バスだけど電車なのだ。日本唯一のガイドウェイバス・名古屋ゆとりーとライン

バスだけど電車なのだ。日本唯一のガイドウェイバス・名古屋ゆとりーとライン

更新日:2018/03/15 13:49

陽月 よつかのプロフィール写真 陽月 よつか フリーライター、星空準案内人
ある時はバス、ある時は電車…そんな不思議な乗り物をご存知ですか?その乗り物とはガイドウェイバス。日本では名古屋だけに走っている、世界でも珍しい乗り物です。しかも世界で一つだけの仕掛けもたくさん! 今回はそんなガイドウェイバスの走るゆとりーとラインを、トリビアいっぱいにご紹介します。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除されましたが、2020年6月18日(予定)までは一部都道県との間の移動の自粛が求められています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。(LINEトラベルjp)
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ガイドウェイバス乗車はここから!高架を吸い込む大曽根駅

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写真:陽月 よつか

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ゆとりーとラインは名古屋市の北東、JR中央本線・名古屋市営地下鉄名城線・名鉄瀬戸線の乗り入れる大曽根駅から伸びる路線です。そこを走るのは日本でここにしかないガイドウェイバス。そしてこのゆとりーとラインは、電車の路線でもありバスの路線でもあるのです。

電車でもありバスでもあるってどういうこと? 実はこれは法規上の区別からくるややこしさなのです。ガイドウェイバスとは専用軌道を走るバスのこと、その車両は専用軌道と一般道路の両方を走ることができます。そして日本の法規上では、専用軌道を走っている時は「電車(無軌条電車=トロリーバス)」、一般道路を走っている時は「バス」。なので「電車」の部分ではガイドウェイバスとして、「バス」の部分では路線バスとして運行し、電車とバスの両方を合わせた路線名をゆとりーとラインと言うのです。ちょっと出世魚みたいですね。

実は世界で唯一!車体に隠されたガイドウェイバスの秘密とは?

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写真:陽月 よつか

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ガイドウェイバスの車体がこちら。バスの車両にガイドウェイバスの案内装置となる車輪を取り付ける形なので、見た目は普通のバスそのものです。なので乗車もラクチンで、ホームの高さはほんの20cm弱くらい。もちろんホーム下は立入禁止ですが、万一落ちてもちっとも怖くない高さです。

なおゆとりーとラインの駅に改札はなく、ホームまで自由に入れます。これは運賃精算がバス方式で、車内で全て行うため。乗車時には整理券を取ってくださいね。(ラッシュ時や混雑時のみ大曽根駅内で精算します)

実は世界で唯一!車体に隠されたガイドウェイバスの秘密とは?

写真:陽月 よつか

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こちらが「電車」としての専用軌道を辿る車輪、バスの側面へ横向きにぴょこっと出ています。車輪の直径は200mm、地面からは約10cmほど。タイヤの脇にそれぞれ1つずつ計4つ設置されており、そのうち左前のものがメイン車輪、他は補助の役割を果たします。電車の時はこの車輪が軌道をトレースして進み、バスの時は前方2つの車輪が格納される仕組み。ちなみにガイドウェイバスは世界に数路線ありますが、車輪が格納される仕組みがあるのは日本だけです。

なんと運転手さんノーハンド!思わず二度見する大胆運転の理由は?

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写真:陽月 よつか

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ガイドウェイバスへ乗車してみると…なんと運転手さんが手放し運転! というのも専用軌道のある高架上では車体は軌道に沿って進むため、ハンドル操作は安全のために一切禁止なのです。と聞けば納得できるものの、運転席の見た目はバスなのでかなり衝撃的な光景に。この光景を見るために、一度は車両前方へ乗車してみることをおすすめします。

ガイドウェイバスは同じ車体で電車としてもバスとしても運行するため、運転のためにはトロリーバスとバスとの両方の免許が必要。ただし法規上はトロリーバスですが、架線から電気を得て走るトロリーバスと違い、ガイドウェイバスはガソリンで走っています。

なんと運転手さんノーハンド!思わず二度見する大胆運転の理由は?

写真:陽月 よつか

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運転席からは気持ちの良い景色が開けていますよ。これは高架が周囲の家々やビルを見下ろせるほど高いところを抜けていくので、名古屋の街を広く見晴るかすことができるから。軌道には分岐はなく、沿線には名古屋ドームなどが見えます。

名古屋のガイドウェイバスはドイツ・オーストラリアに次いで世界に3番目に営業化した路線。ですがドイツ・オーストラリアの路線は平面道路に設けた軌道を走っています。なのでこちらは世界初にして唯一の高架を走るガイドウェイバス。逆を言えば、高架を走るガイドウェイバスが見られるのは世界でもここだけなのです。

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電車からバスへ、バスから電車へ、変身はモードインターチェンジにて

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写真:陽月 よつか

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気になる軌道と一般道路の走行切替えは、高架を降りる際に行われます。車内の乗客はただ乗っていれば良いだけ、おしゃべりでもしていたら気付かないほどスムーズに切り替わってしまうのですが、果たしてその舞台裏では…?

切替え場所はモードインターチェンジと呼ばれ、遮断機と監視カメラがついています。ここを通過する際はガイドウェイバスは一時停止。道路から軌道へ入るには、車輪が軌道に接しているかを運転指令室からの遠隔モニターで確認、その後遠隔操作によって遮断機が開きます。また軌道から道路へ降りる際は、車輪の格納をセンサーで自動確認し遮断機が開く仕組み。万一の事故と一般車のうっかり侵入を防止しているのです。

一般道路では路線バス。なぜ道路と軌道と両方走ることになった?

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写真:陽月 よつか

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ゆとりーとラインの高架区間は大曽根〜小幡緑地まで、約6.5kmの距離を約13分で走ります。高架を降りるとガイドウェイバスは普通の路線バスとなり、しれっと何食わぬ顔をして一般道路を走って行くのです。ゆとりーとラインの運行は全部で4系統。小幡緑地までのルート(高架区間のみ)の他、ここから先で「中志段味」「サイエンスパーク経由・中志段味」「高蔵寺」へと分かれていきます。

普通の道路を走れるなら、何故わざわざ高架軌道も走るのでしょうか? その理由は朝夕の交通渋滞にあり。大曽根駅付近の道路の交通事情、車でほんの15分の距離に1時間以上もかかるのがザラなほどの通勤ラッシュを緩和するために考え出されたシステムなのです。普通のバスでは追いつかない、でもモノレールを作って採算が取れるほどの乗客数は見込めない、じゃあ間を取って、高架の軌道をバスが走るガイドウェイバスがいいんじゃないか…というわけ。かくして2001年、名古屋に世界唯一の高架を走るガイドウェイバスが走り始めたのです。

ゆとりーとラインは通常は10分置き、朝のラッシュ時は2,3分置きに運行という使い勝手の良さ。しだみ古墳群や東谷山フルーツパーク、龍泉寺へ行く時も便利な路線です。車窓から見えるパワースポット、世界的にも珍しいチベット仏教寺院「チャンバリン(強巴林)」については関連MEMOからどうぞ。ご乗車の際はぜひ、日本にここだけのガイドウェイバス用の高架軌道も覗いてみてくださいね。

ゆとりーとライン・大曽根駅の基本情報

住所:名古屋市東区矢田南五丁目2-16
電話番号:052-719-0721
アクセス:大曽根駅(JR中央本線・名古屋市営地下鉄名城線・名鉄瀬戸線乗り入れ)

2018年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/02/05 訪問

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