古代人が見た光景を!群馬「綿貫観音山古墳」で1400年前の石室に立つ!

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古代人が見た光景を!群馬「綿貫観音山古墳」で1400年前の石室に立つ!

古代人が見た光景を!群馬「綿貫観音山古墳」で1400年前の石室に立つ!

更新日:2018/02/19 13:27

やた 香歩里のプロフィール写真 やた 香歩里 鈍足の旅人、地域の魅力発掘人、駅徒歩絶景ハンター

古墳の石室といえば、埋葬された人物が、多数の副葬品とともに眠っていたところ。つまり墓石の中…と思えばちょっと怖いですね。でもそれが、作られた当時の石組を残すところだったら…1000年以上も前の石室、入ってみたくなりませんか? 群馬県高崎市の「綿貫観音山古墳」は貴重な“入れる石室”。そこには1400年前の石壁が残っているのです。もっと詳しく知りたくなったら、「群馬県立歴史博物館」へ行ってみて!

住宅街に広がる「綿貫観音山古墳」

住宅街に広がる「綿貫観音山古墳」

写真:やた 香歩里

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「綿貫観音山古墳」は、群馬県高崎市にある大型の前方後円墳。住宅街に堂々と広がる、全長97mの古墳です。古墳時代の6世紀後半に築造されたもので、この地の豪族の王の墓であったと考えられています。

住宅街に広がる「綿貫観音山古墳」

写真:やた 香歩里

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群馬は東日本における古墳大国で、大小たくさんの古墳がありますが、こちらの古墳はきれいに復元・整備されており、登ることもできます。上の写真は後円部から前方部を眺めたもの。周囲に高いものが少ないので、高さ約9mですがいい見晴らしです。天候によっては榛名山も眺められますが、遮るものがないので、赤城おろしが直撃することも…。

住宅街に広がる「綿貫観音山古墳」

写真:やた 香歩里

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この古墳の最大のポイントは、県内最大の玄室をもつ横穴式石室。この石室は、死者が葬られていた玄室にまで入ることができます。そしてその石室は、ほぼ築造当初のままの石を使って復元されています。

石室は、鍵がかかっているので勝手に入ることはできません。管理事務所がありますので、そこでお願いしてください。そして解説員の方から詳しいお話を聞くのがおすすめです。なお、団体の場合は予約が必要です。

昼なお暗い石室は古代への回廊

昼なお暗い石室は古代への回廊

写真:やた 香歩里

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石室は全長12.6m。玄室(死者が眠る部屋)と羨道(玄室に通じる道)に分かれており、玄室の大きさはおおよそ、奥行8.1m、幅4m、高さは2.2mほど。大人が余裕で立って入れる大きさです。羨道は長さ4.5m、玄室に比べやや細く、天井も低くなっているので、頭上注意!

昼なお暗い石室は古代への回廊

写真:やた 香歩里

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玄室の壁面は、奥が90個、左右の壁がそれぞれ約240個の石を積み上げて作っています。発掘当初、奥に向かって右側の壁は崩れていたので、その部分は同じ原石を使って作り直していますが、そのほかの部分は、床の玉石も含め、築造当時の石を使って復元しています。

古代人が、遠方から切り出し、運び込み積み上げた石に、1400年の時を経て触れることができる…目の前に、古代の日本がリアルに広がっています。

昼なお暗い石室は古代への回廊

写真:やた 香歩里

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天井の石がまた巨大です。玄室の一番奥はなんと重さ22トン。続いて16トン、12トンの石が使われています。

この巨大な天井石を支えるため、石壁を組むにも様々な工夫がなされており、ところどころL字型に切った石を入れたり、玄室全体を台形に造るなどして、強度を高めています。古墳はただの豪族の墓ではなく、当時の技術の粋を集めた巨大建造物でもあるのです。

古代人が見た光景を、自分の目で見られる場所

古代人が見た光景を、自分の目で見られる場所

写真:やた 香歩里

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ここに葬られていたのが誰であったのかはわかっていません。古墳の規模や副葬品の豪華さかから相当権力を持っていた人物で、残っていた小さな骨と歯から、50〜60代の人物であったと推定されています。

古墳というと、通常は石棺に納められ葬られるイメージですが、ここでは石棺は用いられておらず、床から一段高くして、布を掛けて遺体を安置した痕跡があったといいます。玄室の壁三面にも布が張られ、入り口には緞帳のような分厚い布が金属の棒で吊り下げられていたことがわかっています。

古代人が見た光景を、自分の目で見られる場所

写真:やた 香歩里

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1400年前、この石室を作った人々も、ここから外の光を見たのでしょうか。

この石室が発見されたとき、学者たちは大喜びしたのだとか。なぜかというと、古墳の石室というのは、長い時間の間に盗掘されて、埋葬品がほとんど残っていないのが常なのです。しかしこの綿貫観音山古墳は、壁が崩れ天井石が落ちて中に入れなかったことが幸いして、多くの副葬品が残っていました。

学者たちを興奮させた出土品の一部は現在、群馬県立歴史博物館で展示されています。

<綿貫観音山古墳の基本情報>
住所:高崎市綿貫1752
電話番号:027-347-1134(史跡観音山古墳管理事務所)
アクセス:高崎市内循環バスぐるりん9・10・15系統にて約35分、「昭和病院」下車、徒歩約7分

古墳について知るなら「群馬県立歴史博物館」へ!

古墳について知るなら「群馬県立歴史博物館」へ!

写真:やた 香歩里

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群馬県立歴史博物館は、2017年7月にリニューアルオープンし、きれいで見やすくなったと評判です。群馬県の歴史を、実物資料のほか、映像や模型などを使ってわかりやすく展示しています。

古墳について知るなら「群馬県立歴史博物館」へ!

写真:やた 香歩里

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綿貫観音山古墳の出土品は東国古墳文化展示室で見ることができます。出土品の埴輪や馬具、装身具などが多数展示されています。手前の綿貫観音山古墳の模型は、当時の様子を細かく再現しており、埴輪のミニチュアも配置されています。石室の部分も細かく再現されていますので、ぐっと寄って見てください。また、綿貫観音山古墳以外の様々な古墳からの出土品も展示されています。

群馬は古墳時代〜平安時代にかけて関東で栄えた「東国文化」の中心地でした。多彩な出土品は、この地域が経済的に豊かで進んだ文化をもっていたことを示しています。

古墳について知るなら「群馬県立歴史博物館」へ!

写真:やた 香歩里

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各時代の詳細な模型もたくさん展示されています。細かく再現されているので、小さな発見が面白くていつまでも見入ってしまいそうです。

また、2017年10月にユネスコの「世界の記憶」に登録された「上野三碑」のレプリカも展示されています。

<群馬県立歴史博物館の基本情報>
住所:高崎市綿貫町992-1
電話番号:027-346-5522
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祭日の場合は翌日)
観覧料(常設展示):大人300円、大学生・高校生150円、中学生以下無料
アクセス:JR高崎駅東口から高崎市内循環バスぐるりん9・10・15系統にて約25〜35分、「群馬の森」バス停下車、徒歩約3分

一息つくなら「森のレストランころむす」で

一息つくなら「森のレストランころむす」で

写真:やた 香歩里

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古墳、博物館と回ってひと休みしたくなったら、博物館隣の群馬県立近代美術館1階「森のレストランころむす」がおすすめ。群馬の食材を使った、身体に優しいメニューをそろえています。

一息つくなら「森のレストランころむす」で

写真:やた 香歩里

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せっかく古墳見学をしたのなら、古代米を使った古墳型のカレーはいかがですか?古代米が苦手な方は、玄米や白米に変更もできますが、古代米のちょっと硬めのもちもちした食感はカレーにぴったりです。

一息つくなら「森のレストランころむす」で

写真:やた 香歩里

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ガラス張りの「ころむす」からは、園内の緑が見渡せて、ゆったり至福のひととき。有機栽培のコーヒーや紅茶、チーズケーキやシフォンケーキもありますから、ティータイムにもおすすめです。見学で疲れた足と頭、そして目をゆっくり癒してください。

<森のレストランころむすの基本情報>
住所:高崎市綿貫町992-1 群馬県立近代美術館1階
電話番号:027-346-5500
営業時間:10:00〜17:00
定休日:月曜日(祭日の場合は翌日)
アクセス:JR高崎駅東口から高崎市内循環バスぐるりん9・10・15系統にて約25〜35分、「群馬の森」バス停下車、徒歩約3分

「綿貫観音山古墳」で1400年前の空気に浸ろう

群馬には、現存しているものだけで2400基もの古墳がありますが、実際には12000基以上あると言われています。「古墳大国」群馬が体験できる「綿貫観音山古墳」、ぜひ1400年前の石室に立ってみてください。

なお、綿貫観音山古墳と群馬県立歴史博物館はバスで繋がっています。古墳近くの「昭和病院」バス停から高崎市内循環バスぐるりん9・15系統にて約5分、「群馬の森」バス停で下車してください。乗車時間は短いですが本数が少ないので、下調べはしっかりしてくださいね。徒歩だと20分ほどです。

※2018年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:群馬県観光物産国際協会

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/01/25 訪問

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