江戸人の出入りも見守った!東京・大田区「六郷神社」

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江戸人の出入りも見守った!東京・大田区「六郷神社」

江戸人の出入りも見守った!東京・大田区「六郷神社」

更新日:2018/03/31 18:39

井伊 たびをのプロフィール写真 井伊 たびを 社寺ナビゲーター、狛犬愛好家

大田区六郷は、東海道における江戸の出入口で、多摩川を渡る“六郷の渡し”として活気があり有名だった。六郷神社は、そんな江戸を出入りする人々を見守ってきたのだ。当社で毎年1月、盛大に行われる「子供流鏑馬」は、都の無形民俗文化財である。また、毎年6月3日に行われる「例大祭」では歴史ある獅子舞が奉納される。境内にいるユーモラスな容姿の狛犬は、石工の遊び心満点だ。その大田区内最古の狛犬にも逢いに行こう!

「六郷神社」は平安時代後期の創建

「六郷神社」は平安時代後期の創建

写真:井伊 たびを

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「六郷神社(ろくごうじんじゃ)」は、六郷一円の総鎮守。天喜5年(1057年)源頼義、義家(八幡太郎)の父子が、この地の大杉の梢高く源氏の 白旗をかかげて軍勢をつのり、石清水八幡に武運長久を祈ったところ、士気大いに奮い、前九年の役(ぜんくねんのえき)にて勝利をおさめた。凱旋後、その分霊を勧請したのが、当社の創建とされている。

鳥居の先には立派な切妻造の「神門」がある。左右に透塀を連ねて玉垣をめぐらしている。広々とした厳粛な境内へ誘う門構えをくぐり抜けるとき、自然と襟を正してしまう。

「六郷神社」は平安時代後期の創建

写真:井伊 たびを

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文治5年(1189年)源頼朝もまた奥州征定の時、祖先の吉例にならい、白旗を立てて戦いでの勝利を祈願したので、建久2年(1191年)梶原景時に命じて社殿を造営した。鳥居前に現存するこちらの太鼓橋は、梶原景時が寄進したものとされ“神橋”と呼ばれている。

「六郷神社」は平安時代後期の創建

写真:井伊 たびを

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国道15号線(第一京浜)に面しても鳥居がある。ここから、広々とした境内へまっすぐ延びた参道は、正面に見つける社務所へと導かれる。現在の社務所は、平成7年(1995年)に建てられたもので、新しくて立派な佇まいである。

こちらでは、健康、立身、出世のお守り“八方にらみ守”を授かる人が多いようだ。他には、安産御守や、えんむすびの御守りなどが人気だ。

広々とした境内に心が清々しくなる

広々とした境内に心が清々しくなる

写真:井伊 たびを

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六郷神社は、応神天皇(誉陀和気命-ほんだわけのみこと)が、祀られている八幡様である。八幡様は、わが国でもっとも多く祀られている神様で、その数は全国で4万社を超えるとされる。

そもそも、八幡様の御祭神といえば、応神天皇(おうじんてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)、 比売大神(ひめおおかみ)の三柱の神様である。当社でも、かつて“三神”を祀られていた。

しかし、あるときの曳船祭で、一座の神輿が上総(かずさ)の国に流されてしまい、もう一座の神輿はことのほかの荒神で、しばしば祟りを受けたので土中に埋めてしまった、と江戸時代の本に書かれている。

広々とした境内に心が清々しくなる

写真:井伊 たびを

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こちらの社殿は、昭和62年(1987年)の鎮座九百三十年を期に建て替えられている。檜の香りが心地よく、堂々とした拝殿、それに続く幣殿、本殿は立派なものだ。

この社殿前にひろがる境内で、毎年行われる「七草子供流鏑馬」は、昭和38年(1963年)東京都の無形民俗文化財に指定されている。毎年1月7日に、男の児の開運・健康・出生を祈願する行事である。

また、11月15日の七五三のお祝いには、チョッとおすましの子供さんと親御さんとが、この広々とした境内で、記念写真に仲良く納まっている。

広々とした境内に心が清々しくなる

写真:井伊 たびを

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享保4年(1719年)造営の本殿は、改修され現在にいたっているが、もとからの習わしで、三柱の神様をお祀る建築様式になっている。また、古くから本殿正面に掲げられた扁額の「八幡宮」の文字は、源忠持筆と記されている。

拝殿横にある神楽殿

拝殿横にある神楽殿

写真:井伊 たびを

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毎年、6月3日に行われる「例大祭」では、こちらの神楽殿で。数百年の伝統を持つ獅子舞が奉納される。

大田区内最古!の変顔な狛犬は332歳!

大田区内最古!の変顔な狛犬は332歳!

写真:井伊 たびを

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大田区文化財であるこの狛犬は、貞享2年(1685年)に六郷中町の有志が願主となり奉納された。石工・三左衛門の作品である。江戸中期以降は「現世利益(げんぜりやく)」を願うものが多い中、この狛犬は「二世安楽(にせあんらく)」を願ったものである。

ちなみに、現世利益とは、神仏を信仰することで、現世において得られる利益をいい、二世安楽とは、仏教で現世と来世とが安楽であること。ここでも、神仏習合の考え方が垣間見える。

大田区内最古!の変顔な狛犬は332歳!

写真:井伊 たびを

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石工の独創性を遺憾なく発揮した、実にユニークな表情。狛犬愛好家の多くが、この狛犬の素朴であり、ユーモラスな芸術性を高く評価している。

大田区内最古!の変顔な狛犬は332歳!

写真:井伊 たびを

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この狛犬は大田区内で最古であり、阿吽像とも保存状態もよく揃っているのも貴重である。

東海道跡の石碑

東海道跡の石碑

写真:井伊 たびを

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第一京浜に面した鳥居の足もとに、“東海道跡の石碑”がある。東海道は、古くから江戸と関西方面を結ぶ重要な交通路であったこと、六郷はその東海道における、江戸の出入口で、多摩川をわたる「六郷の渡し」として栄えたと記されている。

六郷神社の基本情報

住所:東京都大田区東六郷3-10-18
電話番号:03-3731-2889
アクセス:京急本線「雑色」駅を、第一京浜(国道15号線)側へ出て、第一京浜を南側(横浜方面)へ、10分あまり歩いた左側にあります。

2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/03 訪問

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