写真:野水 綾乃
地図を見る東京から上越新幹線で越後湯沢駅まで約1時間20分。そこからローカル線でわずか2駅の大沢駅へ。予約をすれば電車の時間に合わせて待っていてくれる宿の送迎バスに乗り換え、約5分で大沢峠の中腹にある大沢舘に辿り着きます。
武家屋敷のような荘厳な門と提灯の温かな明かりが迎えてくれます。越後杉など、この土地の風雪に耐えた木材をふんだんに使った建物が風格をたたえます。ちなみにこの門から玄関までのアプローチは北野監督が気に入り、『HANA-BI』のシーンにも登場した場所です。
写真:野水 綾乃
地図を見るリーズナブルに滞在するなら本館の客室がおすすめ。トイレ・洗面所が共同の和室一間で小ぢんまりとしていますが、ふたりで泊まるなら十分な広さ。食事は朝・夕とも広間へ移動していただきます。
写真:野水 綾乃
地図を見る別館は次の間や広縁が付いたゆったりとした間取り。書院障子や格天井を施した部屋など、細工が凝った部屋になっています。こちらに宿泊すると夕食が部屋食または個室になります。
画像の部屋とは異なりますが、『HANA-BI』で撮影に使用したのも別館の「寿の間」。あの部屋に泊まりたいと指定して予約する人も多いそうです。
写真:野水 綾乃
地図を見るお楽しみの露天風呂は渡り廊下の先の離れにあります。この露天風呂へと続くアプローチも北野武監督がとても気に入り、1時間ぐらい通路の途中に座っていたそうです。
写真:野水 綾乃
地図を見る露天風呂には太い柱と梁を見せた屋根がかかるだけで壁はなく、周囲の景観と見事に調和しています。木々の向こうに、日本百名山に数えられる巻機山を望みます。冬は白く雪を頂く山が輝いて見えます。
泉質はナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩泉。まるで保湿クリームを溶かしこんだようなトロトロ感が肌を包みます。湯船の中では加温と循環をしていますが、湯口からは常に新しい源泉がかけ流しで注がれています。かけ流しだけがすべてではないことを教えてくれるよい湯です。
写真:野水 綾乃
地図を見る朝は正面の巻機山の彼方から朝日が昇ります。山を紅く染めながら昇る朝日を眺めながらの入浴もまた格別です。
写真:野水 綾乃
地図を見る夕食は海と山のある新潟らしく、両方の幸が並びます。切干大根のからしなますなど、魚沼の郷土に伝わる料理も楽しめます。そして天ぷらや茶わん蒸しなど、温かいものは温かく味わえるよう、頃合いを見て運ばれてきます。
写真:野水 綾乃
地図を見る特筆すべきはごはんの美味しさ。ブランド米として魚沼産コシヒカリが知られていますが、魚沼産の中でも南魚沼産、南魚沼産の中でも旧塩沢町の塩沢産が特に美味しいとされています。大沢舘のお米はその塩沢産コシヒカリ。美しいツヤと噛むほどに広がる香りと甘みがたまりません。
写真:野水 綾乃
地図を見る大沢舘の忘れてならない魅力が、館内の至るところに自由に食べられる“おやつ”が置かれていること。玄関口にあるリンゴや焼き芋に始まり、フロントの横の囲炉裏の間では餅やおにぎりを焼いて食べられたり、露天風呂に向かう通路手前では温かい甘酒や特製味噌に付けて味わう田楽があったり。露天風呂へのアプローチにある風呂上がりに嬉しいアイスキャンディーも食べ放題です。
「家に招いたお客さんにいろんなものを振る舞うのは、新潟の昔からのおもてなしですよ」とご主人は言います。夕食時にご主人自らお客さん一人ひとりにふるまい酒をして回るのも大沢舘の名物。なにげない素朴なおもてなしですが、久しぶりの田舎に帰ったように心が温かくなります。
いかがでしたでしょうか。大沢舘は日本秘湯を守る会の会員でもある秘湯ですが、アクセスのしやすさも魅力です。電車でしたら最寄りの大沢駅から車で5分、東京から上越新幹線と上越線を乗り継いでも2時間かからずに宿まで辿り着けます。マイカーの場合も上信越自動車道塩沢石打インターから10分ほどです。四季折々の絶景を楽しみに訪れてみてはいかがでしょうか。
2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/18更新)
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