長崎のグラバー園を訪れるなら・・・ベストタイムは夕暮れ時。夜景とともに楽しもう!

長崎のグラバー園を訪れるなら・・・ベストタイムは夕暮れ時。夜景とともに楽しもう!

更新日:2014/02/12 14:35

しののプロフィール写真 しの 旅する調理師
近代日本の夜明け、明治時代。長崎には大いなる夢を胸に海を渡る異国の商人達がいました。そんな中でもとりわけ日本の近代化に寄与した人物トーマス・グラバー。彼の活動の拠点が「グラバー園」の中に日本最古の木造建築として現存します。また園内には貴重な文化財や当時を偲ぶ遺産も多く是非とも訪れたいところ。
今回は、訪れる時間としてガイドブックではあまりみられない夕暮れ時をご紹介します。夜景とともにご覧下さい。

日本最古の木造洋風建築「旧グラバー住宅」(国指定重要文化財)

日本最古の木造洋風建築「旧グラバー住宅」(国指定重要文化財)

写真:しの

地図を見る

明治時代に貿易で巨万の富を得た豪商達が長崎の高台、南山手地区に邸宅を建てました。その中の代表格が旧グラバー住宅、旧オルト住宅、旧リンガー住宅です。グラバー園にはそれらを含めて市内に点在していたいくつかの洋館を移築し、公開しています。

そんな洋館だらけのグラバー園の中でも最大の見所はもちろん「旧グラバー住宅」。スコットランド出身の商人グラバーは経済のみならず近代技術の導入や、若者達への援助も惜しまないなどの後進支援にも力を注いだと言われています。
彼の活動の拠点がこの「旧グラバー住宅」です。

日本に現存する最古の木造洋風建築で日本における近代建築の礎にもなった貴重な建物。国の重要文化財にも指定されています。
この建物は玄関がなくベランダから出入りするバンガロー(平屋でベランダがある木造建築)様式で、屋根には瓦葺と言う特徴があります。

またプッチーニの代表作「蝶々婦人」のモデルはこのグラバーの妻ツルと言う説もあります。(実際は妻ツルとグラバーは添い遂げた)
建築様式、オペラの舞台、開国当時などに思いをはせてみてはいかがでしょうか?
旧グラバー住宅の前は花壇が設けられており、色とりどりの花が季節問わず咲いているので、写真撮影にももってこいです。

園内にある癒しのスポットとライトアップ

園内にある癒しのスポットとライトアップ

写真:しの

地図を見る

広大な園内には池などの水にかかわるスポットがいくつかあります。その一つが写真にある「祈りの泉」。
この泉の壁面は長崎にたくさん存在した隠れキリシタンの苦悩と救いについて表現されています。大きな三角は祭壇を、その下は十字架や神の子羊、細かい噴水はろうそく、下部の陶板は隠れキリシタンの苦悩であり、流水についてはそれらが清められ救われる事を表現。
こちらの泉をはじめ園内にいくつかある水のスポットはライトアップがきれいです。
水辺がライトでゆらゆら揺れ幻想的ですよ。

展望広場から長崎の夕暮れ時を眺めよう

展望広場から長崎の夕暮れ時を眺めよう

写真:しの

地図を見る

グラバー園は敷地全体が山の斜面にあり、段々状に施設が点在しています。入り口側から入ると旧グラバー住宅や巨大なソテツ、キリンビールのラベルになった犬(キリンビールのラベルの犬の鬚はグラバーの鬚と言われている)などがあり、途中階段をいくつも登りながら園内を見る事になります。
上段の長崎を一望できるところには「展望広場」があります。
昼間ももちろん素晴らしいのですが、夕暮れ時がライトアップと町並みを見る事ができるのでオススメの時間帯です。

旧三菱第二ドックハウス

旧三菱第二ドックハウス

写真:しの

地図を見る

一番奥の高台にあるのがこの「旧三菱第二ドックハウス」。
「ドックハウス」とは造船所で船を修理している間、乗組員達が宿泊する施設のことです。
明治29年建築の白亜の西洋風建築で、特徴的なのは上下のベランダを柱で支えている点。
中も見学でき、ベランダからは素晴らしい長崎の景色、夕暮れには夜景を眺める事ができます。夕暮れ時のライトアップは下からボウっと浮かび上がるような感じでロマンティックですよ。
またこちらの「旧三菱第二ドックハウス」の前には池があって鯉が泳いでいます。エサも販売しているので、旅の思い出に鯉にエサをあげてもいいですね。

グラバースカイロードと展望台

グラバースカイロードと展望台

写真:しの

地図を見る

グラバー園を第二ゲート(一番山手側)から出て少し歩くと展望台があります。
ここは稲佐山や長崎港を一望できる夜景スポットです。展望ポイントも整備されていて眺めやすいですし、手軽、かつ無料で楽しめる夜景スポットとしてはかなりの充実感。
帰りは垂直エレベーターと珍しい斜行エレベーター(通称:グラバースカイロード)で山を下ることができて大浦石橋駅へは徒歩1分。アクセス楽々です。
スカイロードには小さいながら丸い窓がついており、エレベーターの中からも長崎の風景を眺める事ができるのもオススメポイントの一つです。

グラバー園を訪れる際のオススメルートと時間帯

グラバー園は長崎でも有数の観光スポットなので、訪れる方は多いかと思います。
見所も多く、園内も明るい雰囲気なので昼間に訪れるのもいいかと思いますが、ご案内したように時間がない観光客にとっては夕暮れ時がオススメ。
第一にライトアップが美しいから。
第二に空いているのでゆっくり見られる。デートなどにも最適。
そして何と言っても長崎の美しい夜景とともに堪能できるから。

まわる順番としては体力面を考えるとグラバースカイロードから第二ゲートを経て入園し、園内を下りながら観光する方法がいいですが、夜景を楽しむなら入り口から入って夕暮れを楽しみつつ、第二ゲートから出る方法。こうすると第二ゲート(山手側)から出る頃にはだいぶ日が暮れ、夜景を楽しむのに丁度よい時間帯になるからです。
尚、第二ゲートは入り口より少々閉鎖する時間が早く、17:40頃です。ご注意下さい。

■施設ご案内■
住所:長崎県長崎市南山手町8番1号
電話番号:095-822-8223

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/12/30 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -