三浦半島南西部の海岸線が面白い!立石や鬼の洗濯板を散策

三浦半島南西部の海岸線が面白い!立石や鬼の洗濯板を散策

更新日:2018/01/25 17:50

やまと ふみよしのプロフィール写真 やまと ふみよし アクティブシニアの旅行ガイド
首都圏から近く観光地として人気のある神奈川県三浦半島。国際貿易港として栄え、異国情緒あふれる横浜や、歴史と文化の街・古都鎌倉などと併せ訪れたことがある方も多いでしょう。伊豆半島が日本列島に衝突し、房総半島は時計回り、三浦半島は反時計回りに変動したと考えられています。今回は人気の観光地ではなく、佐島や荒崎、城ケ島など、自然の海岸が残る三浦半島の南西部の海岸を紹介します。半島変動の痕跡を発見できる!?
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安藤広重も描いた景勝地「立石」と白と黒の傾斜地層が美しい「天神島」

安藤広重も描いた景勝地「立石」と白と黒の傾斜地層が美しい「天神島」

写真:やまと ふみよし

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神奈川県横須賀市秋谷の「立石」は海岸に伸びた、タケノコのように突き出た高さ12メートル、周囲30メートルの奇岩。初代・安藤広重が、「富士三十六景」の「相州三浦海上」や「相州三浦秋屋の里」に描いた景勝地です。

黄褐色の「立石」と磯は、約1650〜2000万年前に火山灰が海底で堆積した立石凝灰岩で、三浦半島で一番古い地層。立石駐車場から見える「立石」の向こうに見える松の木の丘は、立石公園の「見晴らし台」で、その先の磯は、「梵天ケ鼻」と呼ばれています。海の向こうに、富士山や箱根・伊豆半島の山々が見え「かながわの風景50選」に選ばれています。

秋谷の南側の佐島はマリーナやシーフードレストランがある隠れた観光スポット。佐島から橋が掛けられた天神島では、砂岩と泥岩の互層が隆起した磯が見られます。島は「天神島臨海自然教育園」となっていて、「天神島ビジターセンター」があり、島の自然を学ぶことが出来ます。

磯は、約500万年前に海底で堆積した白い泥岩と黒い凝灰岩の互層(三崎層)が、岩石の硬さなどで差別浸食された地層。約1000〜1500万年もの年代が違う地層がすぐ近くで見られます。

安藤広重も描いた景勝地「立石」と白と黒の傾斜地層が美しい「天神島」

写真:やまと ふみよし

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立石の北側にある松の木が生える「見晴らし台」。青い海と空、黄褐色の磯とのコントラストは見事。海が澄む秋から春がお勧め。

<基本情報>
住所:神奈川県横須賀市秋谷3丁目5番(立石公園)
電話番号:046-822-8333(横須賀市環境政策部公園管理課)
アクセス:京浜急行「新逗子駅」より「佐島マリーナ入り口行バスで「立石」バス停下車

安藤広重も描いた景勝地「立石」と白と黒の傾斜地層が美しい「天神島」

写真:やまと ふみよし

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天神島の磯は、白い泥岩と黒い凝灰岩が地層の硬さによって差別浸食によって出来た不思議な風景。天神島は「ハマユウ」の自然生息地の北限としても知られ、その他の海浜植物も楽しめます。

また、温かくなる季節の潮だまりでは色々な生物に出会えます。佐島には、オーシャンフロントのレストランや、佐島漁港で取れた鮮魚のお店があり、海岸散策と共にお勧めです。(「この記事の関連MEMO」をご覧ください)

<基本情報>
住所:神奈川県横須賀市佐島3-7-3(天神島臨海自然教育園)
電話番号:046-856-0717(天神島ビジターセンター)
アクセス:京浜急行「新逗子駅」より「佐島マリーナ入り口行バスで終点下車
営業時間:4〜9月 午前9:00〜午後5:00 10〜3月 午前9:00〜午後4:30(ビジターセンターの営業時間)

砂岩と凝灰岩の「鬼の洗濯板」!潮風の丘から望む荒崎

砂岩と凝灰岩の「鬼の洗濯板」!潮風の丘から望む荒崎

写真:やまと ふみよし

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天神島から南側隣の荒崎も「かながわ景勝50選」に選ばれた景勝地。相模湾に面した荒崎は「荒崎公園」になっていて、エントランス広場を中心に、西側の海岸沿いに夕日が落ちる相模湾を一望できる「夕日の丘」、東側の山側に木々に囲まれた「ピクニック広場」や「いこいの広場」があります。共に芝生広場になっているので、お弁当を広げるのに最適な場所です。

広場から道なりに進み、潮の満ち引きが激しいため「どんどんびき」と名付けられた小さな入江の先に「潮風の丘」があります。ここは、鎌倉時代の武将で相模国の守護「三浦義澄」の居城跡。

丘の上から見える磯は、約1200〜400万年前に海底で堆積した地層(三崎層)。黒くて硬い凝灰岩と白くて柔らかい砂岩と泥岩の相互層です。硬い岩石と柔らかい岩石が波の浸食によって凹凸ができ、「鬼の洗濯板」と呼ばれています。相互層の海岸は美しく、いつまで眺めても飽きません。

砂岩と凝灰岩の「鬼の洗濯板」!潮風の丘から望む荒崎

写真:やまと ふみよし

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黒い凝灰岩と白い砂岩と泥岩の岩石が、波と風化に浸食され、凹凸になった海岸は美しくまるで彫刻したように見えます。凝灰岩は焼かれたように黒い色をしています。

砂岩と凝灰岩の「鬼の洗濯板」!潮風の丘から望む荒崎

写真:やまと ふみよし

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「鬼の洗濯板」から望む「夕日の丘」は、白と黒の岩石が波打って丘を支えているように見えます。磯は波に浸食され、崖の崩落につながり、写真のような海蝕岩は陸地に後退していきます。三浦義澄の見た海岸は現在とは違っていたかもしれません。

深く浸食された海食洞と芸術品のような弁天島!荒崎の南側も見所満載

深く浸食された海食洞と芸術品のような弁天島!荒崎の南側も見所満載

写真:やまと ふみよし

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「憩いの広場」にある展望台から海岸を見ると、深く浸食された海食洞が見えます。これは、波による浸食が、小さな断層や節理(割目)などに部分的に進み洞窟状になったもの。広場から海岸に下る途中に2つの海食洞が内部でつながった「十文字洞」があります。波の届かない所にある洞窟は、海食洞が出来た後、地殻変動で地層が隆起したためと考えられています。

海食洞側から展望台を見ると、三崎層の上に褐色の地層が堆積しています。この地層は、約7〜1万年前に堆積した関東ローム層で、2つの地層年代差が約1200〜400万年と大きな隔たりがあり、このような地層を「不整合」と言います。傾斜した三崎層と水平な関東ローム層も対照的な風景です。

展望台の岬の向こうにある「弁天島」は、黒と白の縞模様の三崎層の岩石の上に緑の草と松の木が生え、まるで盆栽のようです。荒崎の磯は様々な風景が見られる散策地です。

深く浸食された海食洞と芸術品のような弁天島!荒崎の南側も見所満載

写真:やまと ふみよし

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海岸側から見る憩いの広場の展望台。傾斜した凝灰岩と砂岩・泥岩の三崎層の上に水平に堆積した関東ローム層の境目がはっきりとわかります。関東平野のローム層は、北部が浅間山や榛名山、赤城山、南部は箱根や富士山の火山灰が堆積したものと考えられています。

深く浸食された海食洞と芸術品のような弁天島!荒崎の南側も見所満載

写真:やまと ふみよし

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弁天島は、黒と白の地層の上に海風で曲がった松の木は芸術品。岩に生えた草が、盆栽に施される苔に見えます。「荒崎」から隣の入り江にある「和田長浜の砂浜」までの約8キロに「関東ふれあいの道(荒崎・潮騒のみち)」が設置され海岸沿いの散策が楽しめます。

<基本情報>
住所:神奈川県横須賀市佐島3-7-3(天神島臨海自然教育園)
電話番号:046-856-0717(天神島ビジターセンター)
アクセス:京浜急行「新逗子駅」より「佐島マリーナ入り口行バスで終点下車
営業時間:4〜9月 午前9:00〜午後5:00 10〜3月 午前9:00〜午後4:30(ビジターセンターの営業時間)

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最西端の灘ケ崎と城ケ島灯台の長津呂崎!美しい海岸の城ケ島西南

最西端の灘ケ崎と城ケ島灯台の長津呂崎!美しい海岸の城ケ島西南

写真:やまと ふみよし

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城ケ島は三浦半島の最南端にある、周囲約4キロ、東西約2キロの風光明媚な島。西は相模湾、南は、太平洋に面し伊豆大島が見え、東は、東京湾の向こうに房総半島が見えます。佐島の天神島から続く「三崎層」の海食台が西北方向に延び、南西側にある、「馬の背洞門」の赤羽根崎までは、海岸段丘の磯が広がっています。

三浦半島の地層は複雑で、西側の磯は、「三崎層」、西南部は「油壷火砕岩層」で三崎層に属し、約500万年前に堆積した新しい地層。灘ケ崎の南側の長津呂崎には標高約30メートルの崖上に白亜の城ケ島灯台あり、岬の突端から望む風景は風景画のようです。

最西端の灘ケ崎と城ケ島灯台の長津呂崎!美しい海岸の城ケ島西南

写真:やまと ふみよし

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灘ケ崎の観光橋の元に黒い地層が波打っているように曲がった「スランプ褶曲」が見えます。これは、地下水を多く含む地層が、地殻変動の水の移動により、その層だけ変形した地層です。蛇のようにくねった地層は墨で描いた落書きのよう。

最西端の灘ケ崎と城ケ島灯台の長津呂崎!美しい海岸の城ケ島西南

写真:やまと ふみよし

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西南部の磯は、海岸が海水に平らに浸食された後土地が隆起し、その海岸が再び浸食された海岸段丘。磯は東側に大きく褶曲しています。

馬の背洞門や海鵜の崖!城ケ崎公園から見える海は東京湾

馬の背洞門や海鵜の崖!城ケ崎公園から見える海は東京湾

写真:やまと ふみよし

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南側の海岸を東に向かうと、赤羽根崎の突端に大きな海食洞の「馬の背洞門」があります。かつては、海に接していて小船でくぐることが出来ましたが、関東地震で隆起し地上の洞門となりました。

記録では、地震で城ケ島灯台は崩壊し、1.7メートル土地が隆起したと記録されています。赤羽根崎東側は海食台が広がった海岸とは一変し、切り立った海食崖となります。

島の東西を結ぶ散策路は、海鵜やクロサギ、ヒメウの生息地や、島全体が要塞だった時代に砲台などがあった跡地にできた「城ケ島公園」へと続きます。公園内には砲台跡に出来た展望台からは、阿波崎灯台や、東京湾、房総半島が広がり、相模湾に面した西側とは全く違うパノラマが楽しめます。

馬の背洞門や海鵜の崖!城ケ崎公園から見える海は東京湾

写真:やまと ふみよし

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城ケ島の東南側は、「馬の背洞門」を境に断崖になっています。赤羽根海岸周辺は、海鵜が越冬する場所として神奈川県の天然記念物となっています。島の東西を結ぶ散策路に「海鵜展望台」があり、高さ約30メートルある絶壁の迫力のある風景を見ることが出来ます。

馬の背洞門や海鵜の崖!城ケ崎公園から見える海は東京湾

写真:やまと ふみよし

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城ケ島の東端の阿波崎では、三崎層と初声層との境界が見えます。岬の北側は古い年代の三崎層の逆転があり、大規模な褶曲と考えられています。岬から見える海は東京湾、南側には伊豆大島が真近くに見えるダイナミックな風景です。

<基本情報>
住所:神奈川県横三浦市御崎町城ケ島
電話番号:046-881-6640(城ケ島管理事務所)
アクセス:京浜急行「三崎口駅」より「城ケ島」行バスで「白秋碑前」で下車

三浦半島・海岸散策の締めは「うらりマルシェ」で三崎のマグロのお土産!

秋谷、佐島、荒崎、城ケ島と三浦半島南西側の海岸散策の締めは、城ケ島と向かい合うマグロの街三崎です。「うらりマルシェ」は2001年にオープンし、現在では、年間130万人が訪れる人気のスポット。三浦の海産物と農産物を販売する産直センターは、1階がマグロを中心に、地魚や加工品を販売するお店が並ぶ「おさかな館」、2階は、三浦市の農家が栽培した新鮮な野菜を販売する「やさい館」があり、三崎の美味しいものが一か所で買える嬉しい施設。また、海に面したウッドテラスがあり、気持ち良いひと時を過ごすことが出来ます。

三浦の海岸散策には、京浜急行の「おトクなきっぷ」が便利。目的の駅から京急バスが乗り降り自由な「三浦半島1DAYきっぷ」や「三浦半島2DAYきっぷ」。乗り降り自由なきっぷに、マグロ料理に観光船や日帰り温泉きっぷなどがプラスされた「みさきまぐろきっぷ」が三浦半島の旅をさらに楽しいものになります。自然の海岸が残る西南海岸は目に楽しく美味しいものがあり、日本列島の不思議に出会える密度が濃い旅先です。

2018年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/12/30 訪問

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