南伊プーリア州でチーズ旅!人気の「ブッラータ」を産地で味わうとろ〜り幸せ体験

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南伊プーリア州でチーズ旅!人気の「ブッラータ」を産地で味わうとろ〜り幸せ体験

南伊プーリア州でチーズ旅!人気の「ブッラータ」を産地で味わうとろ〜り幸せ体験

更新日:2018/04/28 13:55

ケイコ ソリーノのプロフィール写真 ケイコ ソリーノ プーリア旅コーディネーター、チーズ教室主宰

とろとろクリーミーな味わいで、今や世界中でファンを増やし続ける人気チーズ「ブッラータ」。ブーツに例えられるイタリア半島のかかとに位置するプーリア州発祥のチーズです。その歴史と魅力をイタリアチーズテイスティング協会(ONAF)公認テイスターの筆者が皆様にお伝えします!

食いしん坊な人にぴったりな「チーズ旅」の扉はすぐそこに。さぁ、一緒に美味しいブッラータを見つける旅に出かけましょう!

大雪が原因で生まれたチーズ「ブッラータ」

この美味しいチーズ「ブッラータ」が生まれたのは、南伊プーリア州北部にあるアンドリアの街。現在は世界遺産の八角形のお城「カステル・デル・モンテ」(写真)やワイン街道があることで有名です。

大雪が原因で生まれたチーズ「ブッラータ」

写真:ケイコ ソリーノ

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ブッラータの生みの親といわれるのが、1900年初頭街の郊外に農場をもっていたロレンツォ・ビアンキーノ氏。ある日、彼は大雪のせいで街へ牛乳を運搬できない事態に見舞われます。そこで、牛乳を無駄にしないための活用方法を必死に模索。ヒントになったのが当時のバターの保存方法。それはモッツァレラチーズでバターを包むというものでした。

これを真似て、まず牛乳から生クリームとモッツァレラチーズを作り、袋状にしたチーズの中に生クリームと製造工程で余ったチーズの切れ端を入れ口を閉じました。これが、今や世界で大人気のブッラータのはじまりです。

ここまで読んで、「南イタリアなのに雪が降るの?」と疑問に思う人も多いはず。驚くことに標高の高いムルジャ地方のアンドリアは毎年雪が降る地域です。

大雪が原因で生まれたチーズ「ブッラータ」

写真:ケイコ ソリーノ

次は、名前の由来について。ブッラータは伊語のBurro(バター)から名付けられ、「バターのような」という意味。バターのように濃厚な乳の味わいを感じるチーズだから。と一般的に言われますが、バターの保存方法と同じルーツをもつことから名付けられた可能性もあります。

ちなみに、ブッラータの中身である生クリームとモッツァレラチーズの切れ端を混ぜたものは、単体で別のフレッシュチーズ「ストラッチャテッラ」(写真)として販売されています。

大雪が原因で生まれたチーズ「ブッラータ」

写真:ケイコ ソリーノ

知っておくべき「ブッラータ」のキホン

現地で食べる前に知りたい!ブッラータ(伊語Burrata)の基本データをまとめました。

・分類:フレッシュチーズ(パスタフィラータ※)
※繊維状に裂けるタイプのチーズを指します。
・原料:牛乳(生乳)、生クリーム、塩
・製造地域:南イタリアのプーリア州一帯

・形と大きさ:口をつまんで閉じたユニークな袋状。直径10cm程度の手のひらサイズ
・作り方:モッツァレラチーズの生地を伸ばし袋状にして、中に生クリームと細かく裂いたモッツァレラチーズを混ぜたものを入れる。
・消費期限:製造されたその日のうちに消費するのが一般的。

一番大切な味わいは、外のモッツァレラチーズは乳の爽やかな甘み。中は濃厚な乳の甘みとコク。口のなかに残る脂肪がリッチな後味です。プーリア州では、フレッシュチーズは作ったその日に食べるのが常識。それゆえに長い間、このチーズも産地でしか食べられない“まぼろしのチーズ”と呼ばれてきました。

知っておくべき「ブッラータ」のキホン

写真:ケイコ ソリーノ

現地のチーズ売り場に行くと、緑色の葉で包まれたブッラータに目が留まるはずです。これは、「アスフォデル」と呼ばれる葉を巻いていた時代の名残り。当時はこの葉の色と状態を見て、ブッラータの鮮度の目安にしていました。現在では衛生面からプラスチック製の葉を巻いて昔ながらの姿を演出しています。

知っておくべき「ブッラータ」のキホン

写真:ケイコ ソリーノ

旅先でまずブッラータに出会うのがレストラン。郷土料理のお店では主に前菜の一品としてフレッシュチーズが提供されます。まずはそのまま、なにも手を加えずに乳の甘みとコクをしっかりと味わいます。次に、味にちょっとだけアクセントをプラス。塩少々とコショウをふり、オリーブオイルを回しかけていただきます。

知っておくべき「ブッラータ」のキホン

写真:ケイコ ソリーノ

上質なチーズ旅を目指すなら、自分流に食べ方アレンジ!

レストランで食べるシンプルなブッラータも美味しいですが、さらに上級者向けにはキッチン付きの部屋で自分流にアレンジすること。筆者オススメの食べ方を3つご紹介しましょう。

まずは、野菜不足になりがちな旅先で体が喜ぶ「サラダ+ブッラータ」の組合せ。食べる直前にプーリア産のオリーブオイルをたっぷり回しかけることをお忘れなく!

上質なチーズ旅を目指すなら、自分流に食べ方アレンジ!

写真:ケイコ ソリーノ

せっかくイタリアに来たのならちょっと豪華に!という人には、「生ハム+ブッラータ」の組合せ。生ハムの塩気とブッラータの乳の甘みが好相性。こちらはメインディッシュとしてどうぞ。

上質なチーズ旅を目指すなら、自分流に食べ方アレンジ!

写真:ケイコ ソリーノ

最後にご紹介するのは、好きな味のジャムと一緒にデザートとして。おすすめはオレンジやレモンなどの柑橘系。甘さと酸味のバランスがGOODです!フレッシュ感を重視するならイチゴやイチジクなどの果物と合わせてください。ブッラータのサイズはひと回り小さい「ブッラティーナ」にすると最適です。

ブッラータを食べる時の注意点。食べる前に必ず常温に戻しておくこと。脂肪分が多い生クリームは冷蔵庫内では固まります。ブッラータ本来のとろとろクリーミーな食感と乳本来の味わいを最大限に楽しむためにお忘れなく。

上質なチーズ旅を目指すなら、自分流に食べ方アレンジ!

写真:ケイコ ソリーノ

あれもこれも試したい!新種ブッラータ

最近では定番のプレーンタイプに加えて、変り種のブッラータが続々と登場。そこで、現地で試してほしいブッラータを一挙にご紹介。

まずは「ブッラータ・アフミカータ」と呼ばれる燻製タイプ。はじめに気付くのが、スモークの柔らかい香り。食欲がそそられます!そして、小麦色の艶のある生地もこのタイプの特徴。

燻製にする過程でチーズ内の水分が減るため、身がぎゅっと引き締まり、食べ応え感がUP。独特の舌触りもやみつきになります。さらに塩気もやや濃く感じるはずです。このタイプは、赤ワインやビールと相性バツグン!これをつまみに大人のひとときを過ごしてください。

あれもこれも試したい!新種ブッラータ

写真:ケイコ ソリーノ

続いては、トリュフ入り。ナイフをいれると、とろとろの生クリームと一緒に小さいトリュフ粒が顔を出します。周囲を包み込む高級食材トリュフの芳香にくらっ。このタイプにはキリッと冷えた泡タイプのワイン、プロセッコが合います。トリュフの他にピスタチオ、小口ねぎ、ミントの葉が入ったタイプも売り出されています。

あれもこれも試したい!新種ブッラータ

写真:ケイコ ソリーノ

そして、極めつけがブッラータの概念を超える「リコッタ入りブッラータ」。中には、さっぱりな甘さが売りのリコッタチーズが詰められています。

ブッラータと呼んでいいものか迷いますが、現地ではブッラータのバリエーションとして販売。生クリームに比べてリコッタチーズは軽め。カロリーを気にすることなく、2つ3つとパクパク食べれてしまう誘惑いっぱいの組合せです。

あれもこれも試したい!新種ブッラータ

写真:ケイコ ソリーノ

EUから品質を保証されたブッラータ

最後に、ブランド化しつつある昔ながらのブッラータをご紹介します。

それが、「ブッラータ ディ アンドリア」(伊語Burrata di Andria)。ブッラータ発祥の地を製品名に入れるこのチーズは後発の類似品との差別化を図るため、同じ志をもつチーズ職人たちで生産者組合を発足。伝統製法や原料の産地等をすべて明文化し、2016年12月2日にEUの品質保証システム「IGP」(地理的表示保護)に認定されました。

IGPとは、名称に謳われた地域で作られた製品に認められる品質保証のマーク(写真)。生産・加工・調整の過程のうち1つ以上がその地域と結びついていることが条件です。また、製品の品質がその土地らしい特性を備えていなくてはなりません。

EUから品質を保証されたブッラータ

写真:ケイコ ソリーノ

製品名には「アンドリア」と入っていますが、生産される地域はプーリア州全土です。最近では水牛乳を使ったブッラータも各地で作られてますが、このブッラータ ディ アンドリアはオリジナルの牛乳製です。

旅先でIGPマークが付いたブッラータを見かけたら、迷わずに試してみてください!

EUから品質を保証されたブッラータ

写真:ケイコ ソリーノ

どんどん食べたくなる魅惑のチーズ「ブッラータ」

ブッラータについてお伝えしたいことはまだまだありますが、ひとまずチーズ旅に必要な情報はここまで。

ちなみにブッラータの旬は、春から初夏にかけてです。カロチン豊富な若草や野草を食べた牛がクリーム色の乳をだす時期。一般的にフレッシュチーズが美味しいといわれる時期です。ですが、食べすぎにはご注意を!ブッラータのカロリーは100g当り450kcal。ほどほどの美食チーズ旅を楽しんでください。

2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/04/18 訪問

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