以前(1988年)、週刊朝日に連載されていた司馬遼太郎の「街道をゆく」の中で、今回ご紹介する脇町が取り上げられていました。「阿波のよさは、ひょっとすると脇町に尽きるのではないかとかねがね思ってきたが、来るのははじめてである。」から始まる旅行記には、自身がこの町並みに魅了されたことが書かれています。ちょうどそのころ、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、その後も建物の修復や景観の整備が進み、多くの人が訪れる場所となっています。
「うだつの上がらない・・・」という言葉の元となった「うだつ」が設けられた(うだつの上がった)商家は、当時の町の繁栄の証し。その姿が現代にほぼそのまま受け継がれ、現在もここに人が暮らす生きた町並みです。
(写真右側建物の二階部分の白壁の構造物が「うだつ」です。)
グループで訪れた時には、ボランティアガイドさんに案内してもらうことをお勧めします。町並みの歴史や魅力を丁寧に解説していただけます。
申し込みは美馬市観光協会へ。
そして、春に訪れた時には周辺の花の見所スポットが見逃せません。
日本の「砂防の父」とも言われるオランダ人技術者「ヨハニス・デ・レイケ」の指導により、明治時代に造られた砂防堰堤が、脇町『うだつの町並み』のすぐ側の、大谷川にあります。
明治の石積みは、今もなおしっかりと機能しています。その隣にはオランダの風車を模した休憩所が造られ、公園にはたくさんのチューリップが植えられています。
見頃は4月中頃。4月上旬には桜の花とのコラボレーションも見られるかもしません。
脇町『うだつの町並み』から歩いて行ける距離にあります。
山間の集落が、4月には大勢の人が訪れる場所となります。
美馬市脇町の山間集落にある「広棚花の里」。
母が暮らす実家の畑にコツコツと芝桜を植え、手入れをし、住む人が減少し寂しくなる生まれ育った場所を芝桜の名所に変えた三姉妹。
今では、芝桜だけでなく、いろんな花が育てられています。
緑化推進功労として、内閣総理大臣賞を受賞された記念の石碑が畑の隅に建ち、三姉妹の名前が刻まれています。
個人の方の花畑ですが、一般に公開され、4月中旬には地域の人たちにより芝桜祭りも開催されています。
標高の高い所にあって、眺めの良い集落風景と美しい花々は心癒されます。
脇町『うだつの町並み』から少し離れていますが、車で来られた方にはお勧めの場所です。
華やかな洋蘭のシンビジウムが一年中咲いている場所が脇町『うだつの町並み』近くにあります。
あんみつ館はシンビジウムの種苗生産会社の河野メリクロンの展示販売所。シンビジウムなど欄の鑑賞とともに、花はもちろん、シンビジウムを使った育毛剤やワイン、ドレッシングといろんな商品が並んでいて買い物も楽しい場所です。
皇室関係の方々も何度もご訪問されていて、シンビジウムの新種の名前にも皇室関係の方々のお名前が付けられています。いろんな名前の付けられたシンビジウムを探すのも楽しいですね。
また、美術館もあって、日本画の大家、藤島博文先生の作品が展示されています。
四国三郎と呼ばれる大河、吉野川。日本で数少ない東西に流れる川は、朝、夕にとても美しい風景を見せます。
脇町『うだつの町並み』近くの吉野川には、増水時に水中に沈む潜水橋が架かっています。
川面に近い潜水橋と夕日の美しい組み合わせが見られます。
特に、太陽が川に沈むように見える春分の日、秋分の日前後はお勧めです。
歴史情緒あふれる脇町『うだつの町並み』は、そこだけでも見所がたくさんありますが、春には近くの花の名所も訪れてみてください。
そして夕日も楽しみ。
高速道路のインターチェンジからも近く、アクセスも便利です。
毎年イベントも開催されていて、美馬市ホームページや美馬市観光協会のホームページに日程などが掲載されますので、参考にしてください。
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(2024/10/16更新)
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