これこそ春!文豪も愛した京都「平安神宮・神苑」の八重紅しだれ桜

これこそ春!文豪も愛した京都「平安神宮・神苑」の八重紅しだれ桜

更新日:2018/03/13 11:08

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
色鮮やかで、圧巻の大規模建築が見られる京都「平安神宮」。10月の時代祭や四季折々に美しい池泉回遊式庭園「神苑」の美しさは広く海外にも知られています。
特に春の「神苑」に咲く八重紅しだれ桜は、川端康成や谷崎潤一郎ら文豪達にも愛された花。明治から昭和にかけて小川治兵衛によって作庭された平安神宮 神苑の光景も美しく、日本庭園と桜、あるいは建築と桜の織り成す美しい風景の数々も必見です!

春の平安神宮

春の平安神宮

写真:古都の U助

地図を見る

高さ約24メートルもある平安神宮の大鳥居は、平安神宮だけでなく岡崎エリア一体の「顔」ともいえるもの。完成当初は日本一高い鳥居として建てられました。この大鳥居のすぐ足元には桜並木に彩られる琵琶湖疏水が流れ、例年3月下旬からGW頃まで岡崎さくら・わかば回廊 十石舟めぐりの船も運航されています。

春の平安神宮

写真:古都の U助

地図を見る

平安神宮の創建は明治28年と比較的歴史が新しいものの、この応天門やその正面奥に建つ大極殿、回廊や蒼龍楼、白虎楼等多くの建築が重要文化財の指定を受けています。

ちなみにこの応天門の扁額は、平安当時のものは弘法大師によって書かれたそうですが、弘法大師ははじめ応天門の「應」の一画を書き忘れ、額が掲げられてから筆を投げて書き足したというユニークなお話が伝わっているそうです。

春の平安神宮

写真:古都の U助

地図を見る

平安神宮の外拝殿に当たる大極殿の西側(左手)には龍宮城のようにも見える白虎楼があり、そのすぐそばに神苑の入り口が。神苑は大極殿の周囲を取り囲むように配置され、大極殿の東にある蒼龍楼側が出口となります。

八重紅しだれ桜

八重紅しだれ桜

写真:古都の U助

地図を見る

西の回廊から入るとすぐに訪れる人を迎えてくれるのが八重紅しだれ桜が咲く南神苑。この南神苑に入ってすぐの感動は、谷崎潤一郎の『細雪』にも詳しく書かれ、川端康成の小説『古都』にも「ここの桜はたちまち人を春にする。これこそ春だ」と書かれています。

八重紅しだれ桜

写真:古都の U助

地図を見る

南神苑では平安神宮の色鮮やかな建築とともに桜を楽しむことができるのも大きな魅力。白虎楼と桜のコラボは神苑の内側から見ればまさに絶景です。

八重紅しだれ桜

写真:古都の U助

地図を見る

朱色の回廊と桜のコラボもまた素晴らしいです。

平安神宮の桜は八重紅しだれ桜をはじめソメイヨシノなど約20種類・300本あまり。
南神苑には他に竹取物語・伊勢物語・古今和歌集・枕草子・源氏物語といった平安文学に登場する植物を集めて作庭された「平安の苑」もあり、文学散歩を楽しむこともできます。

小川治兵衛の代表作

小川治兵衛の代表作

写真:古都の U助

地図を見る

平安神宮の神苑は南・西・中・東の順に社殿を取り囲むように配置された庭をめぐる池泉回遊式庭園で、明治から昭和にかけ多数の名園を手がけたことで知られる小川治兵衛の作庭によるものです。

桜の美しい南神苑から進むと西神苑 白虎池があり、初夏は花菖蒲が美しく、春は桜の花弁が池に浮かぶのを目にすることもできます。

小川治兵衛の代表作

写真:古都の U助

地図を見る

こちらは中神苑 蒼龍池。夏には睡蓮の花が咲きます。

池の東側にある大島から北岸にかけて、三条大橋や五条大橋の石柱などを利用した沢飛び(臥龍橋)があります。渡るときは池に落ちないようくれぐれも気をつけて下さいね。

東神苑

東神苑

写真:古都の U助

地図を見る

こちらは東神苑 栖鳳池と、そのほとりに建つ尚美館(貴賓館)。
近年 平安神宮といえば桜のライトアップと東神苑貴賓館をステージにして生演奏が楽しめる「紅しだれコンサート(入場料 2000円、前売り1700円)」でも知られています。

岡崎公園一体も桜の時期のライトアップが楽しめるので、夕暮れ後に訪れても幻想的な桜の姿を存分に楽しむことができます。

東神苑

写真:古都の U助

地図を見る

そして栖鳳池では京都御所から移築された「泰平閣」の姿を見ることもできます。泰平閣は橋殿とも呼ばれ池を横断する姿が堂々として美しく、神苑でも大人気の撮影スポットとなっています。

しかもこの泰平閣は、池を渡る橋として一般の方でも通行することができ、内部には座席も設置されているので、美しい神苑の光景を座って眺めることも。金閣や銀閣にも似た中央部の屋根には、鳳凰も掲げられています。

神苑 出口

神苑 出口

写真:古都の U助

地図を見る

平安神宮の外拝殿に当たる大極殿の左右には蒼龍楼と白虎楼が建ち、白虎楼がある西の回廊側が神苑の入り口に、蒼龍楼のある東の回廊側が出口に当たります。

写真は出口側に建つ蒼龍楼で、桜の時期には屋根に花が零れ落ちそうにかかるのを見ることができます。

神苑 出口

写真:古都の U助

地図を見る

神苑出口のそばにある神楽殿の前には特別な桜の木が3本あります。
実はこの桜、本物の桜ではなく桜みくじ(はなみくじ)と呼ばれる期間限定のおみくじが結ばれたもの。普通のおみくじは中吉や大吉などと書かれていますが、この桜みくじは薄紅色の紙に つぼみや五分咲き、満開などと書かれています。

それを結んでいくのが結び木と呼ばれる3本の木で、遠くから見ると本当の桜の木のように見えます。ぜひ、美しい春の平安神宮の光景とともに間近に見てみて下さい。

平安神宮の基本情報

住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町
電話番号:075-761-0221
入場料:大人1人600円
アクセス:京都市営地下鉄東西線 東山駅より徒歩約10分
市バス岡崎公園 ロームシアター京都・みやこメッセ前もしくは岡崎公園 美術館・平安神宮前よりそれぞれ徒歩約5分

2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/04/15 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -