太陽の日差しを浴びてキラキラ輝く、日本一深い海、駿河湾。その輝きを見下ろすように建てられたのが、徳川家康公の遺言により建てられた久能山東照宮です。「常吉いちご園」は、駿河湾を望む久能山東照宮の鳥居をくぐった左手に作られました。駿河湾沿岸にいちご農園はたくさんありますが、ここは唯一、鳥居の中!
お店の入り口には美味しそうなイチゴが並び、甘〜い香りが漂います。久能山東照宮へ参拝に行く人も、ついうっかり通り過ぎてしまいそうな古い佇まい。でも、熟したイチゴのみずみずしい香りで、すぐに「ココだ!」と分かるはず。
日本のいちご栽培は、「常吉いちご園」の創業者、川島常吉さんが久能山東照宮の宮司さんからエキセルシャ種(外来種)のいちごの苗を1株もらったのが始まりと言われています。
当時はまだ日本でいちごを食べる習慣がなく、身分が高い人の観賞用に作られていた植物でした。そこで何とかいちごを商売にできないか…と、独学でいちごの栽培方法を研究。そして、太陽の熱で温められた「石の保温力」が、寒さに弱いいちご栽培に適していることを偶然発見し、「石垣いちご栽培」を生み出したのです。
しかし、人々はまだ大きくて真っ赤ないちごを見たことなく、ただただ驚くばかり…。そこで常吉さんは自ら食べて安全なことを証明し、無料でいちごを配りました。そうした努力の積み重ねにより、美味しさが口コミで広がったそうです。
現在4代目となる川島常雄さんは、手作業で石と石の間にいちごの苗を植え付け、2万株を一人で栽培。今でも毎年研究を重ね、愛情たっぷりにいちごを育てています。「常吉いちご園」で使われている肥料は、牡蠣の殻やゴマ、魚粉など有機肥料が中心。まさに安心して食べられる「命」が詰まったいちごです。
さらに「常吉いちご園」では、国産品種第一号に登録されたいちごで皇室専用だった「福羽いちご」も保存栽培しています。
このいちごは大変貴重な品種となるため、基本的には販売されていません。一部ジャムに加工され、「常吉いちご園」で購入できます。100%「福羽」だけでできたジャムは、いちご好きの方へ贈るお土産にもぴったり。
そんな「常吉いちご園」では、全国的にも珍しい静岡の新品種「かなみひめ」を30分間食べ放題で楽しめます。「かなみひめ」とは、静岡の「章姫」と栃木の「とちおとめ」をかけ合わせたイチゴ界のサラブレット!
とても手間がかかる品種のため、静岡県内でも「かなみひめ」を栽培しているのは、4〜5軒しかないそうです。ちなみに、静岡市内で「かなみひめ」が食べられるのは「常吉いちご園」だけ。
「かなみひめ」最大の特徴は、驚愕の糖度。完熟時の糖度は25度とも言われ、特に先端に甘さと香りが詰まっています。
「常吉いちご園」では、一番美味しい状態のものを食べてもらうため、真っ赤になってもすぐとらず、あえて1週間ほど熟しているそうです。「かなみひめ」を食べ終えたら、一呼吸してみてください。口の中は空っぽなのに、空気を吸うと、甘〜い余韻が楽しめます。
お土産用の「かなみひめ」には、小さくて可愛い「いちごの花」が入っています。「いちごの花」がここにあるのは、とれたての証拠!
いちご狩りが終わったら、ハウスの外にも足を運んでみましょう。なんと、冬にも関わらず向日葵が咲いています。「静岡はあったかいですよ。」と言葉ではよく聞きますが、これを見れば一目瞭然。すぐ裏には梅園もあり、2月中旬からは梅&向日葵も同時に楽しむことができます。
外にはテーブル席もあって、休憩するのに嬉しい!いちごを食べすぎちゃったな…という時は、のんびりくつろいでみてはいかがでしょうか。そして、4月1日〜6月中旬にいちご狩りをした方には、ひんやり美味しい「かなみひめ」を使ったシャーベットジュースのサービスがありますよ!
いちご狩りの期間は、毎年お正月明けから6月中旬頃まで、たっぷり楽しむことができます。※いちごの成長具合により多少前後します。
動画:安藤 美紀
リピーター率9割を誇る「常吉いちご園」。多くのリピーターを惹きつける人気の理由は、「イチゴが生涯の恋人だよ」と語る4代目、川島さんの苺愛があってこそ。
それでは、いちご尽くしの「常吉いちご園」を動画でご覧ください!
住所:静岡県静岡市駿河区根古屋407
電話:054-237-2309
いちご狩り専用予約電話:080-4222-2463
時間:11:00〜17:00(土日祝:10:00〜17:00)
アクセス:JR静岡駅しずてつバス「石田街道線敷地北」経由「久能山下」行きで約40分、「久能局前」バス停下車、徒歩約8分
2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2023/12/10更新)
- 広告 -