パタゴニアのペリト・モレノ氷河観光の拠点となるエル・カラファテから80キロ、約2時間のバスで氷河近くの船着場まで行き、そこから船に乗り換えます。船からの景色は氷河に近づくにつれて今にも氷の河が迫ってくる迫力!
船はおよそ30分で氷河に隣接する陸地に着岸。すでに氷が割れる轟音が聞こえ、湖には氷塊がいくつも浮かび常に崩落していることが分かります。
氷河は一番高いところで約67メートル、しかし水面下に続く氷はもっと長く、約1キロ。
まさしく氷山の一角。
湖沿いを歩いていくとトレッキングのスタート地点、ベースポイントに到着します。そこで氷の上を歩くのに必要なアイゼンを装着。専門家がやってくれるので初心者でも安心。氷の上での歩き方も教えてくれます。
すぐ目の前には15階建てビルとほぼ同じ高さの氷山がそびえ立ち、足元には大小様々な形のクレパスや穴がありその間を縫うように歩いていきます。
人がとれだけ小さいか分かる瞬間!
太陽の光を浴びた氷山は青いパステルカラー、そして下にある穴に溜まった水は美しい青のグラデーション!
よく見るとそのグラデーションの中から気泡がいくつも湧き出ています。それはおよそ5000万年以上前に閉じ込められた空気が氷の溶解で外に出て来ているものなのです。
途中、氷河の溶けた水が流れ込んでいく深く大きな穴がいくつかあります。奥に行けば行くほど青が濃くなり浅く感じますが実際は100メートル以上の深さのところもあり落ちたら…。
でもちゃんとガイドが体を支えてくれるので大丈夫。
氷河が青く見えるのは氷中の空気が押し出されて極端に空気が少なくとても透明度が高いため。他の色を吸収し光の波長が短くて早い青色のみが反射して青く見えるのです。
ちなみに雪が白いのは逆に空気が多く含まれ反射がまばらになってしまうため。
この氷河でも白っぽく見える氷と青味が強いところの差はそのためだそうです。
氷河は長年の雪が押し固められて、小さな氷の塊がさらに固まった一つ集合体のようなもの。アイスバーンのようなツルツルとした道やカキ氷の上を歩くといった感じではなく、尖った氷の結晶を歩くといった感じ。
アイゼンで歩いてもしっかり脚が氷に喰い込んでいるのが分かります。
結晶はクリスタル並みに硬く鋭利で転んだら簡単に手を切ってしまうので手袋は必須!
でも最後にはその氷で作るウィスキーオンザロックを飲みながら氷山を堪能。アルコールが苦手な人にはジュースも用意してあります。
ここは先ほどの外から見る氷河と違って中から見る氷河。
入口は少し大きな穴という程度ですが、いざ中に入るとそこは180度氷の世界!
天井からは氷河の溶け出した水が雨のように滴り、その滴でドーム全体に不思議な模様が壁一面にでき、所々に閉じ込められた空気が見られます。
そして光の入り具合で氷の空間が色々な青の光に包まれた状態になります。それはまさしく天然のブルーネオン。
一番奥には天井からの水と外から流れてくる水が溜まった池が青く輝きを放っています。
それは言葉には言い表せない、実際に見た人にしか分からない感動が待っています。
離れた場所から眺める氷河は他にもありますが歩ける氷河は限られています。
実際に氷河の上をご自分の足で歩いて氷の色、形、大きさ、音、硬さ、味に触れて五感で氷河を感じてください!
住所:アルゼンチン サンタ・クルス州
価格:3300〜3600ペソ(含まれるもの:ホテルからの全ての交通費、トレッキングのガイド料金)プラス500ペソ(国立公園の入園料。公園内での支払い)
ミニトレッキングシーズン:8月から5月(ベストシーズンは12月から3月の夏の期間)
ツアー所要時間:約10時間(トレッキングは約1時間30分、展望台からの眺望は1時間)
※個人でのトレッキングは不可のため、必ずツアーにて参加。氷河観光の拠点エル・カラファテにはたくさんの旅行会社があるのでそこでツアーに申し込むことができます。
2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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