20年の歴史に幕!「京都・東山花灯路」で古都の夜を満喫

20年の歴史に幕!「京都・東山花灯路」で古都の夜を満喫

更新日:2022/02/14 15:57

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
京都の閑散期の誘客などを目的に、東山地区で2002年(平成14年)から始まったライトアップイベントが「京都・東山花灯路」です。早春の京都の夜の風物詩として定着し、観光客から親しまれてきましたが、年間を通じて観光客が訪れるようになり大きな成果を得たとして、20年目の節目を迎えた2022年(令和4年)で終了することになりました。「京都・東山花灯路-2022」で有終の灯りの散策路を楽しんでみませんか?

まずは「清水寺」からスタートしよう

まずは「清水寺」からスタートしよう

写真:モノホシ ダン

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「京都・東山花灯路-2022」の開催エリアは、南の清水寺から法観寺、高台寺、円山公園、八坂神社を経て北の青蓮院までの約5km。

京都を代表する寺院・神社のある東山地区が、露地行灯約2500基の灯りと、ボリューム感のあるいけばな作品の「花」で演出されます。また特別協賛として有名寺社の特別夜間拝観とライトアップも実施されます。

おすすめのルートは、清水寺から青蓮院に抜けるルートです。このルートがおすすめなのは、逆ルートに比べて、全行程が下り坂になっていて歩きやすいからです。

まずは、「清水寺」の門前にスタンバイして「茶わん坂」や「清水坂」の夕陽を楽しみましょう。茜色に染まる空がとても印象的です。正門でもある仁王門の前には梅の花が咲いていて、参詣客の目を楽しませてくれます。

まずは「清水寺」からスタートしよう

写真:モノホシ ダン

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仁王門をくぐると西門に出ます。石段の下から西門の上に伸びている塔は、三重塔の先端部分です。日没後に清水寺から夜空に向けて放たれる青い一筋の光は、観音様の慈悲を表しています。幻想的なその光は、京の夜空を美しく照らします。

まずは「清水寺」からスタートしよう

写真:モノホシ ダン

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清水寺を代表する「清水の舞台」。懸造(かけづくり)または舞台造とよばれる建築様式で、徳川幕府3代将軍・徳川家光の寄進により1633年(寛永10年)に建てられました。音羽山の斜面に沿って作られた建物は、139本のケヤキの柱で支えられています。

「清水の舞台」からは、京都タワーをはじめ、京都市内の煌めく夜景を一望できます。

<清水寺の基本情報>
住所:京都府京都市東山区清水1丁目294
電話番号:075-551-1234
夜間特別拝観時間:18:00〜21:00(受付終了)
拝観料:大人400円、小中学生200円
アクセス:
京阪電車「清水五条」駅より徒歩約25分
市バス「五条坂」または「清水道」下車、徒歩約10分

東山のシンボル「八坂の塔」のライトアップは必見

東山のシンボル「八坂の塔」のライトアップは必見

写真:モノホシ ダン

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清水寺の拝観を終えたら、産寧坂(さんねいざか)を降りて、八坂の塔に向かいましょう。産寧坂から八坂通に入ると、東山のシンボル、法観寺の「八坂の塔」が見えます。写真は、町屋と塔を収めることのできる定番のベストスポット。

東山のシンボル「八坂の塔」のライトアップは必見

写真:モノホシ ダン

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塔の正面からの仰ぎ見るような眺めもおすすめです。高さ46mの塔がライトアップされる様子は圧巻の一言です。

<法観寺(八坂の塔)の基本情報>
住所:京都府京都市東山区八坂上町388
アクセス:
京阪電車「祇園四条」駅より徒歩約20分
阪急電車「河原町」駅より徒歩約21分

豊臣秀吉の正室・北政所ゆかりの「高台寺」も見逃せない

豊臣秀吉の正室・北政所ゆかりの「高台寺」も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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京都・東山花灯路の協賛として夜間の特別拝観では、清水寺とともにぜひ訪れたいのが、北政所(きたのまんどころ)ゆかりの「高台寺」です。「ねね」こと北政所は、よく知られているように豊臣秀吉の正室で、高台寺は江戸時代の初期に、北政所が亡き夫の秀吉を弔うために開いたお寺です。

そのため、高台寺は、北政所の限りない「やさしさ」が溢れているような不思議な雰囲気を持っています。寺の入り口に当たる庫裡には「夢」と書かれた衝立が立っていて、秀吉を支え続けて苦労の末に、天下統一の夢を成し遂げた夫婦の壮大なドラマを表しているかのようです。

豊臣秀吉の正室・北政所ゆかりの「高台寺」も見逃せない

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ライトアップされた夜の高台寺の境内では、方丈前庭「波心庭」のプロジェクションマッピングや、北政所の墓所である霊屋(おたまや)、珍しい2階建ての茶室の時雨亭などの光のアートが楽しめます。

豊臣秀吉の正室・北政所ゆかりの「高台寺」も見逃せない

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写真の時雨亭は、かつて秀吉とともに隠居城として過ごした伏見城の茶室をそのまま移築したものです。

1615年(慶長20年)の大坂夏の陣で豊臣家が滅亡した際には、北政所はこの時雨亭から、赤く染まる彼方の大坂の夜空を眺めて大坂城落城を知ったとされています。その時の北政所の胸中の悲しみは、察するに余りありますね。

<高台寺の基本情報>
住所:京都府京都市東山区下河原町526
電話番号:075-561-9966
拝観時間:17:00〜21:30(受付終了)
拝観料:大人600円 中高生250円
三ヶ所共通拝観券(高台寺・圓徳院・掌美術館)900円
アクセス:
京阪電車「祇園四条」駅より徒歩約15分
阪急電車「河原町」駅より徒歩約16分
清水寺から徒歩約15分
円山公園から徒歩約5分

「円山公園」では「現代いけばな展」と「竹灯り幽玄の川」が

「円山公園」では「現代いけばな展」と「竹灯り幽玄の川」が

写真:モノホシ ダン

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さらに、高台寺の塔頭のひとつ「圓徳院(えんとくいん)」は、北政所が余生を送った場所です。圓徳院では、「方丈前庭」および伏見城の化粧御殿前庭を移した石組みで国指定名勝の「北庭」がライトアップされます。

<圓徳院の基本情報>
住所:京都府京都市東山区下河原町530
電話番号:075-525-0101
拝観時間:17:00〜21:30(受付終了)
拝観料:大人500円 中高生200円
アクセス:
京阪電車「祇園四条」駅より徒歩約15分
阪急電車「河原町」駅より徒歩約16分
清水寺から徒歩約15分
円山公園から徒歩約5分

「円山公園」では「現代いけばな展」と「竹灯り幽玄の川」が

写真:モノホシ ダン

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また京都・東山花灯路では、京都いけばな協会の協力のもと「いけばなプロムナード」と「現代いけばな展」が実施されます。

大型花器を用いたボリューム感あるいけばな作品は、「灯りと花の路」沿いの随所に展示されています。写真は、親鸞聖人の御廟所である大谷祖廟(東大谷)の参道前を彩るいけばな作品。

「円山公園」では「現代いけばな展」と「竹灯り幽玄の川」が

写真:モノホシ ダン

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なお、イベントのメイン会場の「円山公園」では、「現代いけばな展」のほかに「竹灯り幽玄の川」が有名です。円山公園内を流れる吉水の小川に、約500本の青竹の灯籠が並べられ、幻想的な情景を創り出します。

<円山公園の基本情報>
住所:京都府京都市東山区円山町
アクセス:
京阪電車「祇園四条」駅より徒歩約10分
地下鉄「東山」駅より徒歩約15分

青く光る幽玄の世界!「青蓮院」のライトアップ

青く光る幽玄の世界!「青蓮院」のライトアップ

写真:モノホシ ダン

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“祇園さん”の愛称で親しまれる「八坂神社」では、重要文化財の西楼門がライトアップされます。また、境内108基の燈籠にも灯りがともされます。ちなみに、山鉾巡行で有名な祇園祭は八坂神社の祭礼です。

<八坂神社の基本情報>
住所:京都府京都市東山区祇園町北側625
電話番号:075-561-6155
アクセス:
京阪電車「祇園四条」駅より徒歩約5分
阪急電車「河原町」駅より徒歩約8分
市バス「祇園」下車、徒歩すぐ

青く光る幽玄の世界!「青蓮院」のライトアップ

写真:モノホシ ダン

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知恩院の北隣にある「青蓮院」では、池泉回遊式庭園や境内全域が大小1000基の照明器具による青い光でライトアップされます。

青蓮院の、ご本尊の熾盛光如来(しじょうこうにょらい)は、光そのものであり、その化身として本堂にお祀りされている青不動は五色の不動明王の中では最上位にあり、光ととても関係が深い寺院です。

池泉回遊式庭園や一面の苔庭の海に浮かぶ光の星、青く光る竹林の幽玄の世界などをお楽しみください。

<青蓮院の基本情報>
住所:京都府京都市東山区粟田口三条坊町69-1
電話番号:075-561-2345
拝観時間:18:00〜21:30(受付終了)
拝観料:大人800円 中高生400円
アクセス:
京阪電車「三条」駅より徒歩約15分
地下鉄「東山」駅より徒歩約5分
円山公園から徒歩約10分

「京都・東山花灯路-2022」で早春の京都の夜を満喫しよう

いかがでしたか。早春の京都の夜を彩る「京都・東山花灯路-2022」。魅力あるスポットが目白押しで、さすがに一晩ですべて訪れるのは、時間的にも無理があります。できれば清水寺から圓徳院、圓徳院から青蓮院と、二晩に分けて訪れるのがおすすめです。それぞれのお気に入りのライトアップと夜間特別拝観を楽しんでみて下さい。

2022年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/03/15−2018/03/08 訪問

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