いつでもサンタクロースに会える!南伊バーリの「サン・ニコラ聖堂」

| イタリア

| 旅の専門家がお届けする観光情報

いつでもサンタクロースに会える!南伊バーリの「サン・ニコラ聖堂」

いつでもサンタクロースに会える!南伊バーリの「サン・ニコラ聖堂」

更新日:2018/06/06 20:38

ケイコ ソリーノのプロフィール写真 ケイコ ソリーノ プーリア旅コーディネーター、チーズ教室主宰

イタリア半島ブーツのかかとに位置するプーリア州の州都バーリ。ここに、海沿いの旧市街に佇むひとつの教会があります。あのサンタクロースのモデルとなった実在の聖人を奉る「サン・ニコラ聖堂」。地元プーリア州をはじめ世界中から信者が絶えない人気の巡礼地です。

あなたもサンタクロースのルーツを知る旅へ出かけませんか?太陽が微笑む南イタリアで“本物”のサンタさんがあなたを待っています。

サンタクロースは実在の人物だった。バーリとの由縁は?

サンタクロースといえば、白ひげを蓄え、赤い衣装に身を包み、ソリに乗ってプレゼントを運んでくる子供のアイドル。じつはモデルとなった実在の人物がいます。「聖ニコラ」と呼ばれるキリスト教の聖人。紀元後3世紀に現在のトルコで生まれ、キリスト教司教を務め、永遠の眠りにつきました。

中東の人物だったことから、肌の色は一般的に想像する色白サンタクロースとは異なり、やや黒ずんでいるのが分かります。

サンタクロースは実在の人物だった。バーリとの由縁は?

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

聖ニコラにまつわる伝説はいくつもありますが、いちばん有名な話をご紹介します。

ある日、聖ニコラが街を歩いていると一軒の家から少女の泣き声が聞こえてきました。貧しさのあまりお嫁に行けずに売春婦として売られる運命を知り、悲しみに暮れる娘三人。翌夜、聖ニコラはこの家の煙突から金貨を三つ投げ入れました。すると、金貨はうまいことに暖炉にかけられた靴下の中へ。娘たちはこの金貨のおかげで結婚することができ幸せになりました。

この話にピン!ときたはずです。クリスマスイヴに靴下を枕元に置くのはこの伝説によるもの。当時の金貨は球状であったことから、聖ニコラ像は左手の聖書の上に三つの丸い金貨をもっています。

サンタクロースは実在の人物だった。バーリとの由縁は?

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

バーリは昔からアドリア海に面した漁業が盛んな港町。1087年、このバーリ港から漁師たちが現在のトルコへ向けて旅立ちました。目的は聖ニコラの聖遺物(遺骸)を盗んで街へ持ち帰ること。その目的は達成され、同年5月9日アドリア海を渡り、聖ニコラがやって来ました。これを祝して、バーリでは毎年この日に街の守護聖人となった聖ニコラのお祭りが開催されます。現在では聖ニコラ巡礼の中心地となり、毎日多くの信者が世界中から訪れます。

教会では、聖遺物を入れた貴重な当時の木棺の一部をみることができます。

サンタクロースは実在の人物だった。バーリとの由縁は?

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

プーリアを代表する建築「サン・ニコラ聖堂」

サン・ニコラ聖堂はプーリアロマネスク様式(プーリアで独自に発展したロマネスク様式)建築の代表作といわれ、12世紀に完成しました。この土地特有の白い石灰石を使い、簡素ながらどっしりとした佇まいをしています。

建物正面の最上部には「バラ窓」と呼ばれる中心より放射状に広がる円形の採光窓があり、右側には鐘楼が備わった「カタパーノの塔」、左側には屋外回廊への入口である「ミリツィエの塔」があります。ふたつの塔の不均衡さから容易に想像できるように、この教会は、元々ここに存在した旧時代の政治家の邸宅を利用して造られた歴史的背景があります。

プーリアを代表する建築「サン・ニコラ聖堂」

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

正面入口には3つの扉があり、いちばん大きな中央扉では二頭の雄牛像が出迎えてくれます。伝説によると、聖ニコラの聖遺物を荷台に載せて二頭の雄牛が街を歩き、最後に教会があるこの場所で静止。これを機にここに教会が建てられました。この雄牛像は当時のもの。風化の痕が否めませんが、900年以上も前から今も変わらずに教会を訪れる人を迎えています。

プーリアを代表する建築「サン・ニコラ聖堂」

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

正面入口の右側にある扉の上には、この教会のアイデンティティーを示す興味深い紋章が刻まれています。中央には聖ニコラの「N」のイニシャル、伝説に登場する三つの球状の金貨、そして、14世紀にこの地を支配してこの教会に黄金期をもたらしたアンジュー王家の紋章。その周りには、それぞれ次の4つの教えがラテン語で書かれています。「真実」「(神を)賛美する」「神のご加護を願う」「(信者に)説教する」。

プーリアを代表する建築「サン・ニコラ聖堂」

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

サンタクロースが眠るのは地下聖堂

教会内部は地上と地下の二重構造です。地上階はプーリアの教会に多い、全体を縦長の三つの空間に区切った三廊式でいたるところにアーチが多用されています。とくに、中央部分の後ろ半分を占める空間には三つの頑丈なアーチが架けられ、左右の空間をつないでいます。これは実際に起きた地震の経験をいかし、耐震強化のため15世紀に追加されたものです。

正面には祭壇を覆う四本の柱で支えられたドーム型の屋根の装飾(伊語でCiborio)があります。これは1150年以前に製作されたもので、プーリアで最も古い歴史をもっています。

サンタクロースが眠るのは地下聖堂

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

聖ニコラの聖遺物が安置されているのは地下聖堂。地上階の正面祭壇の左右にある階段を下りると、26本の円柱とアーチ型の天井が印象的な空間に辿りつきます。

聖ニコラはイタリア以外でも人気者で、毎年ロシアやギリシャから多くの巡礼者が訪れます。そのため、ここでは珍しくカトリック以外に東方正教会のミサも行われます。

サンタクロースが眠るのは地下聖堂

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

聖ニコラが眠るのは中央祭壇の下にあるお墓。ここに体のおよそ60%の遺骨が納められています。通常は床のタイルがあるため墓内を直接見ることはできませんが、祭壇を囲む柵の外から聖ニコラへ祈ることができます。

祭壇周りは、世界平和を象徴するかのように世界各地の石で作られた華麗なモザイク床で飾られています。

サンタクロースが眠るのは地下聖堂

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

サン・ニコラ聖堂巡礼土産の定番!神秘の聖水とは?

地下聖堂にある聖ニコラの墓から自然発生する水滴を、巡礼土産として買うことができます。これが「マンナ」と呼ばれる聖ニコラの聖水です。毎年5月9日に祭壇内に置かれた壷からこの神秘の水滴が回収され、集められた水滴を希釈したものが教会の売店で売られています。

この不思議な現象はバーリに聖ニコラがやってくる前から有名で、なぜ水滴が発生するのか?は未だに解明されておらず、信者の間では神秘の聖水として崇められています。

サン・ニコラ聖堂巡礼土産の定番!神秘の聖水とは?

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

聖水を持ち運ぶ容器は、手描きの高価な瓶からプラスチック製の経済的なものまで予算に合わせて自由に選ぶことができます。ここを訪れた記念に神秘の聖水をお土産にしてはいかがですか。

サン・ニコラ聖堂巡礼土産の定番!神秘の聖水とは?

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

サン・ニコラ聖堂の目の前に広がる絶景ポイントをお見逃しなく

海沿いに佇むこのサン・ニコラ聖堂。入口と反対側の東方向へ進み、目の前の城壁を上ると絶景ポイントの見晴台があります!

サン・ニコラ聖堂の目の前に広がる絶景ポイントをお見逃しなく

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

この城壁はノルマン時代に築かれたお城の一部。現在では散歩道や憩いの場として地元の人々に活用されています。ここからの眺めは、まさにコバルトブルーに輝くアドリア海。夏には太陽の日差しでさらに水面の輝きを増すことでしょう。海を背景に旅の記念写真をここで撮ることをお忘れなく。街の散策で疲れたときには休憩ポイントとしても活用できます。

サン・ニコラ聖堂の目の前に広がる絶景ポイントをお見逃しなく

写真:ケイコ ソリーノ

地図を見る

「サン・ニコラ聖堂」の基本情報

住所:Largo Abate Elia, 13, Bari
電話:+39-080-57-37-111
アクセス:Bari Centrale駅から徒歩20分
料金:無料

※2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/02/24 訪問

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらLINEトラベルjpでまとめて検索!

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -