本当に猫が好きな人にだけ教えたい。博多の「ねこ蔵ホステル」とは

本当に猫が好きな人にだけ教えたい。博多の「ねこ蔵ホステル」とは

更新日:2018/04/20 10:42

岡本 大樹のプロフィール写真 岡本 大樹 原付旅人、アマチュア自然フォトグラファー
空前の猫ブームと言われる昨今。テレビ番組や雑誌など、どこでも猫の姿が目に入る状況となっていますが、その一方で猫を守るための活動が一部の人たちによってなされているのをご存知でしょうか。

博多にある「ねこ蔵ホステル」は、猫を守る「保護猫シェルター」を持ちながらカフェや宿泊施設を運営している場所。本当に猫が好き、という方にぜひ知ってほしい施設なのです。

「ねこ蔵ホステル」とは?

「ねこ蔵ホステル」とは?

写真:岡本 大樹

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「ねこ蔵ホステル」があるのは、福岡の天神駅から地下鉄で三駅の千代県庁口駅から徒歩3分の場所です。この周辺は繁華街の中心地である博多駅周辺や天神から距離はそれほど離れていませんが、住宅が多く静かなエリア。

猫好きであれば、その名前を聞いただけで少し興味が出るかと思います。しかしながら、ここは猫カフェでもなければ看板猫がいるカフェやホテルなどとは一線を画す施設です。

「ねこ蔵ホステル」とは?

写真:岡本 大樹

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「保護猫活動」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。簡潔に説明するとすれば、捨てられたり飼い主がいなくなったりして居場所を失った猫を保護し、新しく引き取ってくれる家族を探す活動のことを指します。

この「ねこ蔵ホステル」にいるのは、動物愛護センターで処分される予定だった猫達。この場所でまだ見ぬ家族を待っています。

「ねこ蔵ホステル」とは?

提供元:ねこ蔵ホステル

https://www.nekokura.co.jp

そんな猫達がいるのは、ねこ蔵ホステルの1階にある保護猫シェルター。里親希望の方やねこ蔵ホステルの宿泊者は中に入って見学することも可能ですが、最も優先されるのは猫達でありスタッフの方と一緒でなければ入ることはできません。

そのため宿泊者が多く来る週末や祝日など、タイミングによっては中に入ることはできないという点は予め知っておいてくださいね。ただ、シェルターの中を2階に上がる階段からガラス越しに見ることはできます。(夜までのカーテンが開けられている時間帯のみ)

そんな猫達のためにできること

そんな猫達のためにできること

写真:岡本 大樹

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そんな猫達のためにゲストにできることは何だと思いますか。実はここでは猫達の助けになる色々なことができるのです。まずは、お世話のお手伝いから。

シェルターの中では多くの猫達が生活しています。そんな猫達の空間にちょっとお邪魔させてもらいましょう。(前述の通り、タイミングが合わないと入れませんのでご注意)

そんな猫達のためにできること

写真:岡本 大樹

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お世話の手伝いということで、内容はシェルター内やトイレの清掃など。ですが、猫達が活発に動き回る時間帯であれば、猫じゃらしで遊んだりエサをあげたりできることも。とはいっても、猫カフェとは全く違う場所であるということは意識しておいてくださいね。

人懐っこい猫が多く、猫によってはこの写真のように近すぎるというくらい近づいてきてくれることも(笑)。猫好きにとってはお手伝いとはいっても、猫と触れ合えるだけで楽しい時間になりますよ。

そんな猫達のためにできること

写真:岡本 大樹

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では、宿泊とのタイミングが合わず、シェルターに入れない!という場合、できることはないのでしょうか。いえいえ、そんなことはありませんよ。

実はねこ蔵ホステルでの宿泊費・カフェやバーでの飲食代・猫グッズの購入代金などは、その一部がエサ代などを含む保護猫活動の運営費に充てられます。つまり、この施設を利用すればするほど猫達のためになるという仕組みになっているのです。

では、どのような利用法があるのかをここからご紹介します。

福岡のお酒を味わえる「夜茶蔵」

福岡のお酒を味わえる「夜茶蔵」

写真:岡本 大樹

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1階には、昼はカフェ夜は日本酒バーとして営業するスペースがあります。壁際には日本酒の瓶がずらりと並んでいて、シンプルながらも居心地のいい空間となっています。

奥の大きなガラス窓の向こうには廊下を挟んで保護猫シェルターがあるので、昼のカーテンが開いている時間帯であれば猫達の様子も見ることができますよ。

福岡のお酒を味わえる「夜茶蔵」

写真:岡本 大樹

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夜営業の日本酒バーは「夜茶蔵(よざくら)」という名前。福岡県八女市のお酒である「喜多屋」をメインに、色々な日本酒を楽しむことができます。

その中でもこちらの写真の「大吟醸 極醸 喜多屋」は確実に飲んでおきたい逸品。このお酒はIWC(インターナショナル・ワイン・コンペティション)2013の日本酒部門においての最優秀賞を受賞したものなのです。

福岡県糸島の山田錦を使い、圧力をかけない「しずく絞り」という技法で丁寧に造られた極上の一杯は、華やかな香りがあり味わい深くありながらも後味がスッキリとしていて、日本酒が得意ではないという方にもオススメです。

福岡のお酒を味わえる「夜茶蔵」

写真:岡本 大樹

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日本酒飲み比べ3種といったメニューもあるので、こちらで色々なお酒を試すという楽しみ方も可能です。

飲み比べのお酒は季節限定のものなど、店長さんのオススメのものが出て来るのでコストパフォーマンスがとても良く、満足できること間違いなしですよ。

また日本酒を使ったカクテルメニューもあるので、強いお酒は飲めないという方はそちらを選びましょう。

お昼は「茶蔵」としてランチ営業も

お昼は「茶蔵」としてランチ営業も

写真:岡本 大樹

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もちろんお酒だけではなく、食べ物メニューも見逃せません。特にオススメなのは、福岡の水炊き風おでんです。

鶏の優しい出汁に入って出てくるおでんは、食べ飲み過ぎた後の胃袋にもピッタリですので、シメとしても文句なし。柚子胡椒や味噌をつけてお酒と共にいただきましょう。

お昼は「茶蔵」としてランチ営業も

写真:岡本 大樹

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そんな夜のフードメニューは昼のランチタイムにも登場しています。

お昼のメニューはドリンクやデザートが中心ですが、ランチメニューとして出されている肉豆腐は夜に提供されているものと同じものなので、その美味しさは折り紙つき。ご飯との相性もバッチリですよ。(カフェやバーでのフードメニューは時期によって変わります)

2階には宿泊施設

2階には宿泊施設

写真:岡本 大樹

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2階は宿泊者のスペースとなっています。キッチンがあるわけではないので本格的な自炊はできませんが、毎日美しく清掃されていることが一目瞭然のとても過ごしやすいスペースとなっていますよ。

2階には宿泊施設

提供元:ねこ蔵ホステル

https://www.nekokura.co.jp

部屋はダブルルームの個室とドミトリータイプに分けられています。利用する際の人数やシーンによって適したタイプを選びましょう。

ドミトリータイプのお宿に泊まったことがないという方でも「宿泊することがカワイイ猫達のためになるなら、一度チャレンジしてみようかな」と思えるのではないでしょうか。

実際に、ここを利用される世界中から来る猫好きのゲストは、ドミトリー宿泊が初めてという方も少なくありません。ホテルのようなサービスがあるわけではありませんが、枕元には貴重品ボックスもありますし、特に不便に思える点はないでしょう。

2階には宿泊施設

写真:岡本 大樹

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日本全国を見渡せば、猫がいる宿泊施設やカフェというのはそれほど珍しいものではありませんが、保護猫活動が中心となって宿泊や飲食ができる場所はほぼありません。

猫が好きであっても、保護猫活動といったものがあること自体を知らない人も多数いると思いますが、ここではそんな保護猫達を目の前にして話を聞くことができるので、そんな活動があることを身をもって実感できます。

しかも、この施設の中で自分が楽しみ、利用すればその分猫達のためになるというのは猫好きとしてはとても嬉しいことですよね。

シェルターを見学して、地酒を飲んで、泊まって、自分でできることを少しでもしていきませんか。猫達の明るい未来を願って。

カフェ「茶蔵」と日本酒バー「夜茶蔵」の基本情報

住所:福岡市博多区千代4丁目7-86
電話番号:092-409-2242
アクセス:千代県庁口から徒歩3分 博多駅より徒歩23分

営業時間
カフェ「茶蔵」:11:30〜17:00
日本酒バー「夜茶蔵」:18:30〜翌3:00

定休日
カフェ「茶蔵」:日・祝
日本酒バー「夜茶蔵」:日曜日

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/03/21−2018/03/22 訪問

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