写真:咲田 みつる
地図を見る「親不知・子不知」の海岸は、北アルプスと日本海が交わるところ。糸魚川市の日本海側にある約15キロにわたる断崖絶壁のエリアの総称で、かつて北陸道最大の難所とされていました。「天下の険」または「天険」とも呼ばれています。
明治に入ってから、鉄道や街道が作られましたが、それまで旅人は、波打ち際を歩いていたのだとか…。正に命がけの旅だったようです。
現在は車道(北陸自動車道・国道)や、鉄道(北陸新幹線・えちごトキめき鉄道)が整備されており、快適に通行できますが、波打ち際をちょこっと見学することもできます。
写真:咲田 みつる
地図を見る見学の起点は、国道8号線沿いにある「天険コミュニティ広場」という駐車場。付近は片側1車線の坂道で、交通量が多いため、うっかり通りすぎると引き返すのが大変です。事前に場所を把握しておくことをおすすめします。上記の写真の親子像を目印に訪れると良いでしょう。公衆トイレも併設されています。
なお、反対車線側は、北アルプスへ続く登山道の入り口(栂海新道)となっており、こちらにも10台ほど車が止められるスぺ―スが存在しています。
駐車場からの所要時間は、コースによって異なります。
■周遊コース:60〜90分。旧国道や100年以上前のトンネルなど、土木遺産も味わえる。
■お手軽コース:30〜40分。海岸に行って直ぐに戻る。時間がない時におすすめ。
写真:咲田 みつる
地図を見るてっとり早く海岸に降りるためには、「東側遊歩道」を利用します。200mほど野趣あふれる林の中を下ると、やがて急階段に出くわします。気が付けば、そこは荒波砕ける日本海!
写真:咲田 みつる
地図を見る親不知の海岸は、見学は可能ですが、波打ち際を通行することはできません。撮影当日は、海は比較的穏やかな状態でしたが、それでも歩ける場所はほとんど残されていません。こんな断崖が15kmも続くのですから、先人たちの旅が命がけであったことがよくわかります。
写真:咲田 みつる
地図を見る周遊コースは、時計回りに約2キロ歩くコースで、見どころをふんだんに含んでいます。(なお、周遊の際に通過する西側遊歩道は12〜3月は閉鎖されています。)
その中でもおすすめしたいポイントとは…
■4世代道路が一望できること
■土木遺産(旧国道・100年以上前のトンネル)を歩けること
…です。ラストは、先述の波打ち際に至ります。
写真:咲田 みつる
地図を見る周遊コースは、まず旧国道(親不知コミュニティーロード)を歩き、展望台を目指します。上の写真が4世代道路を展望台から見た様子。「4世代」とは何か?を解説しますと…
1世代目:波打ち際
2世代目:親不知コミュニティロード(旧国道・現在地)
3世代目:現在の国道8号
4世代目:北陸自動車道
…といった具合で、先人たちが天下の険を克服してきた4種類の道のことです。周遊道の展望台からは、この4世代道路が一目で見られるというわけなのです。
ちなみに上の写真で、海に突き出ているのが北陸自動車道、岩肌に直接へばりついているのが、国道8号です。
写真:咲田 みつる
地図を見る周遊コースのもう一つの醍醐味は、天下の険を手掘りで掘り進めたという「親不知レンガトンネル」の見学。明治期に着工、大正元年(1912年)に竣工した鉄道で、主に石灰石を運びました。昭和40年にその役割を終えましたが、中を見学がてら通り抜けることができます。
写真:咲田 みつる
地図を見る長さにして670Mほどのトンネルです。写真では暗く感じますが、足元はフットライトで照らされている上、出入り口の両端には懐中電灯が置かれています。(使用後に、どちらかの端の所定の位置に返却する必要あり)
すすで黒くなった様子から、鉄道の現役時代をリアルに感じられます。通り抜けると、東側の遊歩道に出ますので、波打ち際を見学してから、駐車場に戻ることになります。
写真:咲田 みつる
地図を見る最後に注意事項ですが、周遊コースで斜面を降りる際には、西側遊歩道をおすすめします。これは、東側遊歩道に比べて、西側の傾斜がきついためです。また、西側遊歩道は冬季(12〜3月)は閉鎖されています。4月以降も、積雪などの道路状況を見極めて訪れるようにしましょう。
駐車場:親不知コミュニティ広場(無料)
最寄り駅:えちごトキめき鉄道「親不知駅」(車で8分)
問合せ:糸魚川市総務部青海事務所 振興係 025-562-2260
糸魚川市観光協会 観光案内所(ヒスイ王国内)025-553-1785
※西側遊歩道は冬季(12〜3月閉鎖)
2018年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/3/19更新)
- 広告 -