写真:もんT
地図を見る今回の旅の起点はJR根室本線の釧路駅。釧網(せんもう)本線は一つ隣の東釧路駅から分岐して網走駅へと延びる路線ですが、列車は釧路駅から発着します。釧網本線の標茶方面までの区間は1日に8往復の列車が走るだけのローカル線。列車の本数が少ないので、事前に時刻をよく確認してから出かけましょう。
通常の列車に加えて、観光客向けに冬季(1月下旬から3月上旬)は「SL冬の湿原号」、初夏から秋(ゴールデンウィークと6〜10月)はトロッコ列車「くしろ湿原ノロッコ号」が運転されます。これらの列車を利用するのも良いでしょう。運転日や時刻はJR北海道釧路支社のホームページから確認できます。
湿原観光はオールシーズン可能なのですが、鉄道で出かけるのならば特に冬季がおススメ!冬季運行の「SL冬の湿原号」は、車内にだるまストーブもあって、昔なつかしい旅を演出しています。(SL乗車には、目的地までの乗車券に加えてSL指定券¥800が必要。)
また、冬の釧路地方は晴天の日が多く、タンチョウやエゾシカの活動も活発。一方で、熊に遭遇する危険は皆無…。徒歩で散策しながらネイチャーフォトを撮るのには最適と言える季節かもしれません。
写真は旧釧路川を渡る「SL冬の湿原号」。この川の上流に広大な釧路湿原が広がっています。釧網本線の列車はこの川を渡った後、根室本線から分岐し、左手に釧路湿原を見ながら北上していきます。
写真:もんT
地図を見る釧路駅を出て15分ほど走った後、釧路湿原駅の手前から列車はしばらく湿原東端に寄り添うように走ります。進行方向左手の車窓には広大な釧路湿原の絶景が…。
特に塘路駅を出て白樺林を抜けた後、国道は離れていき、線路だけが湿原の中へと続いています。この広漠とした絶景…、鉄道利用者だけが堪能できる風景です。途中エゾシカの群れも見つかるかも…。ここはしっかりと車窓に食い入りましょう!
写真:もんT
地図を見るあまりにも広大な釧路湿原…。この絶景はぜひとも少し高い場所からできるだけ全体を俯瞰したいものです。
駅からも歩けるところでお勧めなのは、塘路駅から徒歩40分ほどのサルルン展望台。
塘路駅前を駅舎を背に左へ、線路から離れないように進み、国道391号線に合流した後もしばらく直進(北上)します。やがて線路は左、国道は右へと分かれていきますが、ちょうどそのあたりの丘の上に二つの展望台があります。
ここからはちょっとした山登り…。滑りやすいところは木道の階段や手すりが整備されています。足元に気を付けて登っていって下さい。(動物たちの“落し物”も踏まないように注意です…。)
登山道の途中で道が左右に分岐しますが、案内板に従って右へ行くとサルボ展望台、左へ行くとサルルン展望台があります。
サルルン展望台は標高約80メートル。写真のように釧路湿原に加えて、塘路湖も一望!近くにはサルボ展望台もあり、この丘からはいろいろな角度で湿原とその周辺の大絶景俯瞰パノラマを楽しめます。
写真:もんT
地図を見る塘路駅の隣、茅沼駅まで来ると湿原の風景は車窓からは離れていきますが、ここはタンチョウの里。引き続き車窓左手に注目です。駅すぐそばにてタンチョウの姿を目にすることができます。
列車の時間に合わせて必ずタンチョウがいるとは限らないので、時間に余裕があればここで途中下車するのもおススメ。無人駅のホームでのんびりカメラを構えていれば、やがてどこからともなくタンチョウが…。自然のままのタンチョウたちの様子を心ゆくまで観察できます。
また駅前を出て右(南)へと道道を20分ほど歩いていくと広大なシラルトロ湖が眼前に!
湖畔の「憩の家 かや沼」には温泉もあります。釧路湿原国定公園で唯一、天然かけ流しの温泉。日帰り入浴可能です♪帰りは列車の時間に気をつけて〜。
○ 憩の家かや沼
日帰り入浴料:大人400円 小学生200円(小学生未満無料)
入浴時間: 火・木・土・日曜日… 9:30〜23:00
月・水・金曜日… 11:00〜23:00
いずれも受付は22:30まで。
釧路湿原の大自然を列車と徒歩で楽しむ旅を紹介しました。
広大な北海道の大自然を観光するには、どうしても車が必要なことが多いのですが、ここ釧路湿原は車がなくても観光可能!釧網本線のローカル線にのんびり揺られて、列車からしか見られない風景をぜひ楽しんで!そして皆さんそれぞれのお気に入りスポットを見つけてください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/9/17更新)
- 広告 -