パリで一番の繁華街で、コンコルド広場から凱旋門までおよそ2kmにわたるシャンゼリセ大通り。日本では「オー シャンゼリゼ(原題:Les Champs-Elysees)」という歌でも広く知られていますが、歴史を辿ると17世紀の中頃、ヴェルサイユ宮殿の庭園を手掛けたル・ノートル(Le Notre)によって計画され、18世紀に「シャンゼリゼ」と名づけられました。今ではパリ市内で最も美しい通りと言われています。
“ルイヴィトン”の本店やマカロンで有名な“LADUREE”など、フランスが世界に誇るショップやカフェが建ち並ぶシャンゼリゼ通り。パリジェンヌや世界中から集まった観光客でいつも賑わっています。
凱旋門と言えばパリをイメージしがちですが、凱旋門とは本来、軍事的な勝利を讃え、凱旋式を行うために記念に作られたもののことを指し、パリのシャンゼリゼ大通りの西側に位置するものは「エトワール凱旋門」と正式には呼ばれています。1805年のオステルリッツの戦いをきっかけに建設が始まり、1836年に完成。以降200年近くパリの人々の生活の一部として愛され続けています。
夜になるとシャンゼリゼ大通りの歩道はイルミネーションで、凱旋門はライトで照らされ昼間とは違った様子へと移り変わります。
毎年12月31日はシャンゼリゼ大通りで歩行者天国が実施され、夜になるとエトワール凱旋門前におよそ60万人が集まります。年明け30分前の23時30分から、プロジェクションマッピングの技術を用いて巨大な凱旋門をスクリーンに、時間や世界の国旗など観客を楽しませるような映像が映し出されるのです。
そして、待ちに待った23時59分になると会場の盛り上がりは最高潮に達し、同50秒から1秒ごとにカウントダウンが始まります。
ついに迎えた新年は、凱旋門から打ち上がる大きな花火とフランス語で「あけましておめでとう」を意味する“Bonne annee(ボナネ)”の声で会場は大盛況。シャンパンなどの酒を片手にもった人も多く、近くにいる人と新年を迎えられたことを喜ぶフランスらしい雰囲気の中で、新年を迎えることができます。
年が明けた後、凱旋門には世界中の言葉で「あけましておめでとう」の文字が写し出されます。仲間と写真を撮るなど余韻に浸ることができるでしょう。
2015年にパリで発生したISISによるテロの影響で、カウントダウンイベント会場周辺には、地元警察による厳重な警備体制が敷かれています。そのため、歩行者天国が実施される大通りに入る前で、手荷物検査を受ける必要があります。テロの影を感じてしまう一面ではありますが、安心してイベントを楽しめるよう配慮されています。(お酒の持込みは制限されていません)
また、12月下旬のパリは東京と比べてもやや寒いので、防寒対策をしっかりと行う必要があります。特に地面が石畳で覆われていて足下が冷えやすいので、厚手の靴下を履くのがオススメです。
心配しすぎる必要はありませんが、ヨーロッパ全体的にスリの被害が多いので貴重品の管理には注意を払いましょう。
大晦日のイベントで交通手段に悩む方は多いでしょう。しかし、パリでは大晦日の17時から、翌日一日のお昼頃まで地下鉄やバス、トラムなどが無料で運行されており、深夜を含め終日運行されているので、宿泊先までの交通手段を心配する必要がありません。
混雑を避けるために、カウントダウンイベントの前後の時間帯は凱旋門の最寄駅であるシャルル・ド・ゴール=エトワール駅を含め、シャンゼリゼ 大通り沿いのいくつかの駅が一時的に閉鎖されます。凱旋門から一駅西側のアルジャンティーヌ駅、またはコンコルド広場に位置するフランクラン・D・ルーズヴェルト駅で下車するのがオススメです。
これまでご紹介したパリ・凱旋門で行なわれる、ヨーロッパ最大級の年越しカウントダウンイベントの大きな魅力は、単なる凱旋門や花火の美しさのみならず、世界中から集まった60万人と新年を迎え、共に喜び合うところにあります。パリではエッフェル塔でも毎年カウントダウンイベントが行われています。花の都パリで一度新年を迎えてみませんか。きっと、人生で一度はしたい、忘れられない経験になるでしょう。
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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