家康を2度護った知多四国21番「常楽寺」と「生せんべい」を堪能

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家康を2度護った知多四国21番「常楽寺」と「生せんべい」を堪能

家康を2度護った知多四国21番「常楽寺」と「生せんべい」を堪能

更新日:2018/11/14 10:11

Mizuki Yoshiのプロフィール写真 Mizuki Yoshi 歴史街道トレッカー、伝統の「ワザ」案内人、日本クルーズ&フェリー学会員

知多半島の銘菓として有名な「生せんべい」、その誕生には徳川家康が深く関わっています。家康は、桶狭間の戦いと本能寺の変直後の2度の退避行の際に半田市成岩にある常楽寺で休息し、岡崎へ向かったと伝えられています。本能寺の変後の移動路は諸説あり謎に包まれています。家康ゆかりの常楽寺と家康が退避行中に食べた「生せんべい」の素朴な味を半田の里山風景を眺めながら堪能する旅をご紹介します。

壮大な常楽寺は山門から松が迎えます

壮大な常楽寺は山門から松が迎えます

写真:Mizuki Yoshi

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京都の古刹と見間違うほど壮大な寺域6000坪を誇る常楽寺は南側の山門から参拝がおススメです。道路からまっすぐ200mほど山門に向かいます。

壮大な常楽寺は山門から松が迎えます

写真:Mizuki Yoshi

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左手に広目天像、右手に増長天像が迎えます。広目天は南西側に立ち、足もとでは邪鬼を踏みつけ、手には筆と巻物、学問や情報の神様です。増長天は、南東側で邪鬼を踏みつけほこを持ってど迫力でにらんでいます。山門奥に本堂、その手前に美しく剪定された松が視界に入ってきます。

壮大な常楽寺は山門から松が迎えます

写真:Mizuki Yoshi

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本堂に向かう石畳を松並木が出迎えてくれますので、見事な枝振りを楽しんでみてはいかがでしょう。松が溢れる寺内の来歴は後ほどご紹介。

家康との縁の深さを誇ります

家康との縁の深さを誇ります

写真:Mizuki Yoshi

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常楽寺は家康が3度訪れたと伝えられています。その背景には、生母於大(おだい)の再嫁先が常楽寺の北約6.5kmにあった久松氏の坂部城だったこと、常楽寺の住職典空上人が家康のいとこだったなど、家康との縁の深さがありました。1度目は永禄3年(1560)の桶狭間の合戦後の退避で、2度目は天正10年(1582)の本能寺の変後の退避中、そして3度目は天正17年(1589)年の上洛の途中です。

大正13年(1924)の火災により古文書などが焼失しましたが、本能寺の変後に、「家康が堺から伊勢を経由し、四日市(伊勢白子)から船を仕立て知多半島伊勢湾側の大野港(常滑)から常楽寺経由で三河湾から岡崎へ帰還した」と、大久保彦左衛門が書き残したほか、同じ内容を示す古文書も知多半島に残っています。一方、知多半島には上陸せず、直接三河湾に向かったという説もあります。

後の代に書かれた古文書は家康の権威にあやかろうとしたかも知れず、ことの真相はナゾでもあり興味が尽きません。

家康との縁の深さを誇ります

写真:Mizuki Yoshi

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常楽寺には家康から拝領した鐙(あぶみ)、鞍(くら)、鶴亀茶碗(つるかめちゃわん)の3点が宝物として残っています。秘宝の為、公開はされていません。

屋根瓦に尾張徳川家家紋の「三つ葉葵」を見ることができます。

家康との縁の深さを誇ります

写真:Mizuki Yoshi

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常楽寺から3.5kmほど北、阿久比町隣接地区を東西に流れる矢勝川。後方に「権現山」の森が見え、新美南吉の童話「ごんぎつね」の舞台として有名な場所です。

矢勝川に架かる小さな橋(写真中央)は、桶狭間の合戦後に家康が渡ったと伝わっています。その来歴により、かつて「お殿橋」と呼ばれました。現在、橋は建て替えられコンクリート製ですが、江戸時代は尾張藩が木材を支給し、欄干がついた寒村には立派な橋だったのです。

家康は、生母於大の再嫁先の久松氏坂部城に身を寄せ休息後、中間にあるお殿橋を渡り、常楽寺を経て岡崎へ戻ったと云われています。疲労と空腹で、途中、半田の農家庭先に干してあったせんべいを所望し大変気に入ったのが、後ほどご紹介する半田の銘菓「生せんべい」の発祥秘話です。

<お殿橋の基本情報>
住所:愛知県半田市岩滑(やなべ)高山町1丁目
アクセス:愛知県半田市岩滑(やなべ)高山町1丁目の「ででむし公園」から西へ約50m

知多四国21番は弘法大師の命日と同じ

知多四国21番は弘法大師の命日と同じ

写真:Mizuki Yoshi

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弘法大師の入滅は、旧暦3月21日。常楽寺の21番札所と一致するのです。

知多四国21番は弘法大師の命日と同じ

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山門から石畳を歩き21番札所の手前の御茶所内の弘法大師座像。掌(たなごころ)にのるほどのお姿です。是非立ち寄ってみてはいかがでしょう。

知多四国21番は弘法大師の命日と同じ

写真:Mizuki Yoshi

2018年は知多四国開創210年の記念の年、通常の3つの御朱印に加え、4つ目の御朱印(左上)もいただけます。常楽寺のある地区の成岩は「ならわ」と読みます。

大伽藍と重厚な本堂のご本尊は阿弥陀如来像

大伽藍と重厚な本堂のご本尊は阿弥陀如来像

写真:Mizuki Yoshi

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ご本尊は、阿弥陀如来像で1263年の作とされる国指定重要文化財。常楽寺は西山浄土宗で開創1484年の古刹です。家康との深い因縁もあり、尾張徳川家藩主もたびたび常楽寺に駕(かご)で寄せ、松をお手植えしたことで、寺域内に見事な松が多数あることが読み解けます。松や桜を堪能したら、本堂内の壮麗かつ厳粛な空気を感じてみてはいかがでしょう。

大伽藍と重厚な本堂のご本尊は阿弥陀如来像

写真:Mizuki Yoshi

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本堂につながる書院は檜皮も使用され貴重な造り。玄関右手前の水琴窟にひしゃくで水を落としてみて下さい。本堂と書院を眺める位置に桜の巨木とベンチがあるので、常楽寺大伽藍を堪能できます。

大伽藍と重厚な本堂のご本尊は阿弥陀如来像

写真:Mizuki Yoshi

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寺域内には、塔頭(たっちゅう)が4坊あります。山門左手2坊目の塔頭・超世院の赤門をくぐると正面僧房に力神が必死の形相で軒を支える彫刻、左右の獏(ばく)の彫刻もみどころです。4つの塔頭にはそれぞれ僧房と塔が建てられています。

家康も堪能した、半田の銘菓「総本家田中屋の生せんべい」でひとやすみ

家康も堪能した、半田の銘菓「総本家田中屋の生せんべい」でひとやすみ

写真:Mizuki Yoshi

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知多半島と言えば「総本家田中屋の生せんべい」と答えが返るほど有名な銘菓を扱っているのが山門入り口道路から350mほど南にある「お茶の国・川一茶類専門館」。お茶の製造販売の他、店内では和菓子付きの抹茶や煎茶を300円で楽しめます。常楽寺参詣のあと、家康が好んだ「生せんべい」で一休みはいかがでしょう。

賞味期間7日間の白と黒の他、金、土、日は週末のみ販売する賞味期間4日間の抹茶味があります。抹茶味を総本家田中屋に提案したのがお茶の国・川一茶類専門館。原料の抹茶はこの店が総本家田中屋へ納入。お茶の国では抹茶味のみ販売しています。

素朴な味わい、家康を喜ばせた生せんべいは一度食べるとクセになる食感です。黒白に比べ甘さが半分の抹茶味は、お茶の風味が一層引き立ちます。お茶の国・川一茶類専門館は、常楽寺へお茶を納入しています。

家康も堪能した、半田の銘菓「総本家田中屋の生せんべい」でひとやすみ

写真:Mizuki Yoshi

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オーナー川口氏二代で修行を続けながらも店では、「まあどうぞどうぞ気楽にお茶を一服」というスタイル、気軽に楽しんでみてはいかがでしょう。お茶碗(取材時は「瀬戸黒」)や全国の銘菓(取材時は「出雲の銘菓」)も堪能できます。

家康も堪能した、半田の銘菓「総本家田中屋の生せんべい」でひとやすみ

写真:Mizuki Yoshi

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二代目川口伸一氏(写真)は、フレッシュで味わい深い煎茶を淹れます。微妙で優雅な手もとをお見逃しなく!

<お茶の国・川一茶類専門館基本情報>
住所:愛知県半田市青山2丁目19-7
電話番号:0569-22-4139
アクセス:名鉄青山駅より220m、徒歩3分

常楽寺の基本情報

住所:愛知県半田市東郷町2丁目41
電話番号:0569-21-0268
アクセス:名鉄青山駅から山門まで600m、徒歩8分、名鉄成岩駅から山門まで700m、徒歩9分。自動車は知多半島道路半田ICから1.5km、5分 南側の山門前と東側に駐車場があります。

2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/01/27−2018/03/26 訪問

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