灯台見学とロケ地や岩畳のある岬を散策〜銚子・犬吠埼

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灯台見学とロケ地や岩畳のある岬を散策〜銚子・犬吠埼

灯台見学とロケ地や岩畳のある岬を散策〜銚子・犬吠埼

更新日:2018/02/07 15:37

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

犬吠埼は千葉県の銚子市に位置する太平洋に突出した岬。正面には見渡す限りの大海原が広がります。犬吠埼の魅力は海の眺望だけではありません。岬に建つ犬吠埼灯台では、展望台を始め、巨大な閃光レンズなどの見学が可能。岬の直下には映画のロケ地となった岩礁や、天然記念物の地層の岩畳もあります。見所豊富な関東最東端の景勝地、犬吠埼をご紹介しましょう。

犬吠埼は見所豊富な関東最東端の景勝地

犬吠埼は見所豊富な関東最東端の景勝地

写真:大木 幹郎

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犬吠埼は千葉県の北西、三方を利根川と太平洋に囲まれた銚子市にあります。南北に続く西明浦と君ヶ浜の間、太平洋に突出した眺望の岬で、犬吠埼灯台がシンボル。山地や離島を除き、国内で最も早く初日の出を拝める場所として有名です。岬の直下の岩礁は、映画のロケ地としても知られています。

犬吠埼から北に位置する利根川の河口には、全国屈指の漁港である銚子漁港があります。本港にある第1卸売場では施設の見学や、漁協の直営店「まいわい」で食事も可能。第3卸売場の近くには、大きな水産物即売所のウォッセ21もあります。是非、犬吠埼と合わせてお立ち寄りください。

(写真:西明浦の遊歩道から犬吠埼の眺め)

犬吠埼は見所豊富な関東最東端の景勝地

写真:大木 幹郎

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岬の先端に立つ白亜の犬吠埼灯台。明治7年に完成してから、基礎はレンガ造りながら、140年以上が経過した今でも現役。国内に5基ある第1等灯台の1つで、国の登録有形文化財。美しさや保存状態の良さ、学術的価値の高さなどから、国の灯台50選、世界の灯台100選にも選定された灯台です。灯台の内部や、併設された資料館を見学することができます。

犬吠埼灯台の展示物に興奮!〜第1等閃光レンズと霧信号所

犬吠埼灯台の展示物に興奮!〜第1等閃光レンズと霧信号所

写真:大木 幹郎

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灯台の北側に建つ灯台資料展示館では、灯台など航路の標識に関する資料を展示。展示物の最大の目玉は第1等閃光レンズ。沖ノ島灯台で大正11年から平成19年まで使用された実物。回転装置と一体となった巨大な第1等閃光レンズを、全国でも見学できるのは当館だけ。

灯台のレンズの等級は、焦点距離の大きな順から1〜6等まで。最大の第1等レンズを持つ灯台が、第1等灯台と呼ばれます。第1等レンズの大きさは、焦点距離は920ミリ、高さは2.59メートルにもなります。

現在の犬吠埼灯台のレンズは、第1等4面閃光レンズ。光度は約110万カンデラ、光の到達距離は19.5海里(約36km)。写真の左奥、東京港で平成22年まで使用された第3等4面閃光レンズを巨大にしたような姿です。

犬吠埼灯台の展示物に興奮!〜第1等閃光レンズと霧信号所

写真:大木 幹郎

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現在の犬吠埼灯台のレンズは2代目。初代のレンズは、灯台の東側にある霧信号所(詳細は後述)に展示されています。この貴重な初代のレンズは、明治7年から昭和26年まで使用された、フランス製の第1等8面閃光レンズ。中央のフレネルレンズに、中の電球が拡大されて見えています。

第1等レンズの構造について少し説明を。巨大な一枚の凸レンズを作ろうとすると、コストと重量は桁外れに。このため、レンズを同心円状に分割、厚みを均等にしたフレネルレンズを中央に配置。外縁の光を受ける部分には、複数の偏光プリズムの帯を配置。この構造によって、薄くても一枚の巨大な凸レンズのように、光が水平方向へ届くのです。

犬吠埼灯台の展示物に興奮!〜第1等閃光レンズと霧信号所

写真:大木 幹郎

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岬の先端側にある建物が霧信号所。海上が霧、風雨、吹雪などにより視界不良の際、サイレンを発して船舶に信号所の位置を知らせる施設です。明治23年に完成してから、平成20年まで稼動。航海計器の発達により廃止された後も、学術的にも貴重な建物として保存。国の登録有形文化財となっています。

現在の霧信号所は、灯台資料展示館のように見学できます。内部には、圧縮空気によりサイレンを鳴らす装置群が現存。屋根に突き出た吹鳴器は、今でも太平洋へ向いています。

犬吠埼灯台の展望台〜太平洋と君ヶ浜の絶景

犬吠埼灯台の展望台〜太平洋と君ヶ浜の絶景

写真:大木 幹郎

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築140年以上、優美かつ質実剛健な立姿の犬吠埼灯台。補強工事により表面はコンクリートで補強されていますが、基礎はレンガ造り。内壁や上層へ続く石段には、歴史の重みが感じられます。中央の入口から99段の石段を登った先、地面から約23.7mの位置にある展望台で絶景が待っています。右側の入口から入れる施設は、灯台に関係する資料の展示室です。

犬吠埼灯台の展望台〜太平洋と君ヶ浜の絶景

写真:大木 幹郎

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犬吠埼灯台の展望台、海抜50mほどの高さからの眺望。岬から北へ伸びる美しい浜は、日本の渚100選に選ばれた君ヶ浜(君ヶ浜しおさい公園)。浜の先は銚子漁港などがある利根川の河口で、銚子ポートタワー(展望台は46.95m)の姿も遠望できます。

犬吠埼灯台の展望台〜太平洋と君ヶ浜の絶景

写真:大木 幹郎

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犬吠埼灯台の展望台から、果てしなく続く太平洋の大海原の眺望。眼下に映る岬の先端と、荒波を被る岩礁が良いアクセントです。

犬吠埼の北に位置する銚子港は、古くから利根川を利用した交通の要所であり有数の漁港。行き交う船舶とって、岩礁が多く海流の複雑な犬吠埼は難所でした。この海域の航路の安全を、犬吠埼灯台は100年以上も守り続けてきたのです。

映画のロケ地となった犬吠埼の岩礁〜荒磯に波

映画のロケ地となった犬吠埼の岩礁〜荒磯に波

写真:大木 幹郎

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犬吠埼灯台の見学の次は、灯台の敷地を囲む遊歩道を一周してみましょう。灯台の展望台に劣らない、見事な眺望が楽しめます。

岬の周辺には、複数の特徴的な岩礁。その一部は、東映の映画のオープニング映像のロケ地になったもので、近年に知られるようになりました。その岩礁は灯台の南東側。背の高く白っぽい2つの岩礁の隣に3つ並ぶものです。

映画のロケ地となった犬吠埼の岩礁〜荒磯に波

写真:大木 幹郎

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東映の映画のオープニング映像、荒波を被る岩礁のカット。そのロケ地が犬吠埼のこの岩礁で、通称・荒磯に波。高波が来るのを待てば、あの有名なシーンの再現を見ることができるかもしれません。

なお、岬の直下は立入禁止。無理に接近しようとすれば、崖崩れや高波で遭難しかねない危険な場所。この岩礁は遊歩道から安全に見下ろすことができます。

西明浦へ続く遊歩道〜太古の地層の岩畳に触れる

西明浦へ続く遊歩道〜太古の地層の岩畳に触れる

写真:大木 幹郎

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灯台の見学と岬の眺望を満喫をした後は、南の西明浦に沿って続く遊歩道の散策へ。遊歩道は灯台の手前から約1km。途中にトンネルがあり、県道沿いに水明楼之趾碑の立つ場所が終点。なお、遊歩道の一部である岬のすぐ南側は、崩落の危険のため立入禁止です。

この遊歩道で最大の見所は、岬のすぐ南西にある特徴的な岩畳の磯。国指定天然記念物、犬吠埼の白亜紀浅海堆積物の一部です。犬吠埼は、約1億2000万年前に堆積した地層が隆起したもの。この地層は川から運ばれてきた砂により、砂岩と泥岩が堆積した砂岩泥岩互層。荒波で柔らかい泥岩が削られて砂岩が飛び出し、このギザギザした岩畳の磯ができました。

西明浦へ続く遊歩道〜太古の地層の岩畳に触れる

写真:大木 幹郎

遊歩道から少し下りた先に続く、ギザギザした砂岩泥岩互層の岩畳が沖へ続く景色。岬・灯台・君ヶ浜と並び、犬吠埼でも特にフォトジェニックな場所の1つです。
(沖側への接近は高波で危険)

以上、犬吠埼のご紹介でした。見渡す限りの太平洋の大海原と、美しい君ヶ浜の眺望の岬。灯台は国内に5基ある第1等灯台と、世界の灯台100選のひとつ。灯台の施設内は見学可能。展望台からの眺めは絶景で、資料館と霧信号所では貴重な第1等レンズを展示。岬には映画のロケ地になった岩礁や、散策できる岩畳。夏以外も楽しめる、見所豊富な関東最東端の海の観光地、犬吠埼へ出かけてみませんか。

犬吠埼灯台の基本情報

所在地:千葉県銚子市犬吠埼9576
連絡先:0479−25−8239(公益社団法人・燈光会・犬吠埼支所)
時間帯:8時30分〜16時まで
休館日:年中無休(荒天や業務の都合で休業の場合あり)
見学料:¥200(小学生以下無料)
駐車場:県道から灯台へ続く通路沿い(無料)

<アクセス・電車>
銚子電気鉄道線・犬吠駅:徒歩で約10分

<アクセス・車>
東関東自動車道・潮来IC:約1時間
東総有料道路・大角IC :約50分
銚子連絡道路・横芝光IC:約1時間


2018年2月時点の情報のため、最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

駐車場についての補足です。灯台の駐車場は、県道254号から灯台前へ続く通路沿いの路肩駐車に近いものです。売店の入口、歩行者、他の車の通行の邪魔にならないようにご注意くだい。近くには広い君ヶ浜の駐車場(無料)もあります。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/01/30 訪問

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