小田急小田原線の豪徳寺駅から徒歩10分程、豪徳寺は閑静な住宅街の中にあります。とても広い敷地で、正門を通り抜けると目の前には仏殿。右側には梵鐘、左側には三重塔が建っています。
1677年に建立された仏殿は、世田谷区の有形文化財に指定されており、青い文字がとても印象的な建造物です。
仏殿の西側に位置するのが招猫殿です。日本人だけでなく、外国人観光客にも大人気の観光スポットになっています。大小様々な招き猫が所狭しと並んでいます。豪徳寺の招き猫の特徴は、右手で招いており、小判も持たず、シンプルなこと。しかし、よく見てみると、帽子を被っていたり、アクセサリーを身に付けていたり、ちょっとお化粧をしている招き猫もいます。それぞれお供えする方々の想いが詰まっているんだろうなぁ…と、奉納する時の様子が伝わってきますね。
なぜ豪徳寺にこのように招き猫がたくさん奉納されたのか。その理由は、江戸時代にまで遡ります。ある日、彦根藩主の井伊直考が鷹狩の帰りに豪徳寺の前を通りかかると、豪徳寺の飼い猫が手招きをしていました。井伊直考は招かれた通り豪徳寺に立ち寄り、一休みすることに。寺の住職の法談を聴きながら暫く過ごしていると、天候が急変し、雷雨になりました。直孝は「猫が招いてくれたお陰で、雨にも濡れずにしのぐことができた。これは縁起が良い。」と喜び、この経験がキッカケで豪徳寺は井伊家の菩提寺になったのです。
それ以降、招き猫発祥の地の1つとしても知られるようになり、多くの招き猫が奉納されるようなりました。井伊家の領有していた藩は現在の滋賀県彦根市。実は彦根市のゆるキャラ「ひこにゃん」は、この井伊直孝に縁のある招き猫がモデルになっているんです。
豪徳寺の絵馬にももちろん招き猫が登場し、招き猫と各年の干支が描かれています。また、三重塔にも招き猫が隠れているんですよ。ぜひ探してみてくださいね。
招き猫の奉納されている招福殿の西側には彦根藩井伊家の墓所があります。国指定史跡でもあり、非常に広い墓所には、2代彦根藩主の井伊直孝をはじめ、6代の井伊直恒、9代の井伊直=A10代の井伊直幸、12代の井伊直幸、13代の井伊直弼、14代の井伊直憲、その他に親族も埋葬されています。
豪徳寺の招き猫によって一躍「猫」の町になったこのエリア。豪徳寺駅の目の前でも大きな招き猫がお出迎えしてくれますし、豪徳寺駅沿線の東急世田谷線は猫のデザインがされた電車が走っています。街中のお店にも猫の置物がさり気なく置いてある等、色々なところで猫に出会えるので、猫好きさんはぜひ訪れてみてくださいね。
住所:〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2−24−7
電話番号:03-3426-1437
アクセス:小田急小田原線の豪徳寺駅から徒歩10分
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(2024/4/19更新)
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