写真:東郷 カオル
地図を見る明治になって首都が東京に定まるまで、古くからの都であった京都には200もの宮家や公家の邸宅が立ち並ぶ町がありました。それが今の京都御苑。今も苑内には旧公家屋敷跡や庭園等、歴史的遺構を見ることができます。
京都御苑の中央より少し北に位置する京都御所は、1392年の南北朝合一から明治に至るまでの約500年間、天皇のお住まいでした。歴代天皇が即位した紫宸殿があるのもこの京都御所。
京都の中でもここはまた別格の歴史を感じさせる場所だと言えるでしょう。
京都御苑の西側にある中立売御門の近くには、その美しさに後水尾天皇が御車を引き返させて眺めたほど、と伝わる“御所御車返し”の桜が植えられていて、今では市民や観光客が時代を超えて、同じように目を奪われています。
この御所御車返しは遅咲きの品種ですが、今回は京都に春を告げる早咲きの枝垂桜をご案内いたします!
写真:東郷 カオル
地図を見る肌寒さが残る3月末、桜の開花情報にもまだ満開マークがついていなくても、一足お先に満開の桜を見ることのできる場所がこの京都御苑。
それも、桜の中でもダントツの人気を誇る品種、「枝垂れ桜」の満開の姿を見ることができるのです!なぜなら、京都御苑には、ソメイヨシノよりも早くから咲く品種の枝垂れ桜が植えられているからです。
ソメイヨシノを「群れ」とするなら、枝垂れ桜は「一匹狼」といったイメージです。一本だけで堂々と咲き誇る姿は誰もが目を奪われ、心を揺さぶられることでしょう。
案内図でもわかるように、京都御苑はかなりの敷地面積がありますので、なんとなく京都御苑に枝垂れ桜を見に行っても、お目当ての枝垂れ桜に遭遇することは難しいです。
これからご紹介する枝垂れ桜は苑内でも特に目を惹く人気の桜。この桜たちをお目当てにしてお出かけしてみてはいかがでしょうか。
京都御苑の南西、下立売御門を入ってすぐの正面左手に「出水の枝垂れ桜」があります。
それはそれはもう、立派な枝垂れ桜!枝が風にそよぐ姿はいつまで見ていても飽きることがありません。
京都御苑なら、京都のど真ん中でこれだけ立派な枝垂れ桜が間近に見ることができるのです!
知っている人は、ソメイヨシノの開花情報に一喜一憂するよりも早い段階で、3月半ばも過ぎる頃になるといそいそと出水の枝垂れの様子を見に行きます。
この写真は2013年3月21日のもの。ちょうど満開でしたが、この年は例年よりも見頃が早かったと言われています。枝垂れ桜を狙うなら、ソメイヨシノよりも早めに旅行時期を設定するのがよさそうですね。
出水の枝垂れ桜から北へ進むと、近衛邸屋敷跡へたどり着きます。
京都御苑の中では北西にあたる場所。
近衛家というのは鷹司家、九条家、一条家、二条家と並ぶ五摂家の一つで、摂政や関白を多く輩出した名門です。
ここでは30本ほどの枝垂れ桜が植えられていて、出水の枝垂れ桜とは違った趣を楽しめます。どちらがお好みかは人それぞれ^^
近衛邸跡の桜はそれぞれ開花時期の異なる品種を混ぜて植えられていますので、1か月ほどの間、桜を楽しむことができます。
桜は品種によって開花時期が微妙に異なります。また、地形によっても違ってきますので、上手く組み合わせれば1ヶ月以上桜を楽しむことができそうですね。
桜前線をチェックして、お気に入りの桜の開花時期に合わせてスケジューリングしてくださいね!
早咲きの桜から追いかけ始めると、1ヶ月近く桜を楽しむことができます^^
御所参観には宮内庁への事前の申請と許可が必要ですが、春と秋の年2回は事前の申請が不要な一般公開が行われます。
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(2025/1/20更新)
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