写真:毎川 直也
地図を見る照の湯の最寄り駅は京浜急行線「雑色(ぞうしき)駅」。駅を出ると東西に長く伸びるレトロな商店街が賑わいます。惣菜店、飲食店が充実し、日常使いからちょっとしたお出かけでも満足できる地域です。それに加えて、5軒の銭湯へ徒歩でアクセスできる、銭湯密集地帯でもあります。
写真:毎川 直也
地図を見る雑色駅から徒歩約10分、5軒の銭湯のうち最も南側に位置するのがこちら「照の湯」。ビルの1階が銭湯となっており、暖簾や看板がなければ銭湯とは思えないような外観です。創業は昭和31年、平成30年3月現在のかたちに改装したのは11〜12年前のこと。看板に書かれているとおり、温泉、サウナ、檜風呂と様々な機能を備えています。
写真:毎川 直也
地図を見る入り口からわきにまわってみると、煙突には可愛らしいキャラクター、そして壁面にはON泉、OFF呂とシャレの効いた宣伝が。なぜ壁面にこれを付けたのか、店主にうかがうと「父親がいつのまにかつけてました。面白いだろ〜ってね(笑)」とのこと。この意表を突く宣伝方法、いまでは照の湯の見どころの一つとなっています。
写真:毎川 直也
地図を見る暖簾をくぐるとさらに凄いことになっています。壁にはおもちゃ箱をひっくり返したような、ファンシーかつ賑やかな絵が描かれ、銭湯の入口とは到底思えない光景が広がっています。この絵は店主が子供のとき、兄弟みんなで気に入ったものを選んだのだそう。
写真:毎川 直也
地図を見るその片隅には、ここで使う!? と思わずツッコミを入れたくなる、乗馬マシンがさりげなく置かれています。ちなみに無料で使い放題です。フロントからは見えない位置なので、利用されているのかどうかは不明なのだそう。
写真:毎川 直也
地図を見るその光景に驚きつつ一歩踏み入れると、突如あたりを照らし出すディスコライト。回転して玄関をカラフルに彩ります。本当にここは銭湯なのか…? これらを導入した理由はすべて「面白いから」。結果子供から大好評となり、地域でも人気の銭湯となっています。
写真:毎川 直也
地図を見る浴室の正面には男女浴室を跨いで描かれた大きな富士山。背景絵師、早川さんの作品です。背景画は湿気等の影響で劣化し、3年程度で描き替えられますが、この背景画は2008年の改装当時のもの。なぜここまで状態がいいのか尋ねると「たまたま劣化しにくい環境なのではないか」とのこと、理由ははっきりとわからないのです。2009年に早川さんは亡くなったため、今となっては大変貴重な背景画です。
写真:毎川 直也
地図を見る湯船はかつて見たことのない変わったかたちで中央に配置し、その周りを囲うように洗い場となっています。奥の角の部分には檜風呂、それをL字に囲んだ湯船には強力なジェットを噴射する超音波、ちょうどよいパワーの電気風呂が設置してあります。また、床には小石が敷き詰められ、歩くと足裏に優しい刺激が感じられます。
写真:毎川 直也
地図を見る様々な湯船があるなかで特にオススメなのは檜風呂。使っている檜は海抜2,000m以上の環境で育ち、樹齢千年という条件をクリアした特別な「古代檜」と言われるもの。湯口からは常時湯が流れ、湯船にはいるとザバーっと下層の湯船に湯が溢れていきます。なみなみ溢れる湯、木の触り心地、これらが、視覚、触覚を温泉地へと導いてくれるようです。
写真:毎川 直也
地図を見る浴室脇にはサウナがあります。銭湯では追加料金が必要なことが多いですが、照の湯は無料で利用できます。扉脇に置かれているのはお尻に敷く専用のシート。直接地面にお尻が触れない、ありがたい心遣いです。一人一枚持って入りましょう。
写真:毎川 直也
地図を見るサウナは5〜6人が入れる小規模なもの。温度は90〜95度に設定されています。常に面白さを追い求めたきた照の湯、サウナには特に工夫ないんだ、と思う方もいるかもしれませんね。室内では演歌が流れており、一般的なサウナと雰囲気が異なります。自分との戦いになりがちなサウナ時間、賑やかに演歌で汗を流すのも悪くないですよ!
写真:毎川 直也
地図を見るサウナのすぐ向かいには水風呂。湯船を満たしているのはこの地に湧く鉱泉、黒湯です。常時新しい水を追加しており、サウナーにはもちろん、温泉好きにとってもたまらない湯船となっています。入る前には隣の立ちシャワーで汗を洗い流しましょう。
写真:毎川 直也
地図を見る照の湯最大の見所はこの温泉露天風呂(写真は男湯)。42度に加温した黒湯を贅沢に使っています。都内とは信じられない雰囲気のこの露天風呂、ON泉、OFF呂を描いた店主父と、釜屋さんによる手作りというから驚きです。奥の湯口からは常に源泉を追加しており、なるべく本来の温泉に近いものを提供しようという姿勢が感じられます。春の時期には正面の小窓から桜が見え、夜にはライトアップされる、隠れた桜の名所でもあります。
写真:毎川 直也
地図を見る湯船の脇には体をクールダウンできる椅子が2脚、用意されています。照の湯の黒湯は塩気も含まれており、芯までよく温まる温泉なので、この椅子に座ってクールダウンしつつ温泉入浴を繰り返す、交互浴を満喫できます。その隣にあるタヌキの置物。ゴルフクラブをスイングしています。設置の理由は言うまでもなく、面白いから。特注でつくった非売品です。
写真:毎川 直也
地図を見る女湯の露天風呂では、大きな窓のなかにつくられたこじゃれた庭を鑑賞できます(取材時点では強風の被害を受けたため修復中)。窓はウォーターカーテンを意識して、上から水が流れるつくり。これも店主の父が面白いからと手作りした、癒しの設備です。
男湯にいたタヌキの置物は女湯にもあります。こちらは頭にリボンをつけ、身体つきが妙にグラマラスな姿。照の湯は男女浴室の入れ替えがないので、男女で来て風呂あがりにどんなタヌキか、話に花を咲かせるのも楽しみ方の一つです。
ツッコミどころ満載の照の湯、他にもまだまだ「なんじゃこりゃ!?」と言いたくなる演出が隠れています。子供は大喜び確定、大人もちょっとした旅行気分に浸ることができる、ファミリーには特にオススメな温泉銭湯です!
住所:東京都大田区仲六郷3-23-6
電話番号:03-3739-5527
営業時間:平日15:00〜23:00、土日祝日10:00〜23:00
定休日:木曜日
アクセス:京浜急行線、雑色駅から徒歩10分
※浴室の撮影は許可を得て、営業時間外におこなっております。営業中の撮影は厳禁です。
2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/18更新)
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