カエル、円空など盛りだくさん!日本三名泉「下呂温泉」のお楽しみ

カエル、円空など盛りだくさん!日本三名泉「下呂温泉」のお楽しみ

更新日:2018/04/25 15:21

松縄 正彦のプロフィール写真 松縄 正彦 ビジネスコンサルタント、眼・視覚・色ブロガー、歴史旅ブロガー
岐阜県下呂温泉。日本三名泉の1つで、美肌の湯としても知られる古くからの温泉地です。温泉街は飛騨川沿いにありますが、ここには、ユニークな足湯、神社・寺など見どころがたくさんあります。また表情・ポーズの違う愛らしいカエルが町中にいて楽しめます。また飛騨地方は江戸時代、有名な遊行僧“円空”が滞在した場所で、この地にも多くの仏像が多く残されています。温泉で肌を磨きながら、町中を楽しみ尽くしましょう。

美肌の下呂温泉

美肌の下呂温泉

写真:松縄 正彦

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まず「温泉寺」から紹介しましょう。下呂温泉には温泉発掘に関わる伝説があります。
元はこの温泉、山中にて湧出していたといわれますが、突然その温泉が出なくなってしまったとか。しかし、ある日飛騨川の河原に白鷺が舞い降り、気づいた村人が行ってみると温泉が湧き出ていたのです。この白鷺が再び空高く舞い上がり、山腹の松に止まった所に一体の薬師如来が鎮座していたといわれます。これが下呂温泉の白鷺伝説で、薬師如来を祀るここ「温泉寺」の由来になっています。

本堂前にある湯薬師如来像(写真)の下からは、今でも温泉が湧き出ており、地元の人々の信仰の場となっているといわれます。この温泉寺、石段を173段上がったところにあり、石段途中から下呂の町並みを一望する事ができます。

美肌の下呂温泉

写真:松縄 正彦

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下呂温泉を日本の三名泉(有馬、草津、下呂)のひとつとしたのは徳川家康公以来、四代の将軍に仕えた儒学者の“林羅山”です。温泉街の中心部にある白鷺橋には林羅山像が設置されています。橋の名前、この像がこの温泉地の歴史的由来を示すシンボルになっているのです。カエルのマークもかわいいですね(カエルについては後でご紹介します)。
なお、林羅山像の向かい側にはチャップリン像があり、ベンチに座り一緒に記念写真がとれます。

美肌の下呂温泉

写真:松縄 正彦

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温泉街の各所に”足湯”が設けられているのも下呂温泉の大きな特徴です(10カ所あり)。これら足湯には独特の名前がつけられています。”田の神の足湯”、”鷺の足湯”、”合掌の足湯”や”さるぼぼ黄金足湯”(写真)などです。名前も楽しみながら足湯を楽しんで下さい。これら足湯は無料で楽しめます。また温泉街には共同浴場が3カ所設置されています(有料)。
下呂温泉の湯質は弱アルカリ性です。このため入浴後は肌がつるりとします。「美人の湯」として知られているのはこの由縁です。

たくさんの面白神社

たくさんの面白神社

写真:松縄 正彦

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白鷺橋のすぐ側に温泉神社がありますが、温泉街には他に面白い神社がたくさんありますのでこちらを紹介しましょう。
まず「加恵瑠(カエル)神社」です。この神社は、温泉寺の近くにありますが、文字通り”ゲロ(下呂)”にちなんだ名前の神社で、「無事かえる(帰る)」との語呂合わせもあって、旅の縁起担ぎで平成22年に新たに作られた神社です。ご本尊は蛙(加恵瑠)大明神様です。しっかりお参りして無事の帰宅を祈念しましょう。
また温泉街には、白鷺橋のカエルのマークのように、たくさんのカエルがいます。それぞれポーズなどが違いますので、その違いも楽しんで下さい。ちなみにマンホールにも注意して下さい。カエルや白鷺が多数描かれています。

たくさんの面白神社

写真:松縄 正彦

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次にご紹介するのは「さるぼぼ七福神神社」です。
ここには前出の「さるぼぼ黄金足湯」が設けられています。”さるぼぼ”とは聞き慣れない言葉ですが、昔から飛騨地方で作られていた人形の事で、猿のぼぼ(赤ん坊)を意味します。人形は顔の目鼻がなく、色が赤い事が特徴ですが、赤い色は厄除けを意味し、”さる”も災いが去るとの意味もあるようです。

写真のように、たくさんのさるぼぼが足湯の正面に飾ってあります。足湯を楽しむ前にまず厄除けを祈願しましょう。
なお神社入り口に大きな福禄寿や毘沙門天のさるぼぼ人形がおかれていますが、これらは赤色ではなく青や緑色をしています。神様は色で区別されているのかもしれません。

たくさんの面白神社

写真:松縄 正彦

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下呂温泉街には面白神社だけでなく正統な神社もあります。その1つが、飛騨地方で唯一の出雲大社教飛騨教会です。出雲大社は縁結びの神様として良く知られていますが、この神社では毎年1月10日に“商売繁盛”を祈願する“十日えびす大祭”が開催され、飛騨一円から多くの方々が参拝されています。

円空の仏像、料理の神様〜見どころが多い合掌村

円空の仏像、料理の神様〜見どころが多い合掌村

写真:松縄 正彦

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下呂温泉には、縄文遺跡などもありますが、見どころという点から「合掌村」をご紹介しましょう。
合掌村では、白川郷などから移築した合掌作りの民家集落が再現されています。中でも旧大戸屋住宅(写真)は合掌作りでは最大級の大きさで、国の重要文化財になっています。この住宅は1800年代の中頃に作られたもので、中に入り当時の生活を見る事ができます。囲炉裏、当時の衣服や色々な生活道具、またカイコの養蚕など、どこか懐かしい昔の生活が蘇ってきます。
また村内には「竹原文楽記念館」があり、人形歌舞伎の“洞奥一郎”氏が10年かけて手作りした多数の“平安時代のひな人形”がひな壇に飾られ展示されています。これは圧巻です。

円空の仏像、料理の神様〜見どころが多い合掌村

写真:松縄 正彦

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さらに合掌村内には、「円空館」があります。江戸時代に日本全国を巡り、12万体もの神仏像を造ったとされる、”円空”の作品がここで展示されています。

円空は美濃で生まれ、若くして出家しましたが、50代後半になって飛騨地方に長く滞在し、59歳で10万体の仏像を造ったとされます。この関係で、下呂市には180体余もの円空仏が確認されており、円空館の2階で、これら仏像約30体を見る事ができます。
展示仏には、稲荷大明神像、荒神像、薬師如来、青面金剛神像などがあり、稲荷大明神像や青面金剛神などは顔の表情が非常に豊かで、慈愛に満ち、引きつけられてしまうはずです。

円空の仏像、料理の神様〜見どころが多い合掌村

写真:松縄 正彦

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さらにここ合掌村には“料理の神様”が祀られている「飛騨高椅(たかはし)神社」があります。
栃木県の「高椅神社」、出雲の「火守神社」と茨城の「総持寺」、これら料理の始祖神三霊が分霊されて祀られています。始祖神三体を合祀しているのは日本でここだけです。お参りすればあなたも料理上手になれる・・かもしれませんよ。

見どころの多い合掌村ですが、村内には長い滑り台(森の滑り台)も併設されています。見学に飽きたお子様もこの施設で楽しめるはず。地下道をくぐり合掌の里から歳時記の森へと移動して楽しんで下さい。

下呂温泉の基本情報

住所:岐阜県下呂市
電話番号:0576-25-4711(下呂市総合観光案内所)
アクセス:中央自動車道中津川IC下車、国道257号線にて車で約1時間あるいは、東名高速道小牧IC下車、国道41号線にて車で約2時間

2018年4月時点の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/04/16−2018/04/17 訪問

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