太宰府天満宮御用達「梅園 菓子処」で迷わず買うべき、礼賛の和菓子

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太宰府天満宮御用達「梅園 菓子処」で迷わず買うべき、礼賛の和菓子

太宰府天満宮御用達「梅園 菓子処」で迷わず買うべき、礼賛の和菓子

更新日:2018/10/06 14:35

赤松 珠抄子のプロフィール写真 赤松 珠抄子 フォト・エッセイスト、インテリアデザイナー

昭和23年創業の「梅園 菓子処」は、太宰府天満宮に祀られている菅原道真公に因んだ和菓子を作り続けています。
一つ一つ丁寧に手作りされる和菓子は素材や形が特徴的で、創業時より変わらぬ包装デザインも御菓子毎に決められ、かなりの完成度。まさに、記憶に残る旅の味、笑顔をもたらす最高のお土産に相応しいものばかりです。

幕末の志士が集った歴史的な旅籠跡地に建つ「梅園 菓子処」

幕末の志士が集った歴史的な旅籠跡地に建つ「梅園 菓子処」

写真:赤松 珠抄子

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江戸後期、坂本龍馬や伊藤博文、中岡慎太郎、文人の頼山陽など歴史上の人物が滞在していた旅籠「泉屋」。数軒先には西郷隆盛の定宿もあったという、まさに史実を見届けてきた地に、「梅園(ばいえん) 菓子処」はあります。

お店の目印は風格ある木の看板。書家の古賀井郷(せいきょう)が書き、自ら彫ったという貴重なもの。かつて、太宰府天満宮の御神木“飛梅”の文字を書いたこともある方です。

想いのある場所で、想いを込めて作られる和菓子。いつもお客様で賑わっていますが、待ってでも買う価値がありますよ!

淡い若草色に包まれた、鷽の鳥が潜む唯一無二の「うその餅」

淡い若草色に包まれた、鷽の鳥が潜む唯一無二の「うその餅」

写真:赤松 珠抄子

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何と、可愛らしいパッケージ!
心弾む色合い、巻きが強調された鷽(うそ)の鳥の絵、紙全体には“太宰府十二景”という屏風絵が描かれ、川柳の短冊が舞っています。沢山の要素があると雑多になりがちですが、これは絶妙に配置され、何にも変え難い一枚に仕上がっています。

創業時から変わらぬデザインは、現オーナーのお祖母様が手掛けたもの。御菓子に合うよう考案されたので、想いが顕れていますね。「うその餅」のための包装紙、かなり贅沢です。

淡い若草色に包まれた、鷽の鳥が潜む唯一無二の「うその餅」

写真:赤松 珠抄子

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包装紙を一枚剥がすと、日本的なデザインの箱が現れます。
箱全体に、梅と楠、太鼓橋が描かれ、細かい筋目の入った紙質がどこか懐かしい手触りです。

蓋を開けると、菓子楊枝、説明書き、「うその餅」を詠んだ川柳20首のうちの1つが入っています。おみくじのような遊び心は、太宰府の藤田きよし、川柳作家の発案です。
そして、薄紙、フィルムと続き、「うその餅」に辿り着きます。まるで贈り物のラッピングを解くかのように、期待が高まります。

淡い若草色に包まれた、鷽の鳥が潜む唯一無二の「うその餅」

写真:赤松 珠抄子

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綺麗なペールグリーンが眩しい中、薄い和紙に包まれた“土うそ”が埋もれています!
初めて見るホロホロッとした緑色は、青森県産の上々南(じょうじょうなん)という粉と砂糖で作られた、粒子が細かいそぼろのようなもの。サワッサクッとした軽やかな歯ざわりで、引き締まった甘みが広がります。中に、清涼感ある青じそ風味の求肥が入っているので、途中からモチッとした食感に。独特な一品は、ここにしかありません。

通常は緑色ですが、毎月25日の天神様(菅原道真公)の日限定で、ピンクの“紅梅色”が販売されます。同じ味ですが特別感がありますね。

■うその餅(小)/15個入り ¥760(税込)

絶対に捨てないで! 希少価値大“うその鳥”は魂を込めた職人の手描き

絶対に捨てないで! 希少価値大“うその鳥”は魂を込めた職人の手描き

写真:赤松 珠抄子

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「うその餅」は、太宰府天満宮の“うそかえ神事”に因んで作られたもの。“うそかえ神事”は1月7日に行なわれ、今までの悪いことを嘘にして良いことに替えましょう、というもの。その時に交換されるのが“木うそ”なのです。

それにしても、御菓子の小さな枠に合わせて“うそ”を入れるとは、大胆な発想ですね。発案されたお祖母様は、戦後の落ち込んだ気分を盛り上げよう、と考えられたとか。道真公を救った鳥の“鷽”と“嘘”という同音で別の意味を持つ面白さ、“うそかえ神事”の縁起物、そんな多面性ある“うそ”を名に冠しました。

絶対に捨てないで! 希少価値大“うその鳥”は魂を込めた職人の手描き

写真:赤松 珠抄子

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左は“木うそ”で、お正月から販売される「うその餅」に入っています。“木うそ”を作る職人さんがご高齢のため数量限定、全長約2cmで勿論、手作り。細かいカールが実に見事、折れてしまいそうな薄さは熟練の技でないと無理、至極繊細な仕上がりです。

右は“土うそ”で、“木うそ”が終ったら登場します。お二人の博多人形師が手作りされている、大変、珍しいもの。こちらもご高齢だそうですが、しっかりとした筆遣いで凛々しいお顔になっています。

“うそ人形”は可愛いだけではありません、職人の手描き作品で物凄く貴重です! 商品価格を考えると納まらないはずですが、それでも入れ続けるのはお店の心意気、それだけ意味があり、きっと吉事を運んでくれるからです!

独特なふわっと生地の「大徳寺納豆入 宝満山」は芳醇な香り

独特なふわっと生地の「大徳寺納豆入 宝満山」は芳醇な香り

写真:赤松 珠抄子

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金色に輝く柄は、太宰府天満宮の祭事で使う牛車の車輪“源氏車”をモチーフにしたもの。白地を大胆に活かしたデザインは、上品な印象を与えます。下部に、店名「梅園」の文字入りの黒い梅型シールが貼られ、全体を引き締めています。
古風な中に品のある色合いが盛り込まれ、とても崇高な一品に。

独特なふわっと生地の「大徳寺納豆入 宝満山」は芳醇な香り

写真:赤松 珠抄子

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外装から一転、華やかな箱! 瞬時に、感嘆の吐息が零れます。
中には専用の蓋付き箱があり、宝物のように御菓子が収められています。説明書には“召上り方”として、冷凍しても凍らない、洋酒や梅酒をかけて欧風に、など丁寧に書かれています。

箱を開けるだけで、こんなに楽しい気分になるでしょうか。誠心誠意、御菓子に向き合った熱意が懇々と伝わってきます。

半棹(写真右)が「大徳寺納豆入 宝満山」、1棹(写真左)は大徳寺納豆が入っていない「宝満山」です。いずれも、2サイズあります。

独特なふわっと生地の「大徳寺納豆入 宝満山」は芳醇な香り

写真:赤松 珠抄子

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ふんわり食感なのに歯応えもある、珍しい生地。その秘訣はメレンゲです。
地元の新鮮な卵を使って、全て手作業で泡立てています。天候に左右される繊細さがあり、毎日、角の立ち方で確認。お陰で一定のお味が保たれているのです。

黒い粒々が「大徳寺納豆」ですが、糸を引く納豆や甘納豆とは別物。麹菌で発酵させて天日干しをするなど、手の込んだ昔の製法で作られたものです。ここでは更に手を加え、微かな塩味と熟成醤油のような深い旨みをギュッと詰め、存在感のある粒にしています。その結果、良いアクセントになり、まろやかな甘みも引き立ち、永遠に食べられそうな気分になります。

実はこの「大徳寺納豆」、あの一休和尚が伝えたものなのです。意外なルーツで、ちょっと身近に感じますね。

■大徳寺納豆入 宝満山/1棹 ¥1600(税込)、半棹 ¥860(税込)

阿波和三盆で作られた「飛梅」に籠められた馥郁たる甘み

阿波和三盆で作られた「飛梅」に籠められた馥郁たる甘み

写真:赤松 珠抄子

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パールがかった黄色のコルテープが懐かしいですね。
包装用品は創業時と同じデザインと素材を使っており、当時の意思が生き続けています。今の時代、ここまで種類の違う紙を使い、維持するのは大変なこと。是非、贅沢なパッケージにも注目してください!

阿波和三盆で作られた「飛梅」に籠められた馥郁たる甘み

写真:赤松 珠抄子

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箱の絵柄は、紅葉と梅、菖蒲、そして太鼓橋も描かれています。
淡黄色の地に渋めの2色遣い、マットな紙質で蓋にだけ紙が貼られています。御菓子によって全て変えるこだわり、想いが行き届いています。

箱を開けると、説明書き、天皇皇后両陛下に献上されたという赤い紙、これはスエード調で厳かな質感。そして「飛梅」文字の和紙。一つとして同じものは無く、巧緻を極めたものばかり。紙一枚の存在感、大きいですね。

阿波和三盆で作られた「飛梅」に籠められた馥郁たる甘み

写真:赤松 珠抄子

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蓋を開けると、薄紙にほわっと包まれた「飛梅」が紅白に分かれて入っています。
口に入れると、ほんのり漂う自然の甘みが舌の上で静かに広がり、気が付いたら溶けて無くなっている、何と寛雅な干菓子でしょうか。

材料の和三盆は阿波の国(現、徳島県)のもので、原材料は竹糖というサトウキビ。限られた地域でしか育たないので、和三盆は高級品に。梅の形は、道真公の“飛梅伝説”をモチーフにしています。
紅白と梅、縁起の良いもので作られた「飛梅」は、誰にでも喜ばれる逸品です。

■飛梅/18個入り ¥1930(税込)

基本情報

店名:梅園 菓子処
住所:福岡県太宰府市宰府2-6-16
電話:092-922-4058
アクセス:西鉄太宰府駅から徒歩約1分
営業時間:08:30-18:00
定休日:不定休で年2回ほど

■2018年10月10日(水)〜16日(火)まで、銀座三越、地下2階『菓遊庵』に出店。「うその餅」「宝満山」など取り揃えています。
■2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/03/18 訪問

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