東北の可愛い「ひなこけし」、青森県黒石「津軽こけし館」に大集合!

東北の可愛い「ひなこけし」、青森県黒石「津軽こけし館」に大集合!

更新日:2014/02/25 14:59

青森県黒石市「津軽こけし館」に、可愛い「ひなこけし」が東北各地から大集合。期間は平成26年3月23日(日)まで。女の子の伝統玩具「こけし」の可憐さと、憧れの「お雛様」の華やかさを併せ持つ作品は、ひとつひとつが工人による手作り。ぜひあなたの一押しを手に入れて下さい!そして、その「ひなこけし」と一緒に、今年は、本来の花咲く季節・旧暦3月3日(現行暦で平成26年4月2日)に、桃の節句をお祝いしませんか♪

まずは地元「津軽系」ひなこけしからご紹介

まずは地元「津軽系」ひなこけしからご紹介

提供元:春秋和

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東北で生まれた「伝統こけし」には、大きく分けて11の系統があり、それぞれ模様や形に違いがあります。今回は、伝統こけし工人により作られた魅力的な「ひなこけし」を、系統ごとに、ご紹介いたします。

まず、お盆にちょこんと載った男雛と女雛が愛らしいのが、津軽系の木地師による作品。黒石が発祥の地である「津軽系こけし」は、胴に描かれる牡丹の花や達磨が特徴ですが、「ひなこけし」の場合は、写真のように、普段使われない模様や色で彩られることも。それがまた、魅力のひとつなんです。もちろん、津軽こけし特有の絵が描かれた作品もありますので、お好みでどうぞ。

また、ひなこけしを選ぶ際は、付属品の有無のチェックも忘れずに。写真の作品には、2体の「座り雛」に、「ぼんぼり」、「屏風」、「菱餅」、「盃」が付き、雛たちを、より一層きらびやかに彩っています。

【朔皿こけし】
系統:津軽系(青森県)
工人:五十嵐嘉行
値段:2,000円

「南部系」の雛壇フルセット

「南部系」の雛壇フルセット

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優しく微笑む内裏雛(だいりびな)に癒される雛セットは、岩手県の花巻・盛岡を中心に発展した「南部系こけし」の工人による作品。小さくとも立派な雛壇セットは、「飾るスペースがないので大きいものは買えないけれど、見栄えのする雛飾りが欲しい」という方にぴったり。穏やかな表情の男雛・女雛2体だけの「親王雛」もありますよ。

東北では、岩手県盛岡の旧家や、「雛人形の町」として知られる山形県の河北町谷地など、今でも旧暦の3月3日に合わせ、新暦の4月上旬にひなまつりが行われる地域があります。たとえ明治時代に新暦が採用されても、雪国の3月3日が冬の最中であることに変わりはなく、春を感じるには4月を待たなくてはならないからでしょう。「ひなこけし展」も3月23日までの開催なので、もし3月3日を過ぎてしまっても、新暦4月2日に、お持ち帰りした東北のひなこけしと、桃の節句をお祝いする手がありますよ。

ちなみにこの作品の制作者・田山和文工人は、岩手県盛岡市の工房(もりおかこけしの五葉社)にて、可愛い「海女さんこけし」や「ちゃぐちゃぐ馬ッコ」も造っています。予約すれば工房の見学も出来るそうなので、ぜひ岩手に行く際はチェックしてみて下さい。盛岡では、毎年4月第2土日曜日に、「町家の旧暦の雛祭り」が開催されているので、あわせて訪ねるのも良いかもしれません。

【雛セット】
系統:南部系(岩手県)
工人:田山和文
値段:36,750円

【親王雛】
(男雛・女雛・台座のみ)
値段:3,680円

あどけない表情の「木地山系」ひなこけし

あどけない表情の「木地山系」ひなこけし

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つぶらな瞳のひなこけしは、秋田県の南端・湯沢市皆瀬の木地山地区が源流の「木地山系こけし」工人により作られました。系統の特徴は、太い胴に、比較的小さいラッキョ型の頭、そして前髪と赤い髪飾りです。写真の内裏雛も、愛らしい前髪と、烏帽子(えぼし)・冠を留める赤い紐が印象的です。純粋そうなお顔からして、子どもなのでしょうか。

こどものお雛様といえば、文政(1818〜1830)には、公家の稚児の姿をした「稚児雛」という雛人形が流行しました。「ひなこけし展」にも、可愛い稚児雛こけしがいるので、ぜひ探してみて下さい。

【ひなこけし(大)】
系統:木地山系(秋田県)
工人:本間功
値段:8,000円

伝統こけしの特色が見える「遠刈田(とおがった)系」

伝統こけしの特色が見える「遠刈田(とおがった)系」

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高貴な雰囲気をまとい優雅に微笑む2体は、三日月形で切れ長の目と、肩がこけた細身の体が印象的。まさに、宮城県蔵王町の遠苅田(とおがった)系の特徴です。遠刈田系の歴史は古く、この地の木地師たちが、一番早くにこけしを作り出し、東北各地に広めたと言われています。

写真では大きく見えますが、一体の大きさが親指ほどの、本当に小さな作品です。制作者の佐藤武志工人は、こけし以外にも、達磨や木地玩具、ミニチュア木地製品を作っており、小さな作品の精度には、目を見張るものがあります。

【ミニおひなさま】
系統:遠刈田系(宮城県)
工人:佐藤武志
値段:3,400円

マトリョーシカの様な「土湯系」かぐや姫こけし

マトリョーシカの様な「土湯系」かぐや姫こけし

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「ひなこけし」ではないものの、同じくらい愛くるしいのが、こちらの「かぐや姫こけし」。比較的頭が小さく胴も細いのが特徴の、福島県土湯系の作品です。竹から生まれた姫を取り出すことも出来て、榧(かや)の木でできた竹は、とても良い香りです。

作り手である近野明祐工人のこだわりは、「理想の女性」や「夢の恋人だった人」の顔を描きながら制作することだそうです。

展示会場に並ぶ作品は、ひとつひとつが手作りなので、微妙にお顔が違います。ぜひ、一押しの子を見つけて下さい。

【かぐや姫こけし】
系統:土湯系(福島県)
工人:近野明祐
値段:1,450円

沢山の「ひなこけし」が「津軽こけし館」でお待ちしています!

あなただけの「ひなこけし」を探しに、ぜひ青森県黒石「津軽こけし館」に足を運んでみませんか。今回はご紹介できなかった山形県出身のこけしや、他の系統のこけしの中にも、魅力的な子が沢山揃っています。1Fには、「ひなこけし展」以外にも、こけし作りの実演見学や絵付け体験(要予約・有料)が出来るスペースがあり、2Fの「こけしの博物館」(有料)には、約5,000本のこけしが展示されています。漫画家・さくらももこさんが絵付けした作品も見られますよ!

また、黒石には、ノスタルジックなランプの宿「青荷温泉」をはじめとした、源泉かけ流しの宿が連なる「黒石温泉郷」や、昔ながらの風情溢れる「こみせ通り」があります。少し足を延ばして、弘前(ひろさき)の洋館・カフェ巡りもお勧めです。ぜひ、ひなこけしに会いにくる傍ら青森津軽の旅をお楽しみください。

*ご注意*
今回写真でご紹介した作品は、大量生産ではないので、売り切れてしまうこともあります。同じ系統で魅力的な作品は他にも沢山ありますので、ご紹介した作品は、ひなこけし展で販売される作品のご参考までにどうぞ。

【津軽こけし館】
住所:〒036-0412 青森県黒石市袋字富山72−1
(詳しくはMemoにありますオフィシャルサイトをご覧ください)

【第5回 楽しい、ひなこけし展】
期間:2014年1月11日(土)〜3月23日(日)
会場:津軽こけし館1F
入場料:無料

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/11 訪問

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