写真:高橋 しゅう
地図を見る桜の名所と知られる高遠では、毎年4月1日〜30日の期間「高遠さくら祭り」として桜の季節を迎え、各地からの花見客で賑わいを見せます。例年、開花時期は4月上旬となり、見頃は概ね4月中旬(2009年〜2013年の期間では4月10日〜22日)の時期となります。特に桜の最盛期は週末はもとより、平日でも観光客が大勢押し寄せて、周辺は人と車でいっぱいになります。
その花見のメインとなるのが高遠城址公園で、みんながここを目指してやって来ます。写真のとおり、公園は町の中心からは坂を上がった高台の上に位置しており、そこへ向かう細い坂道は人や車が列をなしています。ピーク時には車の列は、更に高速道路の最寄となる伊那インターチェンジ方面から高遠の町へ入る国道361号線へと延々と渋滞が続いていきます。
そこでポイントとなるのが、アクセスと駐車場です。公共交通機関(JR飯田線伊那市駅から高遠間の路線バス及び、JR中央線茅野駅から高遠間の臨時バス)や観光バスを利用の際はアクセス方法は限られますが、マイカー等で行く際には、さくら祭り会場の城址公園は、通常午前8時から、見頃の時期には朝6時からオープンしますので、まずは朝〜午前中の出来るだけ早い時間に現地に着くことです。
そして特に混雑するメインの国道361号線を避けて、高速道路を利用する際は、駒ケ根インターチェンジや、関東方面からでしたら中央道の諏訪インターチェンジから国道152号線を利用したアクセスが比較的お勧めです。(それでもピーク時の休日は混雑します。)
また駐車場については公園に近い有料駐車場は、混雑することはもとより車も人通りも多く、出入りも大変で避けた方が賢明と思います。町の各所には公園まで徒歩15分〜20分圏内やシャトルバス(有料)を利用してアクセスができる無料の駐車場が整備されていて、徒歩の場合は高台への坂道を歩くことにはなりますが、時間のロスが少なく、道沿いの桜を楽しみながら歩けますので健脚の方にはお勧めです。
楽しいお花見ですが、その前に渋滞でイライラしてはつまらないものです。さくらまつりのサイトにもアクセスや駐車場情報等が掲載されますので、うまく情報を利用して気持ちよくお花見に向かいましょう。
※写真は2013年4月11日(木)の午後の様子です。平日でも城址公園駐車場へ向かう車が列をなしています。
写真:高橋 しゅう
地図を見る高遠城址公園は、普段は自由に出入りできる公園ですが、桜の開花時期は入園料が必要となります(開花宣言の翌日から散り終わりの日まで)。至る所にタカトウコヒガン桜が植えられ見頃の時期には、とても華やかになります。かつての高遠城内であった園内には、各所に城の遺構が残っており、石垣や土塁、城門等と桜が一体となった景観も高遠を紹介する代表的なものとなっています。
公園内を一通り巡ったら、日本を代表する桜の名所で、お気に入りの場所を見つけてゆっくりお花見をしてはいかがですか。(混雑時は中々スペースが取りにくいかも知れませんが、公園の周囲も含めて桜は随所で咲いています。)期間中は園内に屋台や売店もたくさん出ていていますので、その場で地元の名物料理やおつまみ、飲み物を調達することもできます。そして、お花見に欠かせないのが敷物。この際、どこでも座れるように手頃なものを持参されてはいかがでしょうか。尚、手元に無くても園内で貸しゴザ(有料)を利用することもできます。
高遠さくら祭り(高遠城址公園)
期間 :4月1日〜4月30日
開園時間:午前8時〜午後5時(通常)
午前6時〜午後10時(最盛期※咲き始めから散り終わり)
入園料 :大人500円(開花宣言翌日から散り終わりまで)
※詳細は伊那市観光協会のサイトの「高遠さくら祭り」の項目を確認下さい。
写真:高橋 しゅう
地図を見るタカトオコヒガンザクラは、やや小ぶりの花形で一般的な桜のソメイヨシノより赤みを帯びた色をしているのが特徴です。その可憐美しい花は、エドヒガンザクラとマメザクラの交配種の一つで、この地の固有のものとして特別な桜となっています。城址公園内と周辺の各所に1,500本以上の薄紅色の桜が咲き誇り、色々なシチュエーションで楽しむことができます。
歩きながら見たり、立ち止まってじっくり見たりと楽しみ方も様々ですが、目線をちょっと変えて低い視線から見上げたりと、いつもと違う角度から眺めてみるのも面白いと思います。
写真:高橋 しゅう
地図を見る高遠の桜を紹介する際に良く使われるのが、桜の花の背景に日本アルプスが写っている写真です。高遠は西側に中央アルプス、東側に南アルプスの山々に挟まれた伊那谷と呼ばれるエリアに位置しています。
見晴らしの良い日には高遠から2,000〜3,000m級の日本有数の高さを誇る両アルプスの山並みを眺めることができ、城址公園からはそれらの山々を背景に桜の写真を撮ることができ、撮影ポイントには写真愛好家も多く見かけます。
ここに紹介している写真は、城址公園に隣接している信州高遠美術館付近から見た、南アルプスの仙丈ケ岳(標高3,033m)と桜を写した風景です。綺麗な青空と桜を撮影できるチャンスは少ないとは思いますが、皆さんもカメラを持って自分のベストポイントを見つけながら観桜を楽しんで下さい。
桜の咲き始めから散り終わりまでの最盛期には、城址公園の開園時間が夜10時まで延長されて、日没から閉園まで桜のライトアップが行われます。写真は城址公園を代表する景観の一つ、桜雲橋と桜の夜のライトアップの様子で、夜空に映える桜は、日中の表情とは違った色合いと存在感があり、夜もとても見応えがあります。
帰路のスケジュール等もあると思いますが、日程や時間に余裕をもてる方は、夜桜の観桜もお勧めポイントです。城址公園への入園券は当日は再入場が可能ですので、日中のお花見の後、周辺の観光を楽しんで、再度夜桜に訪れても良いと思います。
お泊りでの旅行を計画される場合は、高遠エリア周辺や伊那市内で宿泊されると、余裕を持って夜桜が楽しめますのでお勧めします。
尚、最盛期の土曜日には高遠のバスターミナルや駐車場と城址公園を結ぶ夜のシャトルバスも運行されます。※詳細は伊那市観光協会のサイトの「高遠さくら祭り」の項目にて確認下さい。
高遠(伊那市)とその周辺には、有名な高遠城址公園の桜だけではなく、大きな枝を広げて存在感のある「勝間のしだれ桜」や、八重桜や山桜等の約2,000本の桜が咲き誇る「花の丘公園」等の他、たくさんの桜の名所が点在しています。高遠を訪れた際には、伊那地域の桜の名所めぐりを一緒にしてみるのもお勧めです。また、桜以外にも、全国的にも有名なパワースポットの分杭峠も同じ伊那市にありますので、興味のある方は足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
そして、伊那地域は名物のローメン(蒸した中華麺と羊肉を使った料理)やソースかつ丼、馬肉料理や高遠そば、そして珍味の虫料理等、郷土色豊かな食文化が育まれた地域でもあり、旅先でのお食事も観桜とあわせて旅の楽しみとなると思います。
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(2024/12/2更新)
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