町は「イトリア谷」とよばれるプーリア州中部の窪地を囲む小高い丘の上にあります。起源は11世紀初めに遡り、最初は町の守護聖人にちなみに「聖ジョルジョの村」とよばれていました。その後、12世紀後半に旧市街の形にちなみ、ようやく現在の名「ロコロトンド(まるい場所)」に。文字どおり、旧市街は聖母教会を中心に白い建物がまるく広がり、上空からみるとリングのような円形をしています。
周辺にはイトリア谷を囲むようにアルベロベッロやチステルニーノ、マルティーナフランカがあり、1日かけてこれらの町を周遊するコースもおすすめです。
旧市街への入口はココから。さぁ!新しい発見を楽しみましょう。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る円形の旧市街を遠くから撮影するなら、町から何段もつづく階段を下りて国道172号線へ。私鉄SUD-EST線の車窓から眺めることができますが、アルベロベッロとは反対方向の隣町マルティーナフランカとロコロトンドの間で見ることができます。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る町からイトリア谷のパノラマを楽しむなら、旧市街入口の手前にある市立公園へ。ここからは左手にマルティーナ・フランカ、右手にアルベロベッロの町の一部を眺めることができます。さらに、オリーブ畑に点在する伝統家屋トゥルッリも。プーリアといえば誰もが思い出す光景がここから見られますよ。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るロコロトンドの旧市街は真っ白な小道がいくつも重なり合い、天気のよい日には青空と白い建物のコントラストが美しい写真が撮れます。旧市街は小さいので散策の目安は2時間で十分です。
この旧市街は2001年に「イタリアの美しい村百選」に、2010年にはイタリアツーリングクラブから「南イタリアの美しい村」上位10村のひとつに選ばれました。
旧市街のシンボル聖母教会のクーポラ(丸天井)は、遠くからでも眺めることができます。散策途中で道に迷ったら、このクーポラを目印に行きたい方向を探してみましょう。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る旧市街の入口から聖母教会へ歩くと、まず見えてくる古い時計塔。その手前にはバロック様式の邸宅が。
この地方独特の石灰岩でできた白い建物とバロック様式の邸宅の対比も、この町ならではの光景。とくに邸宅のバルコニーには、一族の紋章やゴージャスな鉄の欄干を見ることができます。可愛らしさの中に光るエレガントさも散策の注目ポイントにしてください。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る旧市街はレストランも多く、細い路地にテーブルと椅子を並べればテラス席がすぐに完成。食事を楽しむなら花に囲まれた開放的な屋外で、地元産の辛口白ワインと自慢の郷土料理をどうぞ!ロコロトンドは内陸に位置するため、魚より野菜や肉を食べる地域です。
オススメは、ウサギ肉で作るミートソースと耳たぶの形をした郷土パスタ“オレッキエッテ”の一品。牛肉とは異なる上品な風味が特徴です。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る手入れが行き届いた旧市街は、訪れる人を可愛らしい世界へと魅了します。バルコニーや白壁には赤、黄、紫など色とりどりの花がきれいに飾られ、女性が大好きな世界が広がっています。さりげなく飾られた花々を眺めて旧市街を彷徨う。これが、この町での正しい時間の過ごし方。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る土産物屋の店先にも可愛らしい花と地元産の石に描かれたこの町の風景が。旧市街のお店はウチが一番!と競っているかのようにカラフルな花で埋め尽くされています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る赤い花の鉢植えが絵になる一軒。旧市街の住人は屋外も家の延長と意識して毎日掃除や鉢植えの水やりに精を出し、清潔で可愛らしい空間を保っています。
家の番地が書かれた陶器製のプレートもデザインがひとつずつ異なるオリジナル。こちらも散策の楽しみのひとつに!
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る聖母教会は旧市街で一番高い場所にあり、町の守護聖人“聖ジョルジョ”に捧げられた教会です。現在の建物は1790年に着工、1825年に完成したわりと新しいもので、もともと12世紀と16世紀に同じ場所にあった2つの教会の跡地を利用して建てられています。
建物の正面ファザードはネオクラシック様式、最上部には邪悪なドラゴンをやっつける聖ジョルジョ、その下には聖ピエトロと聖パオロの彫刻。そびえたつ四角柱の鐘楼は47メートルの高さです。
内部はギリシャ十字架を元に結合した空間で、上部は高さ35メートルの丸天井で覆われています。ジェンナーロ・マルダレッリによって1841年に描かれた「最後の晩餐」は見ごたえあり!毎年4月23日の聖ジョルジョの日にはお祭りが開かれます。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る旧市街にひっそりと佇む17世紀に建てられた「聖ニコラ教会」。知らないと通り過ぎてしまいそうですが、ここも見逃さずに立ち寄りたい場所です。
内部は保存状態のよいフレスコ画が一面に広がっています。楽器を奏でたり、空で舞う天使の姿。どれも今にも飛び出してきそうな楽しい雰囲気を醸しだしています。天使のほかに、聖ニコラの生涯を描いたエピソードや4人の福音史家が描かれています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る最後にご紹介するのが、通りの名にもなっている名家のお屋敷「モレッリ邸」。ロコロトンドのバロック様式を代表する建物です。
現在の門構えは、18世紀に市長を務めていたロッコ・モレッリの指示により建物の増築とともにリニューアルされました。直線と曲線からなるバルコニーの美しさ、立派な門構えの上部には象が柱を支える図の一族の紋章、そして、葉あざみの装飾。その下には、邪気を払うために施されたあざ笑いしているかのような顔モチーフの装飾が存在感を放っています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る散策で疲れたら、ひと休みにオススメなのが旧市街の入口ヴィットリオ・エマヌエーレ2世広場にある「Caffe’ Della Villa」。屋外のテラス席は花に囲まれ、優雅な気分でリラックスタイムが過ごせます。すぐそばに観光案内所があるので、旅先の情報が欲しいときには訪れるのも手です。
<Caffe’ Della Villaの基本情報>
住所:Piazza Vittorio Emanuele 22,Locorotondo
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るCaffe’ Della Villaの隣にあるのが「CUMME’」。この地域で有名なワイナリーが2年前にオープンしたご当地土産のお店です。
店のこだわりは、オーガニックとハンドメイド。大量生産の一品というよりは、時間と手間と愛情を込めて作られた商品ばかりが揃います。ワイナリーの経営だけあって、ご当地ワインLocorotondo D.O.C.も。試飲で味をみてから買えるので安心です!ここのオリジナルである町の風景がハンドペインティングされたボトルは、ワインを飲み終えた後も家に飾って旅の思い出に浸ることができます。
<CUMME’の基本情報>
住所:Piazza Vittorio Emanuele 21,Locorotondo
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る続いては、CUMME’のお隣「IL TEMPO RITROVATO」。店内には昔からこの地方に伝わる刺繍をつかった商品が溢れんばかりに並んでいます。
オススメはカーテンホルダー。中にポプリが入ったタイプもあり。クローゼットに旅の思い出がつまった香りをそっと忍ばせておくのもいいですね。カラフルな色の組合せが女心をくすぐります。
<IL TEMPO RITROVATOの基本情報>
住所:Piazza Vittorio Emanuele 20,Locorotondo
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る毎年夏に開催される音楽イベント「Locus festival」は、新しいロコロトンドの楽しみ方。2018年は7月7日スタート!町の広場が舞台のため、国際色豊かなミュージシャンの音楽を無料で聴くことができます。
さらに、この町の伝統家屋“クンメルサ”にも注目です。石積みの白壁に「キアンカレッレ」という灰色の石で積み上げられた高勾配の三角屋根をのせた家を指し、旧市街の輪郭にそって次々に立ち並ぶ姿はここだけで見ることができる特別な光景です。
<ロコロトンドへの行き方>
バーリ中央駅から私鉄SUD-EST線にて、乗り換えなしでロコロトンド駅下車(所要時間2時間)
世界遺産アルベロベッロからは、同じくSUD-EST線で隣駅(所要時間10分)
ロコロトンド駅から旧市街まで徒歩10分
※2018年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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