写真:泉 よしか
地図を見るまさかこんなところに旅館があるとは思わないです。白河から天栄村を貫く国道118号線を走っていると、ふいにバス停と「天栄湯」入口と書かれた看板が現れ、看板に従い国道を逸れて左に坂を下ると、ひっそりと隠れるようにその宿は建っています。
写真:泉 よしか
地図を見る客室数はわずか7室。谷あいの小さな宿なんです。特に山奥というわけでもなし。かといって町からはほどほどの距離感。四季折々の表情を見せる森や山がある他は、周辺には何もありません。
けれど天栄湯は100年以上の歴史を持つ療養泉。源泉温度は低いのですが、動脈硬化に適応症があるとされ、昔から湯治に使われてきました。長期滞在をされる方もいますが、もちろん1泊から泊まれます。
写真:泉 よしか
地図を見るフロントに置かれた可愛らしい鈴を鳴らしてチェックインしてみましょう。
写真:泉 よしか
地図を見るロビーに一歩足を踏み入れれば、わぁ可愛いと感嘆の声があがってしまうかも。天井の高さとともにあちこちに吊された民芸調のカラフルな吊し飾りが目を引きます。
写真:泉 よしか
地図を見るひとつひとつ布地もデザインもこだわって作られたそれらの飾りは、市販品ではありません。天栄湯の女将さんと大女将さんが二人で丁寧に手作りしたものなのです。
写真:泉 よしか
地図を見る館内はスリッパいらず。どうぞ靴下のままお上がりください。
写真:泉 よしか
地図を見るいかにも秘湯らしくお部屋はシンプルで、どこかホッとするようなぬくもりがあります。1軒宿らしい静けさがあり、思わず昼間からお布団を敷いてごろごろしたくなってしまうかも。
写真:泉 よしか
地図を見る窓から見える景色も険しい山奥ではありませんが、何も無い里山の自然が広がっていて、日常と離れてのんびりするにはぴったり。
紅葉の時期には錦に染まる窓の景色を独り占めしているような贅沢感があり、雪が降れば一面銀世界。はじめ粉雪が降り、春が近づく頃にはそれが霧氷となってきらきらと光を反射します。しかし一番のオススメは5月頃の春もみじと、ご主人。日に日に変わる緑の色合いが本当に美しいそうですよ。
写真:泉 よしか
地図を見る天栄湯の温泉は自然湧出で弱酸性のカルシウム・マグネシウム・アルミニウム―硫酸塩泉。江戸時代から天栄山で金の採掘に携わる人たちに体調の良くないときに効く特別な水として知られてきました。
お風呂に露天風呂はありませんが、男湯は窓が広くとても明るい印象。お風呂からの景色も楽しめるのでぜひ明るいうちに一度入浴してみてください。なお、石けんが使えない泉質なのでご注意ください(シャンプーの備え付けはあります)。
写真:泉 よしか
地図を見る女湯は一部が浅くなっていて、寝湯として使えます。筆者は滞在中3度ほど入りましたが、驚くほど肌がツルッツルになりました。
写真:泉 よしか
地図を見る天栄湯の食事は鯉が中心です。最近ではあまり鯉を食べる機会は無いかもしれませんが、実は鯉は高タンパクで非常に栄養価の優れた食品。
鯉の甘露煮や鯉こくなど、特にくせはありません。臭みが無い上に味付けが絶妙で、初めて食べる方でも美味しくいただけます。
写真:泉 よしか
地図を見る日常から離れて隠れ里で過ごすような時間を楽しんでほしい天栄村の温泉「天栄湯」ですが、会津や猪苗代湖観光のベースにも向いています。昼間観光した後に天栄湯に泊まり、ゆっくり秘湯の静けさを楽しんではいかがでしょうか。
2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
泉 よしか
温泉を中心に女子目線でおすすめスポットを紹介いたします。キレイ系温泉から歴史ある温泉街、マニアックな秘湯まで守備範囲。いろいろな人に来てほしいと思っている温泉と、次のお休みでどこに行こうか迷っている旅…
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(2025/2/19更新)
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