写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る草津温泉と四万温泉の間にある小さな温泉地の沢渡温泉。この地で「まるほん旅館」は約400年もの歴史を刻んできた木造3階建ての老舗宿である。また、宿の入口には提灯がぶら下がっている。温泉好きな方ならご存知の「日本秘湯を守る会」の会員の宿の証である。
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地図を見る玄関をくぐると、こじんまりとしたロビーがお出迎え。旅館というよりは民宿のような雰囲気だ。ただ、近年一部をリニューアルされ、驚く程スタイリッシュな空間もあり、知らなければかなり驚くことになる。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見るこちらがリニューアルされた休憩スペース。宿の外観やロビーからはとても想像できないモダンでとてもスタイリッシュな空間だが、木で造られているためか、とても温かみを感じられる。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見るギシギシと軋む渡り廊下を進んだ先の別棟に「まるほん旅館」の昔ながらの内湯がある。廊下の先の内湯の扉を開けると、内湯の中であるにも関わらず浴槽の上をそのまま廊下が橋となって架け渡され、さらに先で浴室へと下る階段が続く。ちょっと大げさかもしれないが、ステージへ降りていくような錯覚を感じられるような、なんとも珍しい造りだ。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る浴室は総檜造りで、脱衣所と浴室が一体になった昔ながらのタイプだ。天井は高く、中央上部に架かった渡り廊下が唯一無二の景観を造っている。浴槽は2ヶ所有り、同じ源泉を完全なるかけ流しで注いでいるが、注ぐ湯量の調整により異なる温度を楽しめるようになっている。「カルシウム・ナトリウム−硫酸塩・塩化物泉」の無色透明の美しい湯からはほんのりと硫黄の香りが漂っている。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る新鮮な湯は柔らかくさらりとしているが、温泉が注がれる湯口には白い温泉の結晶がびっしりとこびりつき、温泉成分をたっぷり含んでいる証を確認できる。
また、この浴室は混浴だが、女性専用時間帯も設けられているので女性の方も安心して入浴して頂ける。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る近年新たにリニューアルされた婦人風呂は驚くほどスタイリッシュだ。それもそのはずで、一般社団法人日本商環境デザイン協会(JCD)主催 のJCDデザインアワード2016で金賞を受賞している。
スタイリッシュではあるが、木をふんだんに使っているからか、とても居心地が良い。天井は見事な曲線を描いたデザインであるが、単なる見た目のデザインではなく、湯気が上部へ抜けやすくするための設計である。そして、ほとんど開口(窓)が無い空間であるが、凛とした空間はとても落ち着き、ゆっくりと温泉と対峙出来る。また、ここは婦人風呂ではあるが、男性専用時間帯も設けられている。
更に「まるほん旅館」には宿泊者なら無料で利用可能な貸切の露天風呂もあるため、ご家族やご夫婦でゆっくりと温泉を楽しむことが出来る。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る和室のお部屋は老舗宿とは思えないほど新しく、清潔で快適だ。またふかふかの布団も嬉しい。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る食事は食事処で頂く。夕食は、海に面していない群馬県ゆえ、山の幸をメインで楽しませて頂ける。また、ごはんは嬉しいことに釜飯で提供される。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る朝食は、健康的で丁寧に手作りされているのが伝わってくる味わいだ。
「まるほん旅館」の坂の下側のお隣は「沢渡温泉共同浴場」だ。こちらは「まるほん旅館」に宿泊した方は無料で利用できる。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る沢渡温泉は源泉が1ヶ所のため、お湯は「まるほん旅館」と同じだ。湯使いも完全なるかけ流しのためとても新鮮。ただ、「まるほん旅館」に比べるとお湯がとても熱いのが特徴だ。共同浴場ならではの地元の方との触れ合いは、きっと旅の良い思い出になるだろう。
沢渡温泉の近隣には名湯が多数ある。西側には東の横綱といわれる草津温泉、硫化水素濃度日本一の万座温泉、川がそのまま露天風呂になっている尻焼温泉があり、北西には四万の病に効く霊泉といわれる四万温泉、南には日本三大美人の湯のひとつである川中温泉等多くの名湯が目白押しの地域だ。また、その多くの温泉が源泉かけ流しというのも温泉好きには嬉しい限りだ。
このような温泉天国の地域なので、時間が許せば是非色々と湯巡りをして頂きたい。そうすればそれぞれの温泉の個性や違いや魅力を感じられるだろうし、きっと自分の好みの温泉を見つけられるだろう。
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(2023/12/11更新)
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