写真:古都の U助
地図を見る瀧尾神社があるのは京都屈指の紅葉の名所として名高い東福寺と、ずらりと並ぶ観音像で知られる三十三間堂の中間辺り。JR奈良線・東福寺駅(京都駅の1つ南側の駅)からなら北へわずか徒歩約3分といったところにあります。
この瀧尾神社は源平盛衰記にもその名が見られ、豊臣秀吉の方広寺創建の際現在地に遷されました。古くは武鶏ノ社や多景の社などとも記録があり、江戸時代幕命によって現在の瀧尾神社の名称とされました。
写真:古都の U助
地図を見る境内には本殿のほか幣殿・拝殿・手水舎などがあり、それぞれ京都市の指定文化財でもある建築には見事な彫刻が施されています。そして瀧尾神社の一番の見所は拝殿天井の龍の彫刻です!
写真:古都の U助
地図を見るこれが瀧尾神社の龍の彫刻で、全長は8メートルにもなるその立体感と躍動感は他ではなかなか見られないもの。この龍は夜な夜な水を飲みに川へ行っていると近隣の住民に恐れられ、かつては金網を設置し龍を封じたそうですが、今は網は無いので周囲の柵の外からその姿をよく見ることができます。
写真:古都の U助
地図を見るこの龍の彫刻は京の彫物師・九山新太郎によるものとされています。九山家当主は代々九山新之丞を名乗り、その一派は祇園祭に登場する大船鉾の龍頭も手がけたと考えられています。
禁門の変で消失した大船鉾が2016年再現された際には、船首の龍頭はこちらの龍を参考に現・九山新之丞氏によって新調されました。(現・新之丞氏はこの龍頭の製作を機に九山家から九山新之丞と名乗ることを許可されました。)
写真:古都の U助
地図を見る彫刻は龍の爪や髭など細部も手の込んだ素晴らしいものとなっており、よく見ると美しい金色の玉も見られます。どこにあるのか拝殿周囲をぐるっと一周して探してみて下さいね。
写真:古都の U助
地図を見る幣殿やその左右に続く東西廊には阿吽の龍に獏・鶴・鳳凰・尾長鳥や水鳥・干支の動物たちや霊獣の犀・麒麟など豊富な彫刻を見ることができます。
これほど多くの彫刻が見られるのは数ある京都の大きな神社仏閣でもそうそうありません。そしてここでは人ごみにまみれて立ち止まって撮影もできないなんて心配もなく、ゆっくりとその彫刻を堪能することが出来ます。
写真:古都の U助
地図を見る瀧尾神社の彫刻の動物たちの目には江戸時代後期多く用いられた、玉眼を入れられた技法の物が多く、その表情もとても豊か。つぶらな瞳や眼光鋭いもの、兎の赤い目などもとても個性的です。
写真:古都の U助
地図を見る瀧尾神社の本殿はもともと貴船神社奥院旧殿を移築したもので、その階段の下には御幣を持った愛嬌のあるお猿の彫刻も見られます。
写真:古都の U助
地図を見る境内の絵馬所では、かつての大丸の絵や写真なども見ることができます。現在の社殿は江戸時代後期、天保年間に大丸の創業者・下村彦右衛門正啓によって寄進・整備されたもの。行商時代から熱心に瀧尾神社を参拝した彦右衛門は、京都の伏見に大文字屋を開業、大丸の基礎を築き上げました。先義後利の信念のもと事業を発展させた彦右衛門は、伏見人形のモチーフ・福助のモデルとしても知られています。
写真:古都の U助
地図を見る瀧尾神社の境内、本殿右手側には大山祇命や木之花咲耶姫・瓊々杵尊を祀る三嶋神社の祈願所もあります。三嶋神社の眷属はウナギとされており、例年10月にはここ三嶋神社祈願所にて鰻放生大祭が行われます。関西はもとより遠方地からも関係業者や飲食関連に関わる多くの人が訪れ祈願をするそうです。
写真:古都の U助
地図を見る本殿右手(東側)には愛宕神社・大丸繁栄稲荷・金刀比羅宮・瀧尾天満宮が祀られるお社も並んでいます。
こちらも併せてぜひ足を運んでみて下さいね。
住所:京都府京都市東山区東山区本町11丁目718
アクセス:JR奈良線・東福寺駅より徒歩約3分
京都市バス東福寺下車徒歩約4分
2018年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/12更新)
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