立ったまま入る自噴温泉の湯!岩手・鉛温泉「藤三旅館」

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立ったまま入る自噴温泉の湯!岩手・鉛温泉「藤三旅館」

立ったまま入る自噴温泉の湯!岩手・鉛温泉「藤三旅館」

更新日:2018/10/31 13:54

菅野 育朗のプロフィール写真 菅野 育朗 ツアープランナー、温泉ライター、週末ランナー

岩手県・花巻南温泉郷にある鉛温泉「藤三旅館」は、知る人ぞ知る名湯の一軒宿。新日本百名湯や日本温泉遺産に選ばれ、2015年の映画「海街diary」のロケ地にもなった由緒ある温泉は立ったまま入る自噴温泉。なんと足元から温泉が湧いてきます。そんな魅力あふれる秘湯の一軒宿をご紹介!

山深い秘湯の一軒宿へ

山深い秘湯の一軒宿へ

写真:菅野 育朗

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岩手県花巻南温泉郷・鉛温泉。
「銀河鉄道の夜」で知られる宮澤賢治もたびたび訪れ、著書「なめとこ山の熊」の中にも名前が出てくる、大自然いっぱいの中にこんこんと湧き出る名湯です。

新花巻駅からは約1時間、花巻駅からは約40分で鉛温泉のバス停に到着。一本道の中に「藤三旅館」の大きな看板が右手に見えます。
路線バスで訪れる際にはこの看板を目印に進みます。宿までは歩いても5分ほど。バス停からは近いのですが、かなり急な坂を下っていきますので滑らないように。

山深い秘湯の一軒宿へ

写真:菅野 育朗

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鉛温泉バス停へ無料シャトルバスで着いた場合には道が細く大型バスは入れませんので、旅館の送迎バスへ乗り換えます。
この鉛温泉「藤三旅館」は湯治部と旅館部、高級旅館の「心の刻・十三月」の3つに分かれており、旅館へは一緒の送迎バスで向かいます。
バス停から急坂を下り、3分で鉛温泉「藤三旅館」の旅館部へ、5分で湯治部へ到着。

湯治部には昔懐かしい木造校舎のような帳場があり、こちらでチェックインを済ませます。その後自分の靴を持って湯治部の部屋へ。

レトロ感いっぱいの部屋へタイムスリップ

レトロ感いっぱいの部屋へタイムスリップ

写真:菅野 育朗

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部屋と廊下の間のドアの外に靴を置き、部屋の中へ。

湯治部には6畳と8畳の2タイプがあり、人数により割り振られます。6畳の部屋にも窓際に広縁がついています。窓は大きく、お茶のセットとポットもあり、四季おりおりの風景を楽しめます。

ルームキーは外からかける鍵しかありませんので、貴重品は部屋の中の貴重品ボックスへ保管する事をお勧めします。

なお、湯治部のプランは基本が室料のみとなっており、必要な物をレンタルし上乗せしていくシステムになっています。
・布団(シーツ・枕付)500円 ・毛布200円 ・浴衣200円 ・丹前浴衣セット350円 ・バスタオル200円 ・ファンヒーター350円(灯油代別途) ・こたつ300円

室料はなんと1泊3,000円(税込)からという驚きの低価格で最上級の温泉に入れます。格安にも関わらず、館内のどこへ行ってもWi-Fiがしっかり使える事は驚きです。

レトロ感いっぱいの部屋へタイムスリップ

写真:菅野 育朗

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部屋から温泉へ行く廊下や床もピカピカに磨かれ、ほのかな光を見事に反射して輝き、はるか昔にタイムスリップしたような感覚にとらわれます。

静まり返った館内に、一晩中浮かび上がる行灯の灯りは何とも幻想的な雰囲気。旧館を取り壊された際に使用しなくなったレトロ感あふれる行灯をこちらの湯治部で利用しているそうですが、木枠を通して輝くオレンジがかった色の灯りは温かみを感じます。

レトロ感いっぱいの部屋へタイムスリップ

写真:菅野 育朗

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湯治部1階には大きな木版が壁に飾られ、鉛温泉の由来が記されています。
500年以上前にケガをした白猿が桂の木の根元から湧き出る温泉で治した事を発祥に、当初の寺子屋から大飢饉を乗り切り旅館を創業した経緯が書かれています。地元の方々に数百年以上も大切にされてきた重みを感じ取れます。

大自然に囲まれた露天風呂「桂の湯」

大自然に囲まれた露天風呂「桂の湯」

写真:菅野 育朗

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この鉛温泉・藤三旅館には「桂の湯」「白猿の湯」「白糸の湯」「銀の湯」があります。「白糸の湯」と「銀の湯」は時間帯により男女入れ替え制の内湯、「桂の湯」は露天風呂、そして「白猿の湯」は立ち湯。いずれのお湯も藤三旅館の宿泊者は入浴可能です。今回は代表的な「桂の湯」と「白猿の湯」をご紹介します。

「桂の湯」は内湯と露天風呂のあり、泉温は40度ほど。7〜8人は入れる広い露天風呂は外気温の関係もあってか少しぬるめでゆっくりと楽しめます。泉質は単純温泉、アルカリ性単純高温泉。浸かると肌が少しツルツルし肌の角質を取る、湯冷めのしにくい極上の温泉です。
露天風呂の縁には温泉の湯の花が付着し、ゆけむりと重なって何ともいえない温泉らしさを感じます。う〜ん、これこそ、温泉。

大自然に囲まれた露天風呂「桂の湯」

写真:菅野 育朗

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露天風呂のすぐ下を流れる富沢川のせせらぎも聞こえ、大自然の中にいる事を実感します。夜にはイルミネーションで照らされる事もあり、幻想的なひとときを。

足元から温泉がぷくぷくと...

足元から温泉がぷくぷくと...

写真:菅野 育朗

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鉛温泉・藤三旅館を代表するもう一つの温泉「白猿の湯」は「桂の湯」の向かい側にある内湯で、地上3階分はある広い吹き抜け空間の中に、立ち湯の大浴槽と小さな低温浴槽、30個程のカゴが並ぶ脱衣所が2カ所あるだけ。1組でほぼ貸切となる贅沢な空間です。基本的には混浴ですが女性専用の時間帯があり、男女気がねなく入れます。

「桂の湯」と同じく、泉質は加熱、加水もしない掛け流しの単純温泉、アルカリ性単純高温泉。手触りはさらっとしていますが入浴後には肌がしっとりとする、体が良く温まるフシギなお湯です。

足元から温泉がぷくぷくと...

写真:菅野 育朗

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脱衣所側の浅瀬から浴槽へ入ると段差があり次第に深くなっていきます。足先を奥へと入れていきますがなかなか浴槽の底へと着きません。とにかく深い!深さ、1.2メートル。立ち湯と言われ、立ったまま入浴する古来からの珍しい入浴法です。

足元の大きな岩の割れ目からは、掛け流しの自噴温泉がぷくぷくと空気と一緒に湧き上ってきます。湧出口だけは熱いので気をつけましょう。

立ったままでも浮いた感じではありますが、疲れたら浴槽の縁に体を寄りかからせて、一休み。ちょうどプールに入った時の感覚と同じです。底に転がる大きな岩が深く緑がかって見え、由緒ある温泉の重みを実感します。

温度は37度から38度に調節され、体が熱くなり過ぎた場合には隣の小さな低温浴槽で体を冷やし、また大浴槽に入って体を温めるようにして湯あたりを防ぎましょう。

600年来続いてきた昔ながらの湯治文化が現代でも楽しめる貴重な温泉、鉛温泉・藤三旅館。掛け流しの温泉に浸かり、ゆったりと癒やしのひとときを。

湯治文化を守り抜く鉛温泉「藤三旅館」へ

500年以上の伝統を守る名湯・鉛温泉「藤三旅館」。加温・加水無し、掛け流し温泉の魅力を楽しめる立ち湯の「白猿の湯」に、山深い森ならではの四季おりおりの自然美を眺めながら入る露天風呂「桂の湯」。温泉好きなら一度は訪れてみたいスポットです。素朴な山あいの一軒宿へ一度、ぜひ!

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/01/26−2018/01/27 訪問

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