秋田県大仙市大曲。夏に開催される日本屈指の花火大会「全国花火競技大会」でも有名な、伝統ある花火の街として知られています。
花火といえば夏の風物詩ですが、大曲では年中どこかしらで花火が打ちあがりるほど、花火が古くから人々に親しまれてきました。公園であげるような小さな花火から、河川敷であげるような大きな花火まで。催事はもちろん、慶事などにおいても打ち上げられたり、ふと脇道で花火師の方々が試作花火を練習であげている光景に出くわしたりと、町中が花火色に染まっています。
大曲花火でも最も有名なのが、夏の「全国花火競技大会」。毎年全国から70万人近くの見物客が訪れます。創造花火を打ち上げ、色彩や芸術性、構成などを競うのが本大会の趣旨。競技として披露されるのは国内でも大曲の花火だけで、高い技術が注目されています。
中でも見どころなのは「大会提供花火」。ベートーベンの交響曲第9番にのせ、きらびやかなショーを展開します。ワイドスターマインで打ち上げられる花火は、最大幅約900メートルと、パノラマ視界の迫力に圧倒されます。ワイドスターマインだけでも計2400発が夜空に打ち上げられ、芸術的な花火を描き出してくれます。
大花火大会「全国花火競技大会」の開催は、2018年は8月25日(土)の予定です。訪れてみる価値のある素晴らしい大会の一つです。
そんな大曲の花火は、海外でも日本の花火の象徴として人気を集めています。昭和54年に西ドイツのボン、昭和58年にデュッセルドルフ、昭和62年にはベルリンと、世界において「大曲の花火」を行なったことが始まりでした。
第84回大会では、「大曲の花火」が始まってから100年の記念大会として世界各国からの見物客も含め、過去最高の80万人の人出を記録しました。
※写真は、全国花火競技大会の会場の様子です。
2017年には、世界の花火が集う「国際花火シンポジウム」が、4日間大仙市大曲で開催されました。4日間毎日、大曲花火大橋下流河川敷を主会場に花火を打ち上げられました。
「国際花火シンポジウム」とは、世界の花火産業にとって、最新技術の研究発表や花火の商談会が行われる特別な国際的会議です。1992年にカナダのモントリオールで第1回が開催され、世界各地で概ね2年に1度開催されています。日本では、2005年に滋賀県で行われて以来、国内で2回目の開催でした。
このように、大曲は世界的にも認められる“花火の街”なのです。
桜シーズンには、桜とのコラボレーションを堪能できる花火大会「余目さくら花火観賞会」も存在します。2018年は4月28日(土)に開催。1000発ほどの花火が夜空を彩り、余目公園内の満開の桜と共に、夜空にも咲き誇る美しさを満喫することができます。
毎年、地域内外から多くの見物客も訪れるなど、地域を越えて定着したイベントとなっていて、10年近くも愛され継続されてきました。地元の方々が一丸となって取り組まれるイベントだからこそ、大仙市をより活気づける大切な春のイベントのひとつとなっています。
大曲の花火は、日本の繊細な美しさを象徴するようでもあります。伝統が教えてくれる日本の良さ。伝統花火が映し出す日本の美徳。繊細優美な表現や感性を大事にすることだと、理想とする日本人ならではの在り方を再認識するような花火の数々です。
まずはゴールデンウィークの思い出に、桜のコラボレーション花火から訪れてみてはいかがでしょうか。映像では感じることのできない、日本の花火だからこその美しさと、芯のある迫力を感じることができるでしょう。
大曲にある、伝統と歴史を礎に新たな世界観を創造していこうとする思いは、花火以外の分野でも創出され続けています。古くからある内蔵をリノベーションして建てられたカフェ兼雑貨屋さんや、若者によって立ち上げられたアットホームな珈琲屋さんがあるなど、大曲という地元を愛する人たちによって新たな活気が生まれ続けています。
2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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