出発地点は、東山道沿いにある「神坂神社(みさかじんじゃ)」。参道を進むと右手に大きな石。案内看板には、日本武尊(ヤマトタケル)が東征の帰路に休息され、その折に腰掛けられたと記載されています。その他にも、万葉集防人の歌を刻んだ「万葉歌碑」や園原の里の来歴をやまと詞で刻んだ「園原碑」などがあり、繁栄した当時の人々の息吹を感じることができるでしょう。
境内に自生している木々の大きさには、目を見張ることでしょう。樹齢2千年以上ともいわれる杉や栃の巨木があります。
ここには日本武尊が食事に使った箸をさしたところ、巨木に成長したという伝承が残っています。これらの木を目にし、触れてみてください。木からの生命力をきっと感じることでしょう。
<基本情報>
住所:長野県下伊那郡阿智村智里
アクセス:昼神温泉から車で20分。園原ICから車で10分
東山道とは、古代律令による官道のひとつ。近江(滋賀県)を起点に、美濃(岐阜県)を経て陸奥・出羽国(東北地方)に通じていたとされています。長野県は、江戸時代の五街道である中山道が発達したことにより、古代東山道は埋もれた存在になっていました。しかし、そのことがあったからこそ、約1300年前の昔と変わらぬ姿が存続されていると言えるでしょう。
歴史をさかのぼるとこの東山道は、天台宗の開祖である最澄、陸奥国の蝦夷に対する戦争で功績を上げた坂上田村麻呂が通ったと言われています。先人たちを偲んで古道を歩き、大自然の中に浸かりリフレッシュ。古道は、歩く人にロマンを分け与えてくれるでしょう。
東山道は、歴史の道だけではありません。様々な高山植物や周りの景観がトレッキングをさらに楽しいものにしてくれることでしょう。
「東山道」の難所と言われた神坂峠。その北に位置する富士見台高原。標高は1739メートル。もとは山伏岳と呼ばれていましたが、富士信教者が富士参拝所を設け、富士山を見たい願望が転じて「富士見台」と言われるようになったとのことです。ですので、ここからは富士山を眺めることができません。
ここからの眺めは、360度のパノラマが展開。何と贅沢なことに、深田久弥「日本百名山」のうち23座の大パノラマを一望に見ることができるでしょう。絶景という言葉がぴったりです。
富士見台は笹原に覆われた高原。富士見台高原の玄関口である山小屋の萬岳荘から頂上までは、ウォーキング道も整備されています。笹原でおおわれた緑の絨毯を目にしながら、快適なトレッキングができるでしょう。
<基本情報>
住所:岐阜県中津川市神坂
電話番号:0265-44-2311
アクセス:中津川駅から車で60分、神坂峠から徒歩で30分
※富士見台までは「萬岳荘」から徒歩25分
1300年の歴史を感じながらのトレッキングはロマンそのもの。最終地点である富士見台高原は、見晴らしが良く爽快。所要時間3時間のちょうど良いトレッキングです。穴場的存在のこのルートをお勧めします。
2018年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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