写真:Ise Shinkurou
地図を見る高松城のあるこの地域は、古くは万葉集の時代から「玉藻(たまも)の浦」と呼ばれていました。そのため玉藻城とも呼ばれ、現在は「玉藻公園」として整備されています。
豊臣秀吉の時代に生駒親正(いこまちかまさ)が築城した城ですが、その縄張り(設計)をしたのは、当時築城の権威であった「黒田如水(じょすい)」。この人物は、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公ですので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
また瀬戸内海の海水を引き込んだ珍しい水城として、日本三大水城のひとつに数えられています。特にお勧めなのは、海水の干満を調節するための水門が設置されているという事。海に面した大手門とは本当に珍しいと思われませんか?
公園内には、その海の大手門を持つ「月見櫓」が現存していますのでご紹介しますね。
玉藻公園の敷地は約25000坪で、とても広い城址なのですが、これでも当時の8分の1だと言いますから本当に驚きですよね。
そして城址の海に面した側には、重要文化財「月見櫓」が現存しています。この櫓は瀬戸内海を出入りする船を監視するために1676年頃に建てられました。
また監視の役目だけでなく、藩主が参勤交代で江戸から戻る際に、船で帰られるのを待つ櫓でもあります。そのため「着見(つきみ)櫓」とも呼ばれている本当に面白い櫓です。(現在日曜日の午前9時から午後3時まで内部を見学する事が出来ます。)
「水手御門(みずてごもん)」と呼ばれる、櫓に付随した門は、いわゆる海の大手門。干潮時は門をくぐり抜けて下の堀を歩く事が出来ますが、少しぬかるみますので足元に気を付けて下さいね。堀からの景観もまた趣があって素敵ですよ。
それでは瀬戸内海側からの景観をご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る現在はフェリーの発着場と公園の間に県道が走っていますので、船からという雰囲気ではありませんが、参勤交代から戻る城主も、きっとこのような雰囲気で海の大手門を眺めたのでしょう。瀬戸内海に浮かぶように見えたであろう高松城は、海の青さに白壁が映えきっと素晴らしい景観を見せたに違いありません。
海側からの月見櫓をお楽しみになるには、一度西口から外へ出て「水城通り」をお歩きください。裏からの景観も一見の価値ありです。
少し余談ですが高松城の初代藩主は水戸黄門のお兄さん。兄を差し置いて水戸藩の藩主となった黄門さまは自分の跡取り(水戸藩主)に兄の子を迎えました。それに感動した兄は黄門さまの子を高松城の藩主として迎えます。以後250年、明治維新までこの養子縁組が続きました。驚くべきと言うか素敵なお話ですよね。
それでは、ここでしか楽しめない堀をご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るこの城の堀は瀬戸内海と繋がっているので、潮の干満による水位を調節するため「水門」が造られています。しかもその堀には真鯛・チヌなどの海の魚が泳いでいるのです。真鯛が泳ぐ堀とは本当に珍しくて面白いですよね。残念ながら釣る事は出来ないのですが、エサやりを体験する事が出来ます。
西口の料金所前または公園中央にある管理事務所に「浮き餌販売」のガチャガチャがあり、その中にエサが入っています。くじ付きで、幸運なら城のピンバッジがステッカーが入っているかも。是非堀にいる真鯛にエサを。
エサやり場所は2カ所あり、水門または堀端で、写真は水門に設置されているエサやり木箱です。池のコイとは違い、潮の満ち引きに影響されますが、結構面白い体験が出来ます。城の堀を泳ぐ真鯛に餌をやる体験はなかなか他では出来ないのではないでしょうか。高松城ならではの面白い体験です
玉藻公園
入園料 200円
開園時間 各月により時間が異なりますので下記のリンクより
ご確認ください。
休園日 12月29日〜31日
日本三大水城のひとつで、海の大手門のある月見櫓が現存しています。さらに全国的にも珍しい、瀬戸内海と繋がった堀を見る事が出来ます。海の干満の影響を受ける堀には水門が設けられ真鯛やチヌが泳ぎ、エサやり体験まで出来るのです。また平成17年から始められた天守台の修理・復元が終わり3月17日より一般公開が始まります。この機会に日本特有の縄張り「水城」である「高松城址」へのお出かけはいかがでしょうか。
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(2025/2/7更新)
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