映画「ローマの休日」で、オードリー・ヘプバーンがスペイン階段をバックにジェラートを食べるシーンがあります。ヘプバーンのキュートな魅力に誰もが一度は釘付けになったのではないでしょうか?
映画が公開されたのは1953年ですが、このジェラートを作ったのは、世界で最も古いジェラート屋と言われる「パラッツォ・デル・フレッド(Il Palazzo del Freddo)」です。ローマっ子であれば誰もが知っている、長い歴史を持つお店です!
1880年から営業している「パラッツォ・デル・フレッド」は、創設者ジョヴァンニ・ファッシ氏の苗字から「ジェラート屋・ファッシ(Gelateria Fassi)」と呼ばれることもあります。
例えば、写真はお店の入口ですが、ジョヴァンニ・ファッシ氏の名前から“G.Fassi”と大きく表記されています。140年程続くお店は、現在は4代目となるダニエラ・ファッシ氏が代表となっています。
お店の中には、横に長いカウンターがあり、多くの種類のジェラートが並んでいます。写真から、一般的なジェラート屋さんよりかなり大きいのが見て取れるかと思います。ジェラートの他には、セミフレッドや石畳アイス(これらは次の段落で写真と共にご紹介します)、夏になると“グラニータ”と言うシャーベットの一種も販売されます。
広い店内には、40〜50人が十分に余裕を持って座れる座席が用意されているので、安心してジェラートを楽しむことが出来ます!
店内は広く、レジの横にはアイスクリームの製造の歴史などについて展示されているコーナーがあります。夏になると、小さな中庭でも座ってジェラートを楽しむことが出来ます。
それでは、ジェラートをご紹介しましょう!カウンターには、このようにジェラート以外のものもずらっと並んでいます。日替わりでジェラートの種類も若干変わる為、まずはお店に入ったら、一度こちらを覗いて何を注文したいか検討されると良いと思います。写真の手前側に見える四角いものが、後述する石畳アイスです。
頼み方ですが、まず店内に入ると小さなレジがあります。レジの周りにジェラートやセミフレッドなどの商品の実物大の模型(値段も表示)がありますので、お好みのものを選びましょう。お店の人は外国からのお客さんに慣れている為、指を差すだけでも大丈夫です。
2018年3月現在、一番小さいサイズのジェラートでも2種類選べて一つ1.6ユーロと、ローマでここより安いお店は見たことがありません!
「パラッツォ・デル・フレッド」のジェラートは、全体的に他のお店のジェラートに比べて軽めです。
こんもりと盛られた白いものは生クリーム(イタリア語でパンナ)です。イタリアでは、ジェラートは、普通は上に生クリームがのせられて渡されます!こちらのお店の生クリームは特においしいと言う人が多いですが、もし生クリームが必要なければ、「パンナはノーです!」と伝えましょう。
このお店でしか味わえないものの一つとして、“サンピエトリーニ”と呼ばれるローマの石畳を模ったアイスクリームがあります。中身はセミフレッドで、こちらもジェラートと同様に、味には多くのバリエーションがあります。
ローマの石畳は、“サンピエトリーニ(ノ)”と呼ばれ、ブロックとブロックの間に砂や石を細かく砕いたものを入れて造る、他の都市とは少し違う石畳です。セメントを使わないことから石と石が動きやすく、そのおかげで雨水も浸透して地面が呼吸出来るため、地球には優しい石畳となっています。
しかし、施工されてから時間が経つと、ブロックとブロックの間に詰められていた砂がなくなって、石畳と石畳の間に隙間が出来て、石畳がガタガタと動くようになっていくのが欠点です。この特徴あるローマの石畳が、かわいらしいスイーツとなっています!
緑色のものはピスタチオ味、茶色のものはヘーゼルナッツ味の石畳です。手前のホワイトチョコレートは、今年2018年のバレンタインデー用のスペシャルバージョンで、中からいちご味のアイスクリームとソースがとろりと出て来ます。
石畳アイスは、お土産用に大きな四角い箱に石畳の様に綺麗に並べてもらうと面白いです。お店では全ての商品のテイクアウトが可能です。
こちらはピスタチオ味です。石畳アイスのお値段は、どれでも一つ0.7ユーロです。
こちらはセミフレッド(Semifreddo)と呼ぶ、カチンカチンに固く凍結させないソフトアイスクリームです。イタリアでは、これらの冷菓を使って良くアイスケーキなどの冷たいお菓子を作ります。「パラッツォ・デル・フレッド」では、アイスクリームのサンドイッチや、ビスケットの間にアイスクリームを挟んだものもおすすめです。
夏になると販売される“グラニータ(Granita)”と言うシャーベットの一種です。
<基本情報>
住所:Via Principe Eugenio, 65 Roma
電話番号:+39-06-4464740
アクセス:地下鉄A線ヴィットリオ・エマヌエーレ駅から徒歩4分。テルミ二駅からなら徒歩10分。
オープン時間:月〜木曜日は正午〜深夜0時、金・土曜日は正午〜深夜0時30分、日曜日は10時〜深夜0時までの営業。
2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認下さい。
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(2024/4/20更新)
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