写真:成瀬 亜希子
地図を見る1973年に地産グループ初のビジネスホテルとして建てられた「名古屋チサンホテル」。長年多くのゲストを迎えましたが、2004年にソラーレグループが引き継ぎ「チサン イン 名古屋」に名称を変更。イタリア語で「太陽」という意味を持つソラーレに基づき、外観も黄色に塗り替えました。晴れた日の青空と鮮やかな黄色のコントラストが目を引きますね!
こちらの特長的な建物は、1960年から70年代に活躍した建築家で旧日本建築家協会の理事を務めた柳英夫氏が設計。現存していませんが、建築家・菊竹清訓氏の「パシフィックホテル茅ヶ崎」を設計の参考にしたそうです。また70年代に「中銀カプセルタワー」を設計した建築家・黒川紀章氏とも交流があり、メタボリズム建築の表現にも通じると言われています。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るアクセスはJR名古屋駅の太閤通り口から徒歩4分ほど。太閤通り口交差点に出れば目の前にあるのですぐに見つけることができますよ。1階のフロントロビーは天井がとても高く、2階のレストランまで吹き抜けになった開放的な空間が広がります。建物全体がぐるりと円形になっており、フロントロビーのソファーもカーブに沿って配置されているのが分かりますね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るこちらでは全国のチサンブランド(一部除く)で導入された、選べるアメニティ「スマート・セレクト」に注目。アイロンや爪切りなど、自分にとって必要なアメニティを選び、無料貸出カードをフロントに渡せばレンタル可能になります。シンプルなイラストなので外国人にも分かりやすいですね。必要な物を必要な分だけ!という姿勢はエコにもつながります。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るホテル内で見逃せないのがフロアマップと螺旋階段。3階〜10階の客室フロアには2つのエレベーターと螺旋階段を中心に、内側にはシングルのみ、外側にはシングルやツイン、セミダブルの客室を配置しています。敷地が三角形に近い形状のため床面積が最小になること、また客室の採光などを考慮した結果、このような円形の建物になったそうです。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る最上階10階から見下ろした螺旋階段がこちら!鮮やかな赤と黄のデザイン、緩やかなカーブが無限に続いているようでミステリアスな雰囲気が漂いますね。こちらの螺旋階段を見学した建築家も「カーブが素晴らしい!」と絶賛していたようです。ずっと見ていると思わず引き込まれそうになるので、写真を撮る際は足元に気をつけてくださいね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る扉の色はフロアごとに統一されており、10階は赤と決まっています。等間隔に客室が並ぶ様は監獄のよう!最近、旧奈良少年刑務所が監獄ホテルになると注目されましたが、監獄建築は円形の建物「パノプティコン」が原型と言われるためそう感じるのかもしれません。
扉の高さは設計当時のままなので、大柄の外国人や背の高い方は頭がぶつかりそうになることも…!ただ現在このような扉は二度と設計できないということなので、とても貴重なものに感じられますね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る客室フロアの外側には通常のシングルの他、ツインやセミダブルの客室を配置。写真は「スタンダードセミダブル」でテレビが置かれたデスクとダブルベッドのみというシンプルな空間です。窓から陽の光がたっぷり差し込むので、日中はのんびりと過ごせそうですね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る客室番号の下2ケタの37〜42号室は名古屋駅方面に位置しているので、窓の外には新幹線ビューが広がります。鉄道ファンじゃなくともこの見晴らしの良さに「おおー!」っと声をあげてしまうのではないでしょうか。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るユニットバスは昔ながらのデザインですが、とても清潔感があって最新のシャワートイレやドライヤーを導入するなど日々改善されています。バスアメニティは資生堂の「uminela(ウミネラ)」。保湿成分を含んだ海洋性コラーゲンが配合されており肌に優しい洗い心地です。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る客室フロアの内側に位置する客室はシングルのみ。小さくまとまった広さなので、驚くゲストもいるかもしれません。しかしパリのアパルトマンを思わせる独特な雰囲気が漂っており、一度泊まるとリピートしたくなるような魅力がありますよ。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る実はこちらのデスク、簡単な操作で折り畳めるようになっているのです!限られた空間をいかに広く使えるようにするか工夫されているのがよく分かりますね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る窓を開けるとホテルの内側を見渡すことができます!客室がカーブに沿って配置されているので、端と端の位置くらいだと顔を合わせるかもしれませんがそれはご愛嬌(笑)。中央を吹き抜けにすることで内側の客室にもしっかり光が届くようになっています。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る2階のレストランで提供される朝食ブッフェも見逃せません!通常の洋食や和食から、名古屋のご当地メニューまで種類も豊富でどれもおいしいと評判の朝ごはんです。宿泊者以外も利用可能なので、地元の人が出勤前にふらっと食べにくることもあるようです。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るメニューの数が多いのであれもこれも…となりますが、名古屋名物の味噌カツやきしめんは外せません!またパンコーナーには小倉トーストを自作できるよう小倉あんやホイップクリームも用意されています。名古屋のご当地メニューを一度に味わえるのは嬉しいですよね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る「チサン イン 名古屋」特製のカレーも人気。カレールーに味噌カツのカツだけトッピングすればカツカレーの出来上がり!こんな風にカスタマイズできるのもブッフェの良いところですね。スパイシーなカレーとカツのサクサク感が絶妙な味わいですよ。
特長的な外観や曲線のカーブが美しい螺旋階段など、建物好きにはたまらない要素が揃った「チサン イン 名古屋」。約40年以上という長い年月を経てさらに深みを増した唯一無二のホテルに、誰もが夢中になってしまうはず。推理小説やアパルトマンのような雰囲気を味わってみたい!という非日常の体験をしたい方にもおすすめですよ。
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(2025/2/16更新)
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