とても綺麗で品のある、和テイストのパッケージに注目です。
お土産が多々ある中、一目で視線が留まる美しさ、潔いデザインが光ります。右下の落款で、キリッと引き締め効果も出ていますね。
楕円形のシルエットは、中身のダックワーズを彷彿とさせるデザイン。柄は福岡を代表する伝統工芸品、博多織をあしらっています。側面にも同柄が帯状にぐるりと描かれ、箱の印象が華やかに。これは“献上柄”と呼ばれ、黒田官兵衛の嫡男で筑前福岡藩の初代藩主、黒田長政が江戸幕府への献上品に選んだ特別なもの。
織物の歴史の如く、博多旅の記憶も「ひとしな」に載って脈々と紡がれるように、という交差する想いを感じます。
個装にも博多織が続きます。楕円形の柄は透明で、中身のダックワーズが見える工夫が。外装から連動するデザインはお菓子に一体感を与え、高まる気持ちが途切れませんね。
大きめの生地は、一口目はサクフワッと、後にしっとり、食べやすい歯応えと柔らかさを併せ持つ食感。クリームは黄な粉の味が凝縮され品のある甘さ、でも濃厚さは際立っています。ダックワーズ生地材料のアーモンドと黄な粉の違った香ばしさが一体となり、味の余韻を楽しめるのも良いですね。
包みには、脱酸素剤が一個ずつ固定されています。落す心配も無く、邪魔にもならない細やかな配慮、相当の気配りが感じられます。
香ばしさの秘密は、黄な粉の原材料と製法にあります。
滋賀県、琵琶湖の畔で栽培される、国内収穫量0.5%だけの希少な大豆“タマホマレ”を惜しげもなく使っています。
特徴は、他の大豆より糖度が高く皮が薄いこと。それを丁寧に煎り、薄皮を取ってから大豆を挽きます。手間隙をかけることで、雑味の無い、香り高い味になるわけです。
■如水庵「博多ひとしな」/4個入り ¥600(税別)
<取扱店>
BLUE SKY 出発ロビー店、玉屋 国内線店
黒と濃いグレーの渋い市松模様の地色に、鮮やかな6色が引立って見えます。
江戸時代の歌舞伎役者が袴の模様に使ったことで広まった柄が、現代でも洋風のお菓子と組み合わされ、粋な印象に仕上がっています。
色分けされたお菓子には各々のお味が明記され、九州名産が一目瞭然。各地を代表する味覚をお菓子で味わう、何とも贅沢な一箱ですね。
箱を開けると、ビビッドな色彩の個包装が並びます。
左から、福岡・あまおう苺、熊本・阿蘇ジャージー牛乳、福岡・八女茶、宮崎・日向夏、鹿児島・紫芋、熊本・しょうが、と充実の6味。
ここにも箱同様“くるり”柄が。名称の「くるりくるり」は“くるくる”巻かれた生地、博多を“くるり”と周遊される方のお土産に、という想いから。
薄いクレープ生地をくるくると巻いて、焼き上げたクレープロール。内側にクリームがコーティングされ、軽くサクサクッとした生地との相性は抜群ですね。
珍しい味の日向夏は柑橘系の爽やかな酸味があり、しょうがはピリッとした辛味が洋風のお菓子に上手く溶け込んでいます。まさに和洋折衷の焼菓子に。
■モロゾフ「くるりくるり博多」/15個入り ¥1000(税別)
<取扱店>
大丸エアポートショップ、岩田屋エアポートショップ、BLUE SKY 出発ロビー店
※都合により価格、店舗が変更になる場合があります。
何とも懐古的な絵の小箱でしょうか。一瞬にして、心を奪われました。色遣いに文字の書体やレイアウト、古き良き日本を凝縮したようなパッケージですね。
これは鯨軟骨の粕漬け「松浦漬」の箱。よく見ると、鯨を捕獲しようと船が取り囲んでいます。元になったのは創業時の容器です。
江戸時代の捕鯨の様子を記した、1796年の生島仁左衛門『鯨魚鑑笑録』、その“小川嶋捕鯨絵巻”にこのカットがあります。当時を窺い知れる資料として、参考にされたのかもしれません。
箱の中身は、鯨と海の線画が描かれたパックです。
「松浦漬」は、鯨の上顎の軟骨“かぶら骨”が主材料。骨を細く刻み、水に長時間さらし脂を抜き、甘く調味した酒粕に漬け込んでいます。酒粕は広島県西条の“加茂鶴”を使用。創業者の山下ツルさんが試作を繰り返し、やっと辿り着いた味です。
絶妙な組み合わせにより、日本珍味五種の一つに選出、農林大臣賞も受賞するなど食通を唸らる逸品になっています。
お味は、酒粕の風味が鼻を抜けるようにフワッと効いており、お酒が進みますね。トロリとした食感と“かぶら骨”のコリコリの歯応えも良く、ご飯のお供や苦味のある野菜と合わせておつまみにも合いそうです。
これが、創業時の缶です。
江戸時代から明治初期にかけて全盛期だった、呼子の捕鯨。当時は、鯨から主要な部分を取ると軟骨が残り、これを利用しようと「松浦漬」が生まれました。名は、かつて東松浦郡だったことから地名を頂いています。
現在、日本の共同船舶が行う調査捕鯨の副産物として“かぶら骨”を入手。一子相伝で昔の味と製法を守りながら、鯨を食べる日本古来の食文化も守り続けています。
■松浦漬本舗「松浦漬」/80g ¥600(税別)
<取扱店>
岩田屋エアポートショップ
白を大胆に活かし、紙質にもこだわったパッケージは、視線を惹き付ける魅力があります。これは、八女茶使用のラングドシャ「茶一葉(ちゃひとは)」。
蓋上部には、八女茶がグリーン、八女ほうじ茶がオレンジと色で識別。茶筒を思わせる円筒箱は、老舗お茶専門店が作るお菓子に相応しいデザインですね。
八女茶と八女産抹茶(写真、右)を使った生地は、軽やかな歯ざわりで、お茶らしい渋味とほろ苦さを存分に味わえます。八女ほうじ茶(写真、左)を練りこんだ生地は焦がし風味に。煎った茶葉の香ばしさが広がり、格別なお味です。
ここまでお茶らしさが活きるラングドシャは、なかなかありません。お茶好き、焼菓子好きには間違いなく喜ばれますよ。
■熊谷光玉園「八女茶ラングドシャ 茶一葉」(右)、「ほうじ茶ラングドシャ 茶一葉」(左)/各10枚入り 各¥1250(税別)
<取扱店>
岩田屋エアポートショップ
サツマイモ関連のデザインはボテッとなりがちですが、「博多ぽてと」は違います。
ピンクがかった淡い紫地に、3タイプの書体がバランスよく並んでいます。商品名の文字は個性的ながら温かみがあり、商品写真にはサツマイモの葉や茎のような曲線が巻かれ、洋の雰囲気もプラス。ほっこり感のある上品な包装紙は新鮮ですね。
「博多ぽてと」(写真、右)は、非常に濃くホクホクして、お芋の風味が満ちています。“高系14号”というサツマイモで、焼芋にしてからペースト状に加工、更にオーブンでじっくり約40分も焼くことで甘味を最大限に引き出しています。
「博多紫芋ぽてと」(写真、左)は紫芋独特の甘露味が。アントシアニン豊富な“アヤムラサキ”なので紫色も活きています。
お芋は、鹿児島産を中心に九州産100%にこだわる徹底ぶり。甘みの出る種類を見分け指定、ぽてと好きも納得の完成度ですよ。
■二鶴堂「博多ぽてと詰合せ」/各味3個、計6個入り ¥800(税別)
<取扱店>
ANA FESTA 国内ロビー店、BLUE SKY 全店舗、SOLAE 4番ゲート店
住所:福岡市博多区下臼井
電話:092-621-6059
案内所営業時間:06:20-22:20
店舗の営業時間:06:30-21:00、ゲート内は06:00-最終便出発まで
■2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索