などが付くお得なきっぷも出しています。また、ご案内した場所の詳しい説明は下記関連MEMOでもどうぞ。
2018年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
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(2023/12/3更新)
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