九州オルレで注目!大分「大入島」を歩いてみよう

九州オルレで注目!大分「大入島」を歩いてみよう

更新日:2018/04/20 10:38

小野 浩幸のプロフィール写真 小野 浩幸 ミステリアス・スポット研究家
本土から泳いで渡れそうな距離に見える、大分県佐伯市の大入島。手軽に行けるアクセスの良さとは裏腹に、知られざる絶景ポイントや離島ならではの穏やかな暮らしが残っています。韓国・済州島で生まれたトレッキング「オルレ」は九州へ伝わり、次々と魅力的なコースがつくられてきました。大分県では4番目となる九州オルレ「さいき・大入島コース」の道程に秘められた魅力、知っておくと便利な情報などをお伝えします。

次々と現れる絶景ポイントについつい足が止まってしまいがち

次々と現れる絶景ポイントについつい足が止まってしまいがち

写真:小野 浩幸

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オルレの魅力は、風景や季節を体で感じながら、自分のペースでゆっくりとコースを楽しむところにあります。「さいき・大入島コース」にも足をとめて眺めたくなる絶景ポイントや心根に残る風景が盛りだくさん。

まず最初に目にする絶景ポイントは、「舟隠(ふなかくし)」と呼ばれる小さな湾。風のない穏やかな凪の日には、山や空が鏡のように海面に映ります。『隠』という響きに海の民の暮らしや歴史に思いを馳せながら、見たこともない神秘的な空間に心を奪われてしまいます。

次々と現れる絶景ポイントについつい足が止まってしまいがち

写真:小野 浩幸

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地名の通り舟を隠すように湾と外海を遮っている堤防は、「海の細道」と呼ばれ、その上を歩いて渡れるように整備されています。まるで海の上を歩いている気分。堤防の真ん中辺りで記念写真を撮る人をよく見かけます。

展望所からの素晴らしい眺めに思わず溜息が

展望所からの素晴らしい眺めに思わず溜息が

写真:小野 浩幸

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コースはAルートとBルートがあり、それぞれに海を見渡せる展望所を通ることになっています。

この「空の展望所」と呼ばれるポイントは、太平洋を望む両ルート共通の展望所。コース最初の難関ともいえる急な角度の坂を一気に登り、景色の見渡せない林道をしばらく歩き続けた後に現れるので、この景色に出会えた時の感動はひとしおです。

展望所からの素晴らしい眺めに思わず溜息が

写真:小野 浩幸

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2つ目の展望所は、200mの山頂から360度のパノラマが広がる「遠見山展望所」(Aルート)と中腹の高さながらも佐伯の港風景を見渡せる「海の展望所」(Bルート)を通過します。

絶景を楽しみたくて体力に自信のある方はAルートを。暮らしの風景を楽しみたい方はBルートをお薦めいたします。

変化に富んだ道と風景がオルレ人気の秘訣

変化に富んだ道と風景がオルレ人気の秘訣

写真:小野 浩幸

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「オルレ」は韓国・済州島の方言で、「通りから家に通じる狭い路地」という意味があります。オルレの特徴でもあり面白さは、周到に練られたコースにあります。大きな道だけでなく、車の通れない路地や自然路など、その土地の産業や暮らしぶりを感じられるように設計されています。

大入島の名産品は、甘夏やポンカンを中心にした柑橘類とツワブキ。コースでは、個人のお宅の畑やみかん畑を通ったりしますので、くれぐれも「見て楽しむだけ」に留めましょう。

変化に富んだ道と風景がオルレ人気の秘訣

写真:小野 浩幸

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海岸線や山中の自然路も丁寧に整備されていますので、初心者の方でも歩きやすくなっています。

変化に富んだ道と風景がオルレ人気の秘訣

写真:小野 浩幸

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中学校の前にある島内唯一の信号機。離島では交通整理よりも、交通ルールを学ぶための教育を目的にしています。

九州オルレでトレッキング初心者をサポートしてくれる心強いミカタ達!

九州オルレでトレッキング初心者をサポートしてくれる心強いミカタ達!

写真:小野 浩幸

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オルレの道程は、地図だけを頼りにすると迷いやすいため、独自の案内表示がなされています。

最も多く目にするのが、青と赤を結んだオルレ専用のリボン。コース上の樹木や電柱などにくくりつけられています。建設用の良く似たリボン(水色とピンク)もありますので、くれぐれもお間違えのないように。「KYUSHU OLLE」の印字とシンボルマークが目印。道中このリボンを見かけなくなったら、間違いなくコースから外れています。

九州オルレでトレッキング初心者をサポートしてくれる心強いミカタ達!

写真:小野 浩幸

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曲がり角には、必ず木製の矢印が表示されています。「K」に似た矢印の示す方向へと進んでください。青色は正方向、赤色は逆方向を意味します。

九州オルレでトレッキング初心者をサポートしてくれる心強いミカタ達!

写真:小野 浩幸

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スタート地点になる「大入島食彩館」は、トレッキングの拠点として活用したい里の駅。コースを7km歩いたら、またココに戻ってきます。小腹を満たしたい時には、名物の「ごまだしうどん」や「ポンカンソフト」をお薦めします。

<基本情報>
住所:大分県佐伯市久保浦1059-11
電話:0972-23-2535
時間:9時〜17時
休日:毎週水曜日、年末年始

大入島へのアクセスについて

大入島へのアクセスについて

写真:小野 浩幸

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往路はマリンバス常栄丸で。1時間に1本の割合で運航しています。佐伯港から12分ほどで、スタート地点となる「里の駅 食彩館」の目の前にある「堀切乗降場」に船を着けてくれます。

<基本情報>
運賃:200円(佐伯〜堀切間)
運航会社:豊海運
住所:大分県佐伯市葛港12-6
電話:0972-22-2356
アクセス:JR日豊本線佐伯駅から徒歩で10分ほど

大入島へのアクセスについて

写真:小野 浩幸

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復路はゴール地点の石間港から出ている「大入島観光フェリー」にて、佐伯港へ約10分の船旅。こちらも朝夕以外の時間帯は、1時間に1本の運航です。

<基本情報>
運賃:150円(石間〜佐伯間)
運航会社:大入島観光フェリー
住所:大分県佐伯市石間浦
電話:0972-23-2880

大入島へのアクセスについて

写真:小野 浩幸

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車でお出かけの方は、佐伯港の端にある大分県漁協佐伯支店隣が「九州オルレ利用者駐車場」をご利用いただけます。

九州オルレ さいき・大入島コースの基本情報

所要時間:3〜4時間
距離:10.5km
難易度:Aルート 中級〜上級者向け、Bルート 中級者向け

お問い合わせ先電話番号:
佐伯市観光課:0972-22-3942
佐伯市観光案内所:0972-23-3400

2018年4月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/04/15 訪問

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