写真:波奈 美月
地図を見るなぜ飯田市には一本桜がたくさんあるのでしょう?それは、江戸時代の初代飯田藩主 脇坂(わきざか)安元公と2代目の安政公が桜好きで、桜の植樹を勧めたためといわれています。
2代目の安政公は、2人の兄の菩提を弔うため、「弥陀の四十八願」にちなみ、城下の48の寺に桜を植えました。市内に残る樹齢400年(樹齢350年の記載もあり)ぐらいの一本桜の多くは、この時のものです。
写真:波奈 美月
地図を見る市内の一本桜でまず訪れたいのは、「長姫(おさひめ)のエドヒガン」。上の写真の桜です。推定樹齢450年以上で、県の天然記念物に指定されています。
飯田市美術博物館の前庭にあるので、場所がわかりやすく、アクセスも便利。美術館と桜を併せて楽しめる嬉しいスポットです。「安富(やすとみ)桜」と呼ばれるのは、この地がかつて飯田城二の丸であり、家老である安富氏の屋敷跡にあたるため。
市内一の桜の巨木(高さ20m・幹回り6.4m)で、支柱なしで堂々と立つ姿は、名桜の貫禄十分!均整のとれた美しい姿は有名で、やや小さな花をたくさん咲かせます。
<基本情報>
住所:長野県飯田市追手町2-655-7
見頃:4月上〜中旬
駐車場:あり、無料
ライトアップ:あり
写真:波奈 美月
地図を見る「桜丸御殿址のヒガンザクラ(桜丸の夫婦桜)」は、飯田合同庁舎の東側にあります。「安富桜」から徒歩2〜3分なので、歩いていってもよいでしょう。
推定樹齢は400年、樹高約12m・根元周囲は約8.2mの桜です。一見、1本の木に見えますが、実はエドヒガン(右)とシダレザクラ(左)が根元で合体しています。珍しい桜なので、こちらも必見!
かつてこの地には桜丸御殿(飯田城本丸御殿の別棟)があり、初代飯田藩主 脇坂安元公によって庭園に多くの桜が植えられました。この桜はその名残りです。
<基本情報>
住所:長野県飯田市追手町2-678(飯田合同庁舎内)
見頃:4月上〜中旬
駐車場:土日祝は合同庁舎駐車場が開放
ライトアップ:あり
写真:波奈 美月
地図を見る伝馬町・江戸町界隈は、安政公の「弥陀の四十八願」の桜と伝えられる「専照寺(せんしょうじ)」と「黄梅院(おうばいいん)」のシダレザクラに加え、「大宮通りの桜並木」と桜づくし!
黄梅院の場合は徒歩約3分の橋北公民館の駐車場、大宮通り桜並木の場合は徒歩約5分の市営中央駐車場等を利用するとよいでしょう。専照寺には駐車できるスペースがありますよ。
ただし、桜の見頃時期は大変混雑するため、最初から約100台が駐車できる市営中央駐車場に駐車して、3箇所を歩いて巡るのもお薦めです。所要時間は、歩き方にもよりますが40〜60分ほどでしょう。
写真:波奈 美月
地図を見る大宮神社から約700m続く「大宮通り桜並木」は、桜の名所として有名!飯田の大火(昭和22年)からの復興を願って植樹され、ソメイヨシノを中心に彼岸桜や誓願桜、珍しい緑色の花が咲く御衣黄(ギョイコウ)など、約150本を楽しむことができます。
通り沿いの善勝寺(飯田市伝馬町2-31)にも大きなシダレザクラがあります。古木ではありませんが、周囲の桜よりも色が濃い美しい桜です。お時間があれば足を延ばしてみてはいかがでしょうか?
<基本情報>
住所: 長野県飯田市大宮通り
見頃:4月上〜中旬
駐車場:市営中央駐車場(中央通り1-29-1・1時間以内無料)等を利用
ライトアップ:あり
写真:波奈 美月
地図を見る「専照寺のシダレザクラ」は、慶長元年(1604年)に専照寺がこの地に移転した際に、植栽されたと思われる桜です。本堂前に鎮座する釈迦牟尼仏の頭上を、濃い桃色の花が覆うように咲く光景は夢のように美しく、一本桜巡りでは見逃せません。
推定樹齢400年、目通り周囲4.5m・樹高10mの桜で、老木のため、幹が代替わりしつつあります。
<基本情報>
住所:長野県飯田市伝馬町2-9
見頃:4月上〜中旬
駐車スペース:あり
ライトアップ:あり
写真:波奈 美月
地図を見る専照寺から「黄梅院のシダレザクラ」までは徒歩4分ほど。黄梅院は、武田信玄公の息女である黄梅院姫の菩提寺として建立されたと伝えられています。
本堂脇のシダレサクラは、樹高16m・目通り周囲5.1m。推定樹齢400年の古木ながら、樹勢があります。樹高が高く、美しい傘状の樹形をしており、紅梅のような濃い桃色の花がとても鮮やか。市内のシダレザクラでも特に赤味が強く、大変人気があります。すぐ脇にある山門に、濃い桃色の花のシャワーが降りそそぐ様子は圧巻!
<基本情報>
住所:長野県飯田市江戸町3-251
見頃:4月上旬
駐車場:参拝者用のみ。橋北公民館(江戸町2-292-8・夜間閉鎖)の駐車場の利用がお薦め。
ライトアップ:あり
写真:波奈 美月
地図を見る「清秀(せいしゅう)桜」は、愛宕(あたご)町の愛宕稲荷神社境内にあるエドヒガンザクラ。
目通り約6m・根回り約7m・樹高約8mで、推定樹齢はなんと750年以上!市内最古の桜で、仁治元年(1240年)に清秀法印が植えたと伝えられ、飯田市天然記念物になっています。
落雷の影響を受けて、樹齢のわりに細くて樹高が低いのですが、横に大きく伸びた枝には今でもたくさんの色の濃い美しい花を咲かせています。
写真:波奈 美月
地図を見る「千代蔵桜」は清秀桜と同じ愛宕稲荷神社境内に咲くエドヒガンザクラ。推定樹齢は200年ほどですが、かなりの巨木(幹回り4.3m、樹高16m)で、見ごたえがありますよ。
飯田藩の家老 安富氏により愛宕稲荷神社に献納された桜で、「安富桜」の子桜と伝わります。江戸時代末期、黒田屋 千代蔵氏により、飯田城が眺められる今の場所に植樹されたといわれ、名前の由来となりました。
<基本情報>
住所:長野県飯田市愛宕町2796
駐車場:境内にスペースはあるが、市営扇町駐車場(大久保町2542-2・徒歩4〜5分・1時間以内無料)の利用がお薦め。
見頃:4月上〜中旬
ライトアップ:清秀桜・千代蔵桜の両方あり
写真:波奈 美月
地図を見る「麻績の里 舞台桜」は、伊那谷でもっとも人気のある桜。“丘の上(飯田市中心街)”ではなく、郊外の麻績(おみ)神社境内にありますが、ぜひご紹介したい桜です。
樹齢約350年・胸高周囲約4m・樹高約12mの桜で、最大の特徴は、花ごとに花びらの数が5〜10枚と違うこと。日本唯一の「半八重シダレベニヒガンザクラ」と呼ばれています。半円球状の樹形も美しく、一本桜巡りでは絶対はずせません。
写真:波奈 美月
地図を見るすぐ下には、古墳の上に咲く樹齢約250年の「麻績の里 石塚桜」があります。名刹「元善光寺」にも近く、一緒に楽しむことができますよ。
「麻績の里 舞台桜・石塚桜」の詳細は、別記事に掲載しています。記事下の「この記事の関連MEMO」のリンクよりぜひご覧ください。
<基本情報>
住所:長野県飯田市座光寺2516
駐車場:あり、無料
見頃:4月上〜中旬
ライトアップ:舞台桜・石塚桜の両方あり
飯田市には、阿弥陀寺のシダレザクラ・増泉寺の天蓋シダレザクラ・くよとのシダレザクラ・杵原学校のシダレザクラなど、ご紹介した以外にも名桜・古桜がたくさん!一度は巡って桜三昧を楽しんでみませんか?
毎年、桜のことを知り尽くした「桜守」と巡るツアーも開催されています。(詳細は、記事下の関連MEMO「南信州観光公社」よりご確認ください)
開花情報は、記事下の関連MEMO「飯田市公式ホームページ さくらさく」のリンク先に随時掲載されます。お出掛け前にぜひご覧くださいね。
2022年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/19更新)
- 広告 -