緑のラインに導かれるフランスの人気都市・ナントの街歩きガイド

緑のラインに導かれるフランスの人気都市・ナントの街歩きガイド

更新日:2018/05/30 10:01

成瀬 康子のプロフィール写真 成瀬 康子 現代アートウォーカー
ナントは、パリから南西方向に電車で2時間程のところにあるロワール川河口の都市です。そう!歴史で習った「ナントの勅令」が出された所です。現代では環境に優しい乗り物、次世代型路面電車システム(LRT)をフランスで初めて採用するなど、エコにも配慮し「フランスで最も暮らしやすい街」に選ばれています。

そんな古さも新しさも併せ持つ魅力的な街の見所を、街路に引かれた「緑のライン」を使ってご案内します!

緑のラインとは?

緑のラインとは?

写真:成瀬 康子

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ナントはかつて、ロワール川を利用した貿易や造船業がとても盛んな街でした。しかし経済の悪化により造船所は1987年に閉鎖しました。その後、主力を芸術・文化に移すようになり、毎年夏にアートイベント「ヴォワヤージュ・ア・ナント」が開催されるようになります。街を歩いていると目にとまる「緑のライン」は、このイベントで施されたものなのです!

緑のラインとは?

写真:成瀬 康子

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これをたどれば現代アートだけでなく、歴史遺産や観光名所まで40か所以上を一巡出来るように設定されています。全長12kmの散策ルートで、会期終了後も残されているこれを利用しない手はありません。どこからでも始められますが、まずはこのラインをたどりながら絶対はずせないポイントを古い順にご案内します!

緑のラインとは?

写真:成瀬 康子

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16世紀の「ナントの勅令」はここで!「ブルターニュ大公城」

16世紀の「ナントの勅令」はここで!「ブルターニュ大公城」

写真:成瀬 康子

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ナントは現在、フランスのロワール・アトランティック県の県庁所在地ですが、以前はブルターニュ公国でした。1532年にフランスに併合され、アンリ4世が宗教の自由を認める「ナントの勅令」を出したのがここ「ブルターニュ大公城」、1598年の事でした。

16世紀の「ナントの勅令」はここで!「ブルターニュ大公城」

写真:成瀬 康子

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城の内部は現在「ナント歴史博物館」となっており、ここが以前はブルターニュ公国だった事、18世紀頃ナントは「三角貿易」の拠点だった事など、大事な歴史を伝えてくれます。

博物館には入場料がかかりますが、要塞化された城壁や庭は無料で入れます。城壁からは街を見渡せますし、解説プレートもあるので城壁の上を一回りするだけでもかなり満足できますよ!

16世紀の「ナントの勅令」はここで!「ブルターニュ大公城」

写真:成瀬 康子

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<ブルターニュ大公城の基本情報>
住所:4,place Marc Elder-44000 Nantes
電話番号:+33-2-5117-4948
アクセス:国鉄ナント駅から徒歩10分

19世紀に浸る!「ラ・シガール」「パッサージュ・ポムレ」

19世紀に浸る!「ラ・シガール」「パッサージュ・ポムレ」

写真:成瀬 康子

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ナントには、貿易が盛んだった頃に建てられた歴史的建造物がいくつもあります。その1つがこちら、1895年創業のブラッスリー「ラ・シガール」です。当時流行ったアールヌーボー様式の内装は当時のまま!

ここの内装を手がけたのは、建築家で陶芸家でもあるエミール・リボディエールです。豪華な内装からは当時の繁栄ぶりをうかがい知ることができます。

19世紀に浸る!「ラ・シガール」「パッサージュ・ポムレ」

写真:成瀬 康子

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数々の芸術家に愛された事でも知られており、作家のアンドレ・ブルトン、詩人のジャック・プレヴェールのお気に入りでした。そんな由緒あるお店は7時30分から24時30分まで毎日営業しています。朝食で利用するのもお奨めですよ!


<ラ・シガールの基本情報>
住所:4 Place Graslin,44000 Nantes
電話番号:+33-2-5184-9494
アクセス:トラム1号線メディアテーク駅から徒歩3分

19世紀に浸る!「ラ・シガール」「パッサージュ・ポムレ」

写真:成瀬 康子

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こちらの近くにある、「パッサージュ・ポムレー」もお忘れなく!映画のロケにも使われている、1843年に建てられた3階建ての豪華な屋根付き商店街は欧州で一番美しいと言われています。散歩するだけでも楽しいですよ。

<パッサージュ・ポムレの基本情報>
住所:20 Passage Pommeraye,44000 Nantes
アクセス:トラム1、2、3号線コメルス駅から徒歩5分

新スポット!ナントのナント島

新スポット!ナントのナント島

写真:成瀬 康子

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ナントで一番新しいスポットは?と言われたらここ、ロワール川の中州に浮かぶナント島でしょう。以前は造船業や貿易の拠点でしたが、現在はその跡地が新しい情報発信地に生まれ変わっています。バナナ倉庫はカフェ、レストランやギャラリーに活用されています。

こちらで穏やかなロワール川を眺めながら、この土地のワイン「ミュスカデ」を味わうのもいいですね!リゾート気分を堪能しちゃいましょう。

新スポット!ナントのナント島

写真:成瀬 康子

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そして造船所は「レ・マシーン・ド・イル」というアトラクション工房になっています。造船業で培われた技術を生かしたロボット仕掛けのアトラクションは大人にも子供にも大人気です。

ここの一番人気は機械仕掛けの高さ12m重さ40トンのゾウ!背中に40人もの人を乗せ、鳴き声をあげながら時々鼻から水をまき、広場を散歩する姿は正直かなりかっこいいです。機械とは思えないなめらかな動き、目にまでリアルな表情があり必見です!

<レ・マシーン・ド・イルの基本情報>
住所:Parc des Chantiers,Boulevard Leon Bureau,44200 Nantes
電話番号:+33-8-1012-1225
アクセス:トラム1号線シャンティエ・ナヴァル駅から徒歩7分

おまけの「ナント植物園」はメルヘンの世界

おまけの「ナント植物園」はメルヘンの世界

写真:成瀬 康子

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ナントは「フランスで最も緑が多い街」に何度も選ばれるだけあり、緑がとても豊かなところです。街中のいたる所で、様々な種類の植物に囲まれた小さな公園を見かけます。地元の人も自慢するこちらは7ヘクタールもある公園のようなところ。しかも無料!

おまけの「ナント植物園」はメルヘンの世界

写真:成瀬 康子

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カモなどが散歩する園内には、ベンチや植物の刈込などにほっこりできる面白ポイントが一杯!これらは、フランスの人気絵本作家ロード・ ポンティのプロデュ―スによるもの。

カフェや19世紀に出来た温室などの憩いスポットもあり、大人も楽しめるこのメルヘンの世界は、お弁当を食べたり、写真を撮ったり、しばしの休憩にももってこいです。

<ナント植物園の基本情報>
住所:Rue Stanislas Baudry,44000 Nantes
電話番号:+33-2-4041-9000
アクセス:国鉄ナント駅から1分

おまけの「ナント植物園」はメルヘンの世界

写真:成瀬 康子

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緑のラインに導かれるナントの街歩き

緑のラインをたどれば、もう地図ばかり見ていて周りの景色を見ていなかった!なんて事はありません。ポイントに立ち寄りながらラインのすべてを歩くのなら、2日に分けるのがお奨めです。

2018年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/01−2018/05/14 訪問

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