写真:肥後 球磨門
地図を見る宮崎県西都市にある「西都原古墳群」は東西2.6Km、南北4.2Km、およそ230個の東京ドームが入る範囲に311基もの古墳が集まっている全国的にも珍しい古墳群です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る広い範囲に点在する多くの古墳を見学する時に立ち寄ってほしいのが「西都原ガイダンスセンター このはな館」にある観光案内所です。
西都市観光ボランティア協議会の会員の方が常駐していて西都原古墳群の詳しい説明や見どころを教えてもらえるので、事前に情報を仕入れてからの古墳群の見学をおススメします。
観光案内所では、90分間無料で貸し出してくれる自転車もあるので、気候のいい季節は風を受けながらのサイクリングで古墳群を周ってみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見るこのはな館では地元でとれた新鮮野菜や果物、宮崎名物の地鶏の炭火焼きなどの加工品、その他のお土産品が販売され、食事処もあるので古墳群見学だけでなく楽しい時間が過ごせます。
<このはな館の基本情報>
住所:宮崎県西都市大字三宅4941番地1
電話番号:0983-43-6230
営業時間:10:00〜17:00 ※レストラン旬菜家は11:00〜15:00(オーダーストップ14:30)
ボランティアガイド常駐時間: 10:00〜15:00
定休日:月曜日(但し、月曜日が国民の祝日にあたる場合はその翌日)
写真:肥後 球磨門
地図を見る前方後円墳といえば仁徳天皇が埋葬されているとされる大仙(だいせん)陵古墳が有名ですが、広大すぎて地上から全体の形をつかむのは難しいのではないでしょうか。西都原古墳群には31基の前方後円墳がありその一つの「13号墳」はその全容がよくわかる古墳です。
前方部を南に向け、全長79m、後円部の直径45m、高さ6.7m、前方部の長さ33m、高さ4.1mの大きさで古墳の形をはっきり眺めることができます。4世紀後半のものと推定され、内部も見学できるおススメの古墳です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る内部が一般公開されているこの墳墓からは大正5年(1916年)の調査で三角縁三神獣鏡(さんかくぶちさんしんじゅうきょう)や、まが玉、くだ玉など40数個の装身具や鉄剣が出土しました。
発掘された副葬品から位が高い人の墓というのがわかります。ここで古代人からのメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか。
内部を見学できる古墳は13号墳以外に「鬼の窟」「4号地下式横穴墓(遠隔操作のカメラでの見学)」及び「酒元ノ上(さかもとのうえ)横穴墓群」の3ヶ所があり、見学時間は10時から17時までになっています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る天孫「ニニギノミコト」ってご存知ですか?
ニニギノミコトは伊勢神宮に祀られている天皇の祖神「天照大神(あまてらすおおみかみ)」の孫にあたります。天照大神から授かった三種の神器をたずさえて天上界の高天原(たかまがはら)から地上界を治めるために日向の国の高千穂に降り立ったとされる神様です。
天照大神の孫が天上界から下りてきたことから「天孫降臨」という神話の一つになっています。
そのニニギノミコトが眠っていると伝わる古墳が西都原古墳群の一角にあるのです。
西都原古墳群はよく整備されていてどこにどんな形の古墳があるかは一目でわかります。その古墳群の中で、ある場所だけ木が生い茂り周辺に柵が設置されて全容がつかめない古墳があります。それが「男狭穂塚(おさほづか)」と「女狭穂塚(めさほづか)」です。
男狭穂塚には天孫ニニギノミコト、女狭穂塚にはニニギノミコトの后コノハナサクヤヒメが眠っているといわれ、天皇家先祖の墓である可能性があるということで宮内庁陵墓参考地に指定され、立ち入りが制限されているのです。
写真:肥後 球磨門
地図を見る男狭穂塚と女狭穂塚は宮内庁の許可を受け、平成16年(2004年)末から翌年初旬にかけてレーザー探査による調査が行われその全容が明らかになりました。ニニギノミコトが眠る男狭穂塚の形状は、全国最大の帆立貝式前方後円墳であることが、そして女狭穂塚は九州最大の前方後円墳だということが判明したのです。
この二つがどのような配置でどのような形状であるかは西都原考古博物館で確認することができるのでぜひ入館することをおススメします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る古墳群の中に立つのが宮崎県立西都原考古博物館で地下1階、地上3階の建物です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る建物の地下に展示室があるため、入館するとまるで古墳の中に入っていくようなイメージで緩やかなスロープを下っていきます。
このスロープの左側にある手すりを見逃さないようにしましょう。
手すりの長さ1pが10年です。全長25mの手すりは2万5千年の歴史を刻んでいて、年代ごとに写真や絵で出来事を表し徐々に古代へ時間をさかのぼっていくような演出になっています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る室内には縄文時代から弥生時代、そして古墳時代と時代に沿って土器や装飾品などが展示されています。照明が抑えられた室内は神秘的な雰囲気で古代の世界に迷い込んだような感覚になれるかもしれません。
古代を十分に体験した後は建物の3階にある展望テラスに行くことをおススメします。テラスからは西都原古墳にある大小さまざまな古墳が一望できます。
<宮崎県立西都原考古博物館の基本情報>
住所:宮崎県西都市大字三宅字西都原西5670番
電話番号:0983-41-0041
開館時間:10:00〜18:00
入場料:無料
休館日:月曜日(国民の祝日と重なる時は翌日)及び年末年始(12月28日から翌1月4日まで)
アクセス:車の場合 東九州自動車道西都ICより約10分 バスの場合 宮交シティより「西都原考古博物館前」行きもしくは、「西都・西都原」行き乗車「西都バスセンター」経由「西都原考古博物館前」で下車
西都原古墳群では古墳の見学だけではありません。県立西都原考古博物館の付帯施設「古代生活体験館」で矢尻や土器などを実際に作ったり、古代衣装に身を包んで古代ロマンを実感できます。
古代ロマンを秘めた土地での体験はきっと思い出に残るのではないでしょうか。
また古墳群内はよく整備されていて、春は一面の菜の花、夏はひまわり、そして秋にはコスモスが咲き誇って訪れる者の目を楽しませてくれるので、花の季節に合わせて訪問するのもおススメです。
2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/17更新)
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