和歌山県・湯浅の春の夜を優しく包む“ゆあさ行灯アート展”

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和歌山県・湯浅の春の夜を優しく包む“ゆあさ行灯アート展”

和歌山県・湯浅の春の夜を優しく包む“ゆあさ行灯アート展”

更新日:2018/04/09 11:54

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者

和歌山県の有田郡湯浅町は、日本の醤油発祥の地です。2017年には、文化庁から“醤油醸造文化”に関するストーリーが、「最初の一滴」醤油醸造発祥の地 紀州湯浅として、日本遺産の認定を受けました。そのストーリーを構成する文化財で、国指定の重要伝統的建造物群保存地区にもなっている古い町並みで、毎年、春に開催される光のイベントが“ゆあさ行灯アート展”。湯浅の春の夜を優しく包む光のイベントに行ってみませんか?

ゆあさ行灯アート展の会場“重要伝統的建造物群保存地区”とは

ゆあさ行灯アート展の会場“重要伝統的建造物群保存地区”とは

写真:モノホシ ダン

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湯浅町は、古来から熊野三山へと続く、熊野古道の宿場町として栄え、熊野古道が唯一、商店街を通る町です。さらに、近世に入り商業都市として発展を遂げます。その中核となったのが、醤油です。

写真の“大仙堀”は、ゆあさ行灯アート展の会場となる古い町並みの一角にあり、別名「しょうゆ堀」とも呼ばれた湯浅湾の内港。江戸時代に造られ、醤油やその原材料の積み下ろしで賑わい、大正時代に、湯浅に有田鉄道が開通すると、港湾の積荷を鉄道で運ぶための「海岸駅」までが設けられました。

1944年に線路が撤去され、その後、鉄道跡が道路になり、海岸も埋め立てられて現在に至っていますが、今も石積みの護岸に醤油蔵が立ち並ぶ景観は、港町に栄えた醤油醸造文化の歴史をよく伝えています。イベントが始まる日没前に、大仙堀を訪れて、往時の繁栄ぶりを想像してみて下さい。

ゆあさ行灯アート展の会場“重要伝統的建造物群保存地区”とは

写真:モノホシ ダン

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第12回目となる“ゆあさ行灯アート展”の2018年の開催期間は、4月29日(日)から5月3日(木・祝)までの5日間です。展示時間は18時30分から21時までで、雨天時は室内展示となります。展示会場は、JR湯浅駅から徒歩で約15分ほどの、湯浅重伝建保存地区内の北町・北浜町・北中町・北鍛冶町。

行灯アート展の作品は、プロ・アマ、年齢、国籍を問わず、広く募集したものです。入賞作品は、北町ふれあいギャラリー(水曜日休館)で、2018年5月4日(金)から6月12日(火)まで展示されます。

写真は、JR湯浅駅から徒歩で訪れた際に、会場となる北町通りの入り口にある「岡正(おかしょう)」。江戸時代末期に建築された町屋で、岡正という屋号の酒屋でした。現在は、町並み散策の休憩案内所となっています。

ゆあさ行灯アート展の会場“重要伝統的建造物群保存地区”とは

写真:モノホシ ダン

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メインストリートの北町通りは、風情のある町並みで、優しい行灯の光に包まれた様子は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気が雰囲気が漂います。湯浅重伝建保存地区は、旧市街の北西にあって東西約400メートル、南北約280メートル、面積にして約6.3ヘクタールに及びます。一帯は、16世紀末に開発されたといわれ、醤油醸造業が最も盛んであった地区です。

大人気のアトラクション“虚無僧行列”も見逃せない

大人気のアトラクション“虚無僧行列”も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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ゆあさ行灯アート展で、時代劇さながらの、大人気のアトラクションが、写真の“虚無僧行列”。実施日は、イベント初日の4月29日(日)の予定。時刻は、18時30分からで、会場内を練り歩きます。撮影は、日が完全に暮れるとブレ易くなります。まだ明るいうちに撮影するのがおすすめです。

大人気のアトラクション“虚無僧行列”も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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虚無僧行列は、鎌倉時代に中国から湯浅に、醤油の起源である「金山寺味噌」を伝えた、県内の日高郡由良町にある興国寺の僧侶「法燈国師」にちなんだもの。法燈国師は、1249年に中国・宋に渡り、1254年に帰国。禅行のほかに、宋で習得した金山寺味噌の醸造方法を持ち帰り、その製造過程から醤油を生み出しました。

さらに法燈国師は、宋で座禅の呼吸法として尺八を学び、帰国の際、4名の尺八の名手を伴ってきました。これが、禅と尺八の結びつきとなり、深編み笠の虚無僧が尺八を奏しながら、普化宗を全国に広め、興国寺は、虚無僧の本山として知られるようになりました。現在でも、寺の行事などには必ず虚無僧が尺八を奏し、伝統を今に伝えているのです。

大人気のアトラクション“虚無僧行列”も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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北町通りに面して、今も金山寺味噌の製造、販売を行っているのが、写真の「大田久助吟製」。江戸末期から戦前までは、醤油醸造業を営んでいました。お土産に、金山寺味噌を購入してみてはいかがでしょうか。

さまざまな個性豊かな行灯アートを楽しもう

さまざまな個性豊かな行灯アートを楽しもう

写真:モノホシ ダン

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行灯アート展では、さまざまな個性豊かな作品を楽しみましょう。写真は、幸福を呼ぶ鳥、フクロウをモチーフにしたもの。

さまざまな個性豊かな行灯アートを楽しもう

写真:モノホシ ダン

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町家の出格子に設置された、フォトフレームの行灯もユニーク。手前の作品は、南紀白浜のアドベンチャーワールドのパンダにちなんだもの。

さまざまな個性豊かな行灯アートを楽しもう

写真:モノホシ ダン

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湯浅醤油の老舗「角長(かどちょう)」の隣にある子供会場では、子供の部(小学6年生以下)の作品も展示されます。子供といっても、そのクオリティの高さには驚かされるでしょう。

ぜひ見たい銭湯跡歴史資料館“甚風呂”

ぜひ見たい銭湯跡歴史資料館“甚風呂”

写真:モノホシ ダン

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行灯アート展で、ぜひ見たい建物が「甚風呂(じんぶろ)」です。正式名は“戎湯”で、幕末から昭和の終わりまで4代に渡って営業していた大衆浴場。屋号は戎湯ですが、経営者の名前から甚風呂と呼ばれ親しまれてきました。個性的なデザインの塀を構えた入母屋造り妻入りの浴場と、経営者の住居が一体となっていて、住居は歴史民俗資料館としても公開されています。

ぜひ見たい銭湯跡歴史資料館“甚風呂”

写真:モノホシ ダン

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甚風呂の浴室では、和歌山県有田川町で、約350年の歴史をもつ伝統工芸品「保田紙(やすだがみ)」を使ったアートも。手漉き和紙ならではの風合いを活かした行灯に、心癒されます。

ぜひ見たい銭湯跡歴史資料館“甚風呂”

写真:モノホシ ダン

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甚風呂で展示されている古民具では、思わずニヤリとするものも。写真は、卓袱台で、テレビ作品などで「ちゃぶ台返し」という怒りを表す行為によく登場します。代表的なのは、テレビアニメ『巨人の星』で、主人公の星飛雄馬が食事の最中に、父親の星一徹が卓上の食器類ごと、問答無用とばかり、卓袱台をひっくり返すシーン。

あるいは、テレビドラマ『寺内貫太郎一家』では、貫太郎が食事をぶちまけるシーンなどでたびたび使われました。ちゃぶ台返し以外では、特撮ドラマ『ウルトラセブン』で、主人公のモロボシダンが、メトロン星人と卓袱台を囲むシーンはファンの間ではあまりにも有名です。

このように「ゆあさ行灯アート展」は、手作り行灯と重要伝統的建造物が織り成す、ステキなコラボレーションが楽しめるイベントです。2018年のゴールデンウィークは、ちょっぴりロマンティックな気分に浸りながら、お気に入りの行灯を探してみてはいかがでしょうか。

ゆあさ行灯アート展の基本情報

住所:和歌山県有田郡湯浅町 湯浅重伝建保存地区(北町・北浜町・北中町・北鍛冶町)
展示・開催期間:2018年4月29日(日)〜5月3日(木・祝)
展示時間:18:30〜21:00(雨天時は室内展示)
電話番号:0737-63-4350(湯浅まちなみの会)
アクセス:JRきのくに線(紀勢本線)湯浅駅から徒歩約15分 車利用の場合は、阪和自動車道有田ICより約5分 湯浅御坊道路湯浅ICより約5分

2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/25−2017/04/29 訪問

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